歳出が216億円増加 18年度の市町村決算 庁舎建替やごみ処理施設整備で 投資的経費は25億円減少(県市町村課)

[2019/10/7 茨城版]
 県市町村課がまとめた県内44市町村の18年度決算の概要によると、普通会計の決算規模は歳入総額が前年度比0.6%増の1兆2326億円、歳出総額が1.9%増の1兆1820億円と、歳入・歳出ともに前年度から増加した。歳入は、公共施設整備事業などに係る基金からの繰入金の増加や17年度からの繰入金の増加などで、前年度から69億円増加。歳出は被災・老朽化した行政庁舎の建て替えなどの増加やごみ処理施設整備事業の増などで、こちらも216億円の増となった。実質収支は全団体ともに黒字決算で、これは1975年度から44年連続となる。

 歳入は国庫支出金で110億円(6.3%)、地方交付税で91億円(5%)減少したものの、公共施設整備事業などに係る財政調整基金、特定目的基金からの繰入金で118億円(31.7%)、17年度からの繰越金で66億円(11.7%)、各種交付金で30億円(5.1%)増加したことで、全体としては0.6%増加している。

 歳出は、小中一貫校など学校施設整備で教育費が166億円(9.8%)減少する一方、被災・老朽化した行政庁舎の建て替えやふるさと納税基金積立金などの増で総務費が161億円(10.5%)、ごみ処理施設整備事業の増で衛生費が118億円(12.7%)、民間保育所等整備費補助や国民健康保険特別会計繰出の増で民生費が39億円(1%)増加しており、全体では1.9%増加した。

 歳出を性質別で見ると、投資的経費は小中一貫校などの学校施設整備事業の減などによる普通建設事業費(補助事業費)の減や、関東・東北豪雨に係る災害復旧事業費の減で25億円(1.3%)減の1874億円。普通建設事業費は0.5%減の1871億円で、内訳は補助事業費が9.7%減の805億円、単独事業費が7.5%増の1036億円となる。

 東日本大震災関連事業費は415億円で、前年度比57.8%の増。液状化対策事業の減などによって土木費が減少する一方、東日本大震災復興交付金返還金の増による総務費の増加で、歳出額は152億円増加した。

 復旧・復興事業を除いた歳出は、小中一貫校などの学校施設整備費の減による教育費の減少などの一方、ふるさと納税基金積立金の増による総務費の増加や市街地開発事業の増による土木費の増加などで、64億円(0.6%)増の1兆1405億円となっている。

 県内44市町村の歳出決算額で、増加率が大きかったのは境町(50.2%)、潮来市(17.4%)、水戸市(13.2%)など。境町はふるさとづくり基金積立金の増、潮来市は東日本大震災復興交付金返還金の増、水戸市はごみ処理施設整備事業の増が影響した。

 逆に、減少率が大きいのは土浦市(マイナス12.7%)、笠間市(マイナス11.6%)、阿見町(マイナス11.2%)など。土浦市は小中一貫校建設事業の減、笠間市は公共建築物長寿命化等対応基金積立金の減、阿見町は小学校建設事業の減が主な要因となった。

 財政構造の弾力性を示す経常収支比率は前年度より悪化し、県平均で1.4ポイント上昇して91.7%となった。これは経常収支比率が上昇した団体数が34団体と、低下した団体数10団体を上回ったことによるもの。また、経常収支比率が90%を超える市町村は32団体となり、前年度から9団体増加した。

 地方債現在高は、被災・老朽化した行政庁舎の建て替えの財源となる地方債の発行額が増加し、1.1%増の1兆1237億円と10年連続で増加。積立金現在高は3183億円と、財政調整基金や減債基金を取り崩したことで2.9%減少した。地方債や債務負担行為による実質的な将来の財政負担は、2%増の1兆0485億円となっている。

 市町村地方公営企業の決算は、事業数が18年度末現在190事業で、前年度末から1事業減少している。内訳は、法適用企業が病院の新設と下水道の一部が法適化したことに伴い3事業増加して69事業、法非適用企業が駐車場および宅地造成の終了と下水道の一部が法適化したことに伴い4事業減少して121事業となっている。

 事業別に見ると、下水道事業(法適用+法非適用)が103事業と最も多く、次いで水道事業(簡易水道含む)43事業、宅地造成事業13事業の順となる。決算規模は2192億円で、前年度から30億円(1.4%)の増加。収支額は事業全体で99億円の黒字で、前年度に比べ3億円(3.4%)増加している。

 想定企業会計や建設中の事業を除く収支状況は、黒字事業が179事業で前年度から3事業減、赤字事業が9事業で前年度から2事業増となる。黒字事業が全体の95.2%を占めるが、一般会計などからの基準外繰入金を差し引いた実質ベースで見ると、55.3%の104事業が赤字となっている。

 建設投資額は682億円で、病院事業や上水道事業の支出が増加したため前年度に比べ14億円(2.1%)増加した。事業別で見ると、下水道事業(法適用+法非適用)が317億円と最も多く、次いで水道事業(簡易水道含む)239億円、病院事業90億円の順となっている。

 なお、東日本大震災に係る18年度の災害復旧事業費は4億円で、前年度に比べ2億円(29.9%)減少している。

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