初の活動で現場見学 東関道の橋梁下部工 働きやすい環境づくり学ぶ(茨建協建女ひばり会)

[2019/12/5 茨城版]
 県建設業協会(石津健光会長)の女性部会である建女ひばり会(柳瀬香織会長)は3日、行方市で現場見学会と懇談会を開催した。会員をはじめ国や県の女性職員ら約50人が参加し、女性活躍の取り組みを強化している建設現場を見学して見識を深めるとともに、今後の問題や課題の抽出、工夫している面などについて意見を交わした。なお、今回の見学会はひばり会の発足後、初の活動となる。同会では今後、意見交換会やロールモデルの公表などの活動を予定しており、引き続き女性の働きやすい環境づくりにむけて取り組んでいく考えだ。

 見学会の対象となったのは、常総国道事務所発注の「H30東関道国道354号跨道橋下部その1工事」で、新井組(兵庫県西宮市)が工事を担当している。この現場では女性技術者が現場代理人を務めていることから、ひばり会は大手建設会社での女性活躍の取り組みを知ることを目的に、現場見学会を実施した。

 冒頭、主催者を代表して石津会長があいさつに立ち、働き方改革の一環として女性の活躍に向けた取り組みが注目されている状況に触れ、茨建協でも本年に女性部会を設立したと説明。「今日の見学会は女性部会にとって記念すべき第1回目の事業となる。大変貴重な機会であり、今後の女性活躍推進の一助となることを期待する」などと話した。

 現場の工事概要や女性活躍の取り組みは、新井組現場代理人の山本万裕美さんが説明し、今回の現場では鏡付き洗面台が付属した快適トイレや男女別更衣室の設置、通常よりも軽量な女性用ヘルメットの採用などを行っていることを紹介した。また、新井組では現在5人の女性技術者が在籍しており、懇談会などを通して共通する悩みや要望があった場合には、会社に伝えるシステムがあることも説明した。

 建設現場では、工事内容や採用している最新技術などを見学。また、現場に設置しているトイレや更衣室での工夫点、女性技術者が現場にいることのメリットや普段の状況などについても担当者が説明した。見学後には意見交換を実施し、課題や対応方法、今後の目標など情報を交換した。

 今回の見学会について、参加者からは「大きな現場で働いている女性技術者の存在を知り、今後の励みになった」や「女性の活躍が一過性のブームで終わらないよう、活動を継続することで裾野が広がることを期待している」、「建設業では女性の細やかさが必要になる場面があると思う。まだまだ課題は多いが、男性と女性が同じように働ける環境づくりを目指したい」などといった意見が出ていた。

 最後に柳瀬会長は、多数の参加に感謝するとともに「本日の見学会で学んだことを各社に持ち帰り、今後の活動に活かしてほしい。依然として建設業は男性社会であり我々はマイノリティであるが、声を大きく存在感をだして活動していきたい」と述べ、引き続き協力を求めた。

 今回の見学会は、女性が活躍している現場を見学したことも重要だが、それ以上に県内の女性技術者が一堂に会したことに意味がある。柳瀬会長によると、県内の建設会社では女性技術者が1人しかいないことも珍しいことではなく、そのため相談しやすい相手がいなくて独りで悩みを抱えてしまうことがあるという。女性技術者が県内各地から1カ所に集まる機会もこれまではなかった。

 今回のように技術者が集まると、自分以外にも技術者が活動していることを知るとともに、横の連携強化の効果も期待できる。ひばり会は今後も定期的にイベントを開催し、情報交換の場を提供していく予定で、現段階では会員のロールモデルの公表や県土木部の女性技術者との意見交換会などを企画している。

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