7月合併へ契約締結 戦略的な企業誘致を推進(開発公社と企業公社)

[2019/12/17 茨城版]
 県開発公社(今瀬肇理事長)と県企業公社(澤田勝理事長)は12日、両者の合併について契約を締結した。合併の効力は20年7月1日から発生し、開発公社が企業公社を吸収する形で存続して企業公社はこの日に消滅する。人口減少などを要因とする水道料金収入の低下や工業団地の需要低下が懸念される中、この合併により戦略的な企業誘致を図るとともに、組織体制の強化や効率的な事業推進にも期待できる。13日の県議会土木企業委員会で、企業公社の理事長も務める澤田勝県企業局長が報告した。

 合併に伴い、開発公社は一切の資産、負債、および権利義務を企業公社から引き継ぐ。職員についても開発公社が引き継ぎ、勤務年数は通算とする。合併後の名称は、存続法人の「公益財団法人茨城県開発公社」を引き続き使用する。

 県開発公社では、2009年度から10年間の「経営改革プラン」が終了し、引き続き宇野善昌副知事を座長、県関係部局長などをメンバーとする開発公社の諸課題の審議機関「開発公社対策会議」で今後のあり方について検討を進めていた中で、将来の経営基盤強化を見据えた企業公社との合併の方向性が示された。

 一方、県からの受託業務のみを実施する企業公社でも、人員減少に伴う水道料金収人の減少や水道施設の老朽化に伴う更新需要の増大など水道事業の経営環境が厳しさを増しつつある中で、経営基盤の強化は必須の課題となっていた。

 これらの状況を踏まえ、互いに産業インフラを担い、経営基盤の強化という共通課題を有する両公社が合併することでより効率的に事業を推進するとともに、公益財団法人として安定的かつ継続的な経営を確保することを目指して、これまで合併の協議を進めてきた。このほど協議が整い、両法人の評議員会で承認決議を得たことから、合併契約締結に至った。

 この後のスケジュールは、開発公社で企業公社が公益目的事業として実施している水道事業を引き継ぐため、12月中にも公益認定に関する変更申請手続きを進め、あわせて20年1月には各種規定や組織整備などを行う。企業公社は県へ合併についての届出を提出し、これを受けて県は3月にも公益認定等審議会を開催するなど認定に向けた手続きを進め、その後に公益認定にかかる変更の認定を行って7月1日の合併に備える。

 合併による効果としては、企業誘致と工業団地整備、水道事業の連携を強化することで戦略的な企業誘致を進め、力強い産業の創出を図ることが可能となるほか、人材や技術、情報および経験などの共有と活用による事業の推進力が向上し、さらに効率的な人員配置や管理部門の合理化による組織体制の強化が図れると期待されている。

 開発公社は1960年に、自然資源の有効な利用による開発整備で各種産業の地域振興事業を推進するとともに、県政の健全運営の確保に協力し、県土の均衡ある発展と県民福祉の増進に寄与する目的で設立された。

 事業内容は、公益目的事業として土地開発や空港ビルの運営、および園地整備・管理、収益事業として福祉施設やビル管理、立地促進事業となる。基本財産は県5000万円、自己4000万円の9000万円で、正味財産残高は18年度末で92億7800万円。役職員数は約150人となっている。

 一方の企業公社は、県行政および公営企業の円滑な推進を支援するため、安全・安心な水の安定供給に資する浄水場などの運転管理および水道の普及啓発を行うほか、地域振興に資する事業を行い、もって県土の均衡ある発展と県民福祉の向上に寄与する目的で90年に設立された。

 事業内容は、公益目的事業の水道事業(浄水場等運転管理、水道工事監督補助、水道普及促進・啓発など)のみ。基本財産は県3000万円、自己1000万円の計4000万円で、正味財産残高は18年度末で1億2400万円。役職員数は約240人となる。

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