災害復旧費に145億円 台風被害対応で編成 住宅再建や営農、事業再開を支援(県の11月補正案)

[2019/11/13 茨城版]
 大井川和彦県知事は12日、県庁で記者会見を開き、19日に開会する県議会11月臨時会に提出する議案を明らかにした。提出議案は、台風の被害に対する緊急性の高い事業費を計上した一般会計補正予算案と、専決処分の報告の2件。一般会計には354億5900万円を追加して、補正後の総額を1兆1912億5500万円とする。被災者の生活再建に向けた支援や農業者への支援、中小企業者への支援などを盛り込むとともに、災害復旧事業費を計上。国補公共事業費には122億2700万円、県単公共事業費には23億1900万円を確保し、道路や河川の復旧工事や治山事業、流木処理対策がこのあと本格化する。

 台風15号および台風19号によって、本県は数多くの人的被害や住家被害などが生じており、県民生活や産業活動に甚大な影響を及ぼしている。このため県は、今回の補正に▽生活再建に向けた住宅修繕などの支援▽被災した農業者や中小企業者の事業再開などに向けた支援▽道路や河川、農地の災害復旧など──といった緊急性の高い事業を計上。財源には、災害復旧のための国庫支出金や県債などを充当し、所要の一般財源には繰越金や基金を活用した。

 災害復旧事業費は、国補公共事業費と県単公共事業費をあわせて145億4600万円を計上した。国補公共事業のうち災害復旧事業には111億2000万円を配分し、道路の路面復旧や河川の堤防・護岸復旧、港湾の防波堤復旧、漁港の浚渫、農地の堆積土砂撤去、土地改良施設の復旧などを実施する。事業箇所は道路が24カ所、河川が154カ所、土地改良施設が1734カ所などとなる。

 災害関連河川改修事業は、災害復旧事業と併せて実施する防災機能の強化・向上のための改良で、里川を対象に5億2000万円を盛り込んだ。災害関連緊急治山事業には2億3700万円を用意し、北茨城市関本町ほか2カ所で発生した山腹崩壊や渓流侵食などの土砂災害発生箇所で治山ダム工事などを行う。

 災害関連漂着流木等処理対策事業は、海岸に漂着した流木・ごみなどの撤去・処理を行うもので、鉾田海岸や鹿嶋海岸ほか3カ所で実施するため3億5000万円を計上する。さらに県単公共事業も、道路・河川の応急復旧や小規模な復旧工事のため23億1900万円を確保し、国道123号や山方常陸大宮線、緒川ほか253カ所で事業を実施する。

 被災した県有施設の復旧には、4億6000万円を計上する。内訳は、大子合同庁舎の復旧に3400万円、鬼怒商業高校の復旧に1億5700万円、水海道第二高校や大子清流高校のグラウンドの復旧に7500万円をはじめ、警察施設も台風15号で被災した筑西警察署庁舎と神之池交番、台風19号で被災した鉄道警察隊庁舎や職員住宅の復旧に1700万円を配分する。

 被災者支援の事業を見ると、災害救助費には住宅応急修理10億4300万円、応急仮設住宅6億0200万円、避難所設置等3億4600万円の計19億9100万円を、被災者生活再建支援補助事業には被災者生活再建支援法の支援対象とならない住宅半壊世帯に対する支援金として1億6000万円をそれぞれ計上する。

 また台風15号の被災者に関しては、被災住宅復旧緊急支援事業として2億0500万円を盛り込み、半壊や一部損壊となった住宅の屋根改修や構造部材の補修といった復旧工事費のうち5分の1(上限1戸あたり50万円)を支援する。

 被災農業者向けには、経営体育成支援事業に30億9900万円を計上し、パイプハウスなど農業用施設の再建・修繕・撤去費用や農業用機械・畜舎などの取得・再建・修繕費用を補助する。また、被災農家営農再開緊急対策事業にも5800万円を計上し、保管中の米が水没した農家の営農再開を支援する。

 被災中小企業の負担軽減では、災害対策融資に30億円、信用保証料補助に5900万円、利子補給(3年間)に300万円の合計30億6200万円を計上するほか、被災中小企業復興支援事業にも109億1700万円を確保して、事業の再開・継続に必要な施設・機械設備などの整備に必要な経費の一部を補助する。

 被災した社会福祉施設の災害復旧事業にも、要する費用の一部を助成するため2億2400万円を盛り込んだ。内訳は、高齢者福祉施設が33カ所に1億8400万円、障害者福祉施設が4カ所に1000万円、児童福祉施設が34カ所に2300万円、児童厚生施設が7カ所に700万円となっている。

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