病院再編し公立化 専門委員会の医療計画案を協議(石岡地方医療対策カンファレンス)

[2019/12/3 茨城版]
 石岡地方医療対策カンファレンスの第2回会合が11月29日、石岡市役所で開催され、「地域医療に係る対策を検討する専門委員会」(会長・緒方剛土浦保健所長)から報告された「石岡地域医療計画(案)」について協議した。この計画案では、石岡市医師会病院(同市大砂)を石岡第一病院(同市東府中)に再編・統合して石岡地域医療センター(仮称)とするとともに公立化し、病床数が不足気味の山王台病院(同市東石岡)へ40床を配分する。また医師不足で機能していない小児救急体制の整備と産科の新設を行い、持続可能な石岡地域の医療体制の確保を目指す。カンファレンスで出た意見を反映させるとともに、近くパブリックコメントを行って広く意見を募集し、本年度中にも「石岡地域医療計画」としてまとめる考えだ。

 カンファレンスの委員は今泉文彦石岡市長、坪井透かすみがうら市長、島田穣一小美玉市長の石岡地域3市長と、石岡市医師会の柏木史彦会長の4人で構成する。18年度に開催した「石岡地域市民医療懇談会」のなかで3市の課題について議論を行った結果、医師不足や医師の高齢化をはじめ、「緊急診療の拡充」「二次救急の充実」「地元に産科・小児科を設置」などが明らかになった。これを受けて、目指すべき医療体制の方向性を提示するために、「石岡地方医療対策カンファレンス」を開催した。

 地域医療の現状分析と今後目指すべき医療体制については専門的な検討が必要とされ、8月に専門委員会を設置。4回の会合を経て「石岡地域医療計画」についての報告書をまとめた。

 石岡地域では石岡市医師会病院と石岡第一病院、山王台病院、石岡循環器科脳神経外科病院の4病院が輪番制で二次救急を担っているが、小児救急を受け入れる体制がないなど問題も多い。

 そこで、同地域の医療課題を▽医療体制▽受療動向▽救急体制──の3つに分類。医療体制の課題は、医師不足と医師の高齢化で緊急診療の継続が困難、分娩できる医療機関がない、小児科の入院受療率が低い、回復期病床の不足など。受療動向の課題は、入院の50%超が石岡地域から流出、将来的には外来診療の受け皿不足が想定。救急体制の課題は、二次救急の受け入れが不十分、回復期の受け皿が不足、高齢者増を見据えた救急体制、小児救急の受け入れ体制がないなどをあげている。

 これらの課題に対応するため、短期(1~2年)、中期(3~5年)、長期(5~10年)に分けて、医療供給体制の整備、医師確保、救急体制強化の観点から取り組むべき対策を整理した。このなかで、優先的に実施すべき対策には病院の再編統合および公立化と、病床の特例制度を利用した病床の再配分を行うこととした。

 現在、石岡市医師会病院は急性期75床、慢性期45床、石岡第一病院は急性期86床、回復期40床、山王台病院は急性期109床、石岡循環器科脳神経外科病院は急性期63床の合計418床。これを急性期332床、回復期79床の合計411床とする(7床減)。内訳は、再編した石岡地域医療センターを急性期120床、回復期79床の規模とするほか、山王台病院に40床を配分して149床とする。石岡循環器科脳神経外科病院は現状のままとする。

 医療体制の再編統合で、病院の役割分担がより明確化するとともに、公立病院を設置することで臨床研修制度による若手医師の呼び込みが期待できる。また、再整備によって石岡市医師会病院が担ってきた八郷地区の医療提供体制を確保できる。

 今後のスケジュールは、本年度中に「地域医療計画」を決定し、20年度からはこれに基づく施策を展開していく。石岡地域に必要な医療体制を整えていくため早急に対策を講じなければならないことから、石岡市が主体となって事業の展開を図るとともに、かすみがうら市や小美玉市、石岡市医師会など関係機関が連携して医療対策に取り組む必要がある。

 今泉市長は「石岡地域の医療体制の整備を早急に進めるためには、3市の連携を強化することが必要だ」と話した。

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