早期再開に向け協議を 水郡線全線復旧をJRに要望(県と大子町)

[2019/11/1 茨城版]
 大井川和彦県知事と高梨哲彦大子町長は10月30日、JR東日本本社を訪れ、深澤祐二代表取締役社長と西野史尚代表取締役副社長に台風19号で被災した水郡線全線の早期復旧を要望した。久慈川第6橋りょうの流失で西金-常陸大子駅間の復旧にはかなりの期間を要すると見込まれているが、沿線の被災地域の復興のためにも改めて全線の早期復旧を求めたのに対し、深澤社長も「早期再開に向けて協議を進めていきたい」と協力を求めた。

 県と県水郡線利用促進会議(会長・大井川和彦県知事)が提出した要望書によると、水郡線は県北地域住民の日常生活はもとより、観光振興や産業振興の面でも非常に重要な交通基盤だが、台風19号の記録的な大雨により大子町内の袋田-常陸大子駅間で久慈川第6橋りょうが流失するなど深刻な被害を受け、沿線住民の生活にも大きな支障となっていると指摘した。

 そのうえで「西金-常陸大子駅間の復旧についてはかなりの期間を要する見込みと聞いているが、沿線の被災地域の復興のため、水郡線全線の早期復旧について特段の御高配を」と要望した。

 要望に際し、大井川知事は「水郡線は沿線の高校生の通学をはじめ、観光の面でも地域全体の非常に大事なライフライン」であると述べて、改めて早期復旧を訴えた。

 高梨大子町長も「通学生の保護者から、不通区間をできるだけ短縮してほしいとの声をいただいており、西金駅から袋田駅までの運行再開についても前向きに検討してほしい」と要望。また、風評被害の影響などもあって観光客が前年と比べ約半分に落ち込んでいるとして、「町としても袋田の滝へのバス運行や西金駅近隣の駐車場整備など、できるところから対応していく」との意向を示すとともに、観光客の誘客にも協力を求めた。

 これに対し、深澤代表取締役社長は「11月1日には、常陸大宮駅から西金駅までと常陸大子駅から北の区間が運行再開できる」と説明し、久慈川第6橋梁についても「できるだけ早く再開に向けて協議を進めてまいりたい」と話し、県で臨時バスを運行していることにも感謝した。橋梁の復旧について、大井川知事は「早期復旧に向けて、我々もしっかり対応していきたい」と応じた。

 台風19号の大雨の影響で、水郡線は袋田駅~常陸大子駅間の第6久慈川橋梁が流出したほか、西金駅~上小川駅間の第2久慈川橋梁も傾斜するなどの被害が発生し、常陸大宮駅以北の終日運転を見合わせていた。その後、常陸大宮駅~西金駅間と常陸大子駅~安積永盛駅間は11月1日に運転を再開するが、西金駅~常陸大子駅間の復旧は未定となっている。このため、JR東日本と県はそれぞれ常陸大宮駅~常陸大子駅間の臨時バスを運行して対応している。

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