災害対応の補正成立 災害復旧費に145億円 このあと工事を本格化(県議会臨時会)

[2019/11/21 茨城版]
 県議会の11月臨時会は19日、知事提出の議案1件と報告1件、および議員提出の意見書1件を原案可決・承認して閉会した。知事提出議案は、台風の被害に対する緊急性の高い事業費を計上した一般会計補正予算で、354億5900万円を追加して補正後の総額を1兆1912億5500万円とする。被災者の生活再建に向けた支援や農業者への支援、中小企業者への支援などを盛り込むとともに、災害復旧事業費に国補と県単あわせて145億4600万円を確保。予算が成立したことから、これから道路・河川の復旧工事や治山事業、流木処理対策などが本格化していく。

 臨時会で大井川和彦知事は、補正予算案について「政府が閣議決定した『被災者の生活と生業の再建に向けた対策パッケージ』を踏まえ、県としての支援策を早急に示すことが被災者の生活再建や経営再建の強力な後押しとなると考え、作業スケジュールを早め、台風19号による被災から概ね1カ月というスピード感をもって、本県独自の支援策を含めた関係予算を編成した」と提案理由を説明した。

 具体的には、被災者生活再建支援法の支援対象とならない半壊世帯に本県独自の支援を行うとともに、災害救助法に基づく支援制度のない台風15号での半壊や一部損壊世帯を、国交付金による制度と協調して支援する。また被災農業者には、農業用施設・機械の再建・修繕などを国の補助に上乗せして支援。中小企業者にも国の補助金を活用し、事業再開に必要な機械・設備などの整備費の一部を支援するとともに、観光需要回復のため宿泊施設への支援などを実施していく。

 補正予算の主なものは、国補公共事業の追加が122億2700万円、県単公共事業の追加が23億1900万円、被災中小企業復興支援事業が109億1700万円、被災農業者向け経営体育成支援事業が30億9900万円、災害救助費が19億9100万円、被災住宅復旧緊急支援事業が2億500万円、被災者生活再建支援補助事業が1億6000万円など。財源には、国庫支出金や災害復旧事業債などを活用するとともに、18年度からの繰越金と一般財源基金からの繰入金を充当する。

 議員提出の意見書は、台風による大雨等災害からの復旧復興対策に関するもので、国に対し住民の安全・安心な日常生活が一刻も早く取り戻せるよう、また、今後予想される災害時に被害を最小限にどどめ、人命・経済・暮らしを守ることができるよう求める内容となる。

 それによると、台風15号や19号に加えて関東・東北豪雨の記憶も新しく、異常気象は常態化していると言っても過言ではないとして、国は住民の安全・安心な日常生活が一刻も早く取り戻せるよう、また、今後予想される災害時に被害を最小限にとどめ、人命・経済・暮らしを守ることができるよう、措置を講じることを強く要望するものとなる。

 措置の内容は、大きく分けて「被災者に対する支援」「災害からの復旧」「財政措置」の3項目で、提出先は衆・参両院議長をはじめ、内閣総理大臣など政府の関係各大臣となる。

 このうち、「被災者に対する支援」では被災者の生活再建支援や被災した農業者・農業関連施設への支援、被災中小企業等支援などを、「災害からの復旧」では抜本的な河川改修の推進や公共土木施設等の災害復旧、久慈川の復旧支援、常磐道水戸北スマートICの早期復旧、JR水郡線の早期復旧、災害廃棄物の処理、大子町衛生センターの復旧支援などを、「財政措置」では災害復旧に係る地方財政措置と社会資本整備財源の十分かつ安定的な確保をそれぞれ盛り込んでいる。

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