官民連携で協定締結 稲敷東IC周辺開発 農業・交流拠点を整備(稲敷市)

[2019/12/11 茨城版]
 稲敷市は11月29日、圏央道稲敷東IC周辺開発基本構想に基づき、市と民間企業の計4者による「官民連携まちづくり協定」を締結した。稲敷東ICの西側約51haを対象に「農」を中心としたまちづくりを行う計画で、当面は21年3月の完成を目指し、第1エリアの12.7ha内にトマト生産ハウスやレストラン・カフェなどの整備を進めていく方針だ。

 市と協定を結んだのは、農業ビジネスなどを手掛けるOSMIC(東京都中央区、中川英之代表取締役)と不動産業を手掛けるいちご(東京都千代田区、長谷川拓磨代表取締役)、情報通信や金融サービスを手掛けるNECキャピタルソリューション(東京都港区、今関智雄代表取締役)の3社。OSMICは今後、オスミックアグリ稲敷(仮称)を設立し、農業生産の主体企業として事業を進めていく。

 この事業では昨年、地域活性化に向けた拠点形成を目指して圏央道稲敷東IC周辺開発基本構想を策定し、農業系の土地利用を基本とした〝豊かな農地と調和した活力あふれる都市農村交流、産業集積拠点の形成〟との基本方針を打ち出した。開発の方向性には、▽多様な形態の雇用の確保による持続可能なまちづくり(若者・農業女子、高齢者、兼業農家等の就労先)▽賑わいによる地域活性化(道の駅、体験施設等による交流人口の増加)▽地域住民の買い物の場の確保(道の駅・地元スーパーとしての役割)──を掲げている。

 市内には市街化区域内の稲敷ICと、調整区域内の稲敷東ICが立地し、稲敷IC周辺では江戸崎地区の新工業団地の整備に向けて準備が進められている。

 稲敷東ICは合併前に旧江戸崎町と旧東町に挟まれていたため、当時は具体的な計画が立てられずにいた。現況はほぼ水田などの農地で、調整区域となっている。このため、今回の事業では大半を農地のまま活用し、必要に応じて一部を農地転用や開発行為などで活用していく。

 民間企業のOSMICは、この事業のプロダクトマネージャーとして事業コーディネートやトマト生産ハウス、加工施設などの農業生産施設の整備と運営を担当する。第1エリアに整備するトマト生産ハウスには約9haを充て、21年3月末の完成を目指す。

 このほか、いちごでは不動産のプロフェッショナルとして第1エリア内に整備するレストランやマルシェのほか、今後計画するキャンプ・グランピング、宿泊施設、温浴施設など参加型農業のテーマパークとなる中心施設の整備と運営を行う。NECキャピタルソリューションは、これまでも同様の事業に参画した経験を活かし、資金面やまちづくりなどについて支援する。

 一方、市ではまちづくり全体のマネジメントや土地利用に向けた法的手続きなどを担うほか、道路などの関連公共施設整備を行う。市によると、第1エリア以外の区域の用途などは明確に決まっていないため、今後施設整備を行いながら方向付けを行っていくほか、開発手法などについても検討を進めていく。

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