第2次で13カ所選定 新最終処分場の整備可能地 年度内に最終候補地を(県廃棄物対策課)

[2019/12/27 茨城版]
 県廃棄物対策課はこのほど、県庁舎の会議室で第5回「新産業廃棄物最終処分場整備のあり方検討委員会」(委員長、大迫政浩国立環境研究所資源循環・廃棄物研究センター長)を開催し、整備可能地の選定作業を進めた。今回は、前回の委員会で選定した1次整備可能地46カ所からさらに候補地を絞り、2次整備可能地として13カ所を選定した。このあとは、現地調査や自然環境、生活環境、経済性などの総合評価を行って3次整備可能地を選定し、それを基に県が年度内にも最終候補地を決定する。

 本県では04年度以降、民間設置で新規の管理型最終処分場は無く、公共関与の最終処分場である「エコフロンティアかさま」も埋立の進捗が18年度末で約6割を超えていて、県内の産業廃棄物最終処分場の残余容量が減少している。このため県は、産業廃棄物の適正処理や県内産業の振興のため、また大規模自然災害で発生する災害廃棄物の迅速な処理のため、18年度から新たな最終処分場の整備を検討している。

 この委員会では、本県の産業廃棄物最終処分場のあり方を協議し、新たな産業廃棄物最終処分場整備に係る基本方針や整備可能地を検討する。これまでの委員会で整備の方向性や整備のあり方に関する基本方針を取りまとめ、第4回からは整備可能地の選定に着手した。

 基本方針によると、新たな最終処分場の機能は種類を「管理型」とし、形態(オープン型、クローズ型)はそれぞれの特徴を踏まえて候補地選定とともに検討する。位置は、陸地埋立が谷津田や採石塔跡地などの地形を生かすことで建設コストの削減を図れることから、「陸地」を選定した。

 規模(容量)は、まず埋立期間についてエコフロンティアかさまの事例を踏まえ、埋立期間を15~20年程度と仮定したうえで、概ね170万立方mから260万立方mを確保する。中間処理施設の併設は、廃棄物処理の動向や候補地周辺地域の民間施設の設置状況、地域産業との連携の可能性、用地の確保などを勘案しながら、必要性の有無を検討していく。

 候補地選定では、県内全域を対象に整備可能地を調査・選定し、段階的に3回のスクリーニングを経て得られた複数の候補地の中から、県が最終候補地を決定する。このうち1次スクリーニングでは、法令による規制状況、および必要容量の確保や地形などを考慮して抽出した。

 選定作業では、法令上の規制区域として土地利用計画面や自然環境保全、および防災面など、立地上の制約区域として浸水・地盤沈下などの災害履歴や水源との位置関係条件に基づき整理。また、整備可能地の要件として地形・地質、浸出水の処理水放流要件、外部搬入道路要件、主要道路からの距離、周辺要件(居住地が近接していないこと)など、さらに基本方針の埋立規模要件を基に全体必要面積をおおむね30ha~50haに設定したうえで、1次整備可能地を46カ所抽出した。

 2次スクリーニングはこの46カ所を対象に、自然条件として地形・地質・地盤の概況や希少動植物の生息可能性、生活環境条件として利水状況や道路状況、社会条件として埋蔵文化財包蔵地の有無や静穏な環境を保全する必要がある施設・居住地・観光地からの距離、建設条件として地形・現況土地利用の概況や湖沼・ため池からの距離、開発計画の有無を選定項目に位置づけて、地盤や動植物、水処理などの専門的知見で評価した。ここで「×評価」となった地区は候補地から外し、2次整備可能地は13カ所となった。

 さらに今回は3次スクリーニングの方法についても検討し、現地調査を実施したうえで総合評価を行って選定することとした。現地調査は現況の地形や土地利用状況などを把握するため、周辺道路から目視で確認することを基本とし、候補地の概況と周辺状況、地形・地質の状況、植生状況や土地利用状況、近隣居住地の状況、既存道路の状況などを確認する。

 また総合評価では、主に自然環境(地形・地質の状況等)、生活環境(近隣居住地、下水道の状況等)、経済性(排出重心、概算事業費等)、そのほか最終処分場の立地に関し配慮すべき事項などについて比較検討し、3次整備可能地を選定する。

 なお、基本方針で示された整備スケジュールは、エコフロンティアかさまの埋立終了時期を見据えて切れ間無く公共関与の最終処分揚を確保するため、基本方針・整備可能地検討を18~19年度に、候補地決定・地元調整を20~21年度、基本計画・用地取得・環境影響評価・実施設計を20~22年度、建設工事を23~25年度に実施して、25年度からの供用開始を目標に整備を進めていく。

 検討委員会は計7回開催して、新たな最終処分場の機能や候補地、事業運営主体などを検討し、その結果を踏まえて県は19年度内にも整備基本方針と整備候補地を決定する考え。

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