専用スタジアムを建設 事業費は約100億円 5年後の完成目指す(水戸ホーリーホック)

[2019/11/26 茨城版]
 サッカーJ2の水戸ホーリーホック(沼田邦郎社長)は22日、県庁で記者会見を開き、新スタジアム建設構想を発表した。新スタジアムは球技専用で収容人数は1万5000人から2万人程度とし、水戸市内に建設する。施設は球技場に加えて、教育や福祉、防災などの機能を併せ持つ複合型スタジアムとし、サッカー観戦以外の機能も有することで365日稼働できる施設にする。整備手法は民設民営で、事業費は約100億円程度を見込む。現在は候補地の選定や出資企業との調整を行っており、新スタジアムの完成時期は、ホーリーホックの30周年にあたる5年後となる見通しだ。

 新スタジアム建設は、クラブ創設25周年の節目を迎えてさらなる一歩を踏み出すために実施する。またJ1ライセンス問題や、クラブの営業収入がJ2クラブ平均15億円の半分以下である6.2億円であることなどを踏まえ、沼田社長は「収益を伸ばす1丁目1番地はスタジアム建設。これからの10年、20年を考えるには自前の専用スタジアムが必要」とスタジアム建設の必要性を強調した。また、県内の人口減少にも触れ、「新スタジアムは、水戸を中心としたまちづくりを念頭に置きながら進め、人口増加や観光につながるものにしたい」と話した。

 スタジアムの規模は、J1クラブライセンスを取得するために必要な条件を満たすため、1万5000人から2万人程度に設定。また4方向に屋根を設置し、雨天などにも対応する。

 建設場所については水戸市内としているが、現段階では候補地が複数箇所あり、調査を行っているという。なお、建設場所の条件として駅やICへのアクセスの容易さ、大きな道路への接続のしやすさ、近隣住民に迷惑のかからないことなどを挙げている。

 施設機能は、試合観戦に加え教育や福祉、防災機能などを併せ持つものにする。具体的にはコンサートや展示会、スポーツに特化した学校、国際交流拠点、備蓄倉庫などを想定している。

 整備手法は民設民営とし、現段階で施主や設計・施工、ファイナンス面で多数の企業が協力に名乗りを上げているという。事業費については他のクラブの整備費を踏まえ、約100億円程度になると想定している。

 また、新スタジアム建設と併せてアカデミー拠点整備も計画し、トップチームの練習場である城里町のアツマーレと住み分けを行うことで、ジュニアからユースまでの育成を強化していく。なお、アカデミー拠点が新スタジアムに隣接するかどうかは未定だという。

 今回の新スタジアム建設について、沼田社長は「一番大事なことは、地域を置き去りにしないこと。水戸ホーリーホックはこれまで、地域に根差した活動を行っており、これからも実施していく。新スタジアムを通して、水戸の発展をけん引できれば」とコメントした。

 現在の本拠地であるケーズデンキスタジアムの収容人数は約1万2000人で、J1昇格に必要な1万5000人の条件を満たしていない。今後、水戸が昇格した場合には、収容人数約2万2000人の笠松運動公園陸上競技場を一時的に本拠地とすることになっている。

 そこで、水戸市はケーズデンキスタジアムのスタンドを拡張して1万5000席を確保するため、これまで拡張用地取得に向けた取り組みを進めていたが、地権者との交渉がうまくいかず難航している。そこで市は、バックスタンド側の拡張を再検討するため、9月補正で基本計画委託料500万円を計上していた。

 沼田社長は19日に市役所を訪れ、新スタジアム構想について高橋靖市長に説明。市長からは、建設に協力するという好意的な回答が得られたという。

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