公共事業費 所要額要求が可能 県の来年度予算編成方針 最優先課題に特別枠

[2019/10/12 茨城版]
 県は20年度予算要求の基本方針を取りまとめ、各部局長らに通知した。大井川和彦知事となって3度目の通年予算編成となり、18年度を初年度とする県総合計画~「新しい茨城」への挑戦~に基づく、4つの新しいチャレンジをさらに加速させる予算とすることを目指す。要求限度額の設定方針は、前年度から大きな変更は無く、引き続き要求限度額に上限額を設けない「新しい茨城づくり特別枠」を用意して最優先課題に対し大胆な発想で施策を展開する。また、マイナスシーリングも前年度と同様に取り止めることとし、公共事業費についても所要額の要求を認める。各部局はこれを基に11月上旬にも予算要求を財政課に提出し、20年度予算編成作業が本格化する。

 本県財政は、一時期の危機的な状況に比べると改善の傾向にあるが、今後も急速な高齢化の進展などに伴う社会保障関係費などの義務的な経費の増や、公共施設などの更新・統廃合・長寿命化への対応などで財政構造の硬直化が進んでいくことが見込まれ、予断を許さない状況にある。

 一方で財政健全化とあわせ、人口減少による閉塞感を乗り越えて「活力があり、県民が日本一幸せな県」を実現するためにも、県総合計画に基づく4つの新しいチャレンジを一体的に推進し、本県を大きく飛躍させていくことが必要となる。

 このため、予算要求に際しては▽常識にとらわれず、新しい発想で施策を展開すること▽既存の施策についても、PDCAサイクルの観点から成果と課題を検証し、必要に応じて内容を見直すこと▽限りある財源を有効に活用するため、あらゆる施策の「選択と集中」の徹底を図ること──を特に重視して臨むよう、各部局長に通達した。

 前年度に知事特認枠から名称を変更した重要政策等特別枠の「新しい茨城づくり特別枠」は、今回も内容を変えず、一般経費のうち政策実現に必要な新規事業や事業拡充の予算要求の上限を撤廃することで、県庁全体から常識にとらわれない多くのアイディアが提案されるようにする。

 03年度から15年連続で実施されてきたマイナス・シーリング(限度額)は、本年度に引き続き20年度についても取り止めてゼロシーリングとする。義務的経費およびこれに準ずる経費は所要額の要求を認め、一般行政費や公共事業費以外の投資的経費はプラスマイナス0%となるよう設定。公共事業費についても、国補・県単ともに所要額の要求を認める。

 このほか、歳入創出・歳出改革等推進特別枠では行財政改革推進の観点から歳入創出・歳出改革の効果、また現場主義の県政の実現に向けて生産性向上の効果が高いと期待できる事業について、行革効果が見込まれる場合の一時経費などを要求枠に加算できる。なお、東日本大震災および関東・東北豪雨関連事業分については、これらとは別枠を確保している。

 留意事項として、部局長・課室長・チームリーダーの主導で横断的に抜本的な事務事業の見直しを行うことや、限られた財源・人員で的確に政策目標を達成するため既存の予算や組織を所与のものとせず、業務の簡素化や無駄の排除、手順の合理化などに徹底的に取り組むことを求める。

 さらに、部局間の連携を密にして「活力があり、県民が日本一幸せな県」を実現するための新しい4つのチャレンジとの整合を図ることや、庁内全体の予算編成業務の効率化を図るため、着実な業務執行が見込まれることを十分考慮したうえで責任ある、厳選された事業を要求することも通達した。

 県財政課では、11月上旬に各部局の予算要求を締め切ったあと予算編成作業を本格化させ、知事の査定を経て20年県議会第1回定例会前の内示会に新年度予算案を示す考えだ。

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