歴史資料館の整備など中心市街地活性化基本計画 まちのにぎわいづくりへ 地区再開発や交流センター建設も(鹿嶋市)

[2020/1/15 茨城版]
 鹿嶋市が申請していた「中心市街地活性化基本計画」が、去る12月26日に内閣府から認定を受けた。計画期間は19年12月から25年3月までの5年4カ月で、まちなかの将来像には「鹿島神宮門前エリアをまちのにぎわいと暮らしの中心に」を位置付けた。主要事業に鹿島神宮周辺地区の再開発や交流センター、共同駐車場、鹿島神宮宝物館、鹿嶋市歴史資料館の整備などを盛り込み、重点的・集中的に事業を展開する考え。これまでに認定された中心市街地活性化基本計画は145市236計画で、鹿嶋市は石岡市(09年度)、土浦市(13年度)、水戸市(16年度)、土浦市(19年度)に次いで県内5番目の認定となる。

 市はこれまで、中心市街地活性化に関して「神来の道づくり~神宮前通り基本計画」、「鹿島の香りただようまちづくり~大町通り商店街活性化実施計画」、「鹿島町商業活性化計画策定事業」、「鹿島の香りただようまちづくり~北桜町商店街活性化基本計画」、「鹿島神宮門前景観まちづくり計画」、「都市再生整備計画『鹿島神宮周辺地区』」を策定するなど、鹿島神宮門前周辺で様々な事業を検討してきた。今後はこれまでの取り組みを踏まえ、本計画に基づき事業の総合的な展開を図る。

 中心市街地活性化の方針は、「小さく始めて大きく広げるリノベーションまちづくりの展開」と「市民がまちを知り、愛することからはじめる観光まちづくりの推進」の2つの基本理念を踏まえ、まちなかの将来像を「鹿島神宮門前エリアをまちのにぎわいと暮らしの中心に」と定める。

 この将来像の実現を目指し、2つの基本方針を設定。基本方針1の「魅力的な商業地の再生を中心とした、市民や周辺地域住民が日常的に訪れたくなるまちづくり」ではリノベーションまちづくりのエリアへの連鎖やまちづくりを支える人材の発掘・育成、職住近接によるまちなか居住の機運づくりを、基本方針2の「常陸国一之宮・鹿島神宮を訪れる人々を楽しく滞遊させるための魅力ある観光まちづくり」では回遊性の向上によるにぎわい空間づくりや市民の愛郷心を基礎とした観光産業の展開、独自性が光る魅力的な観光地づくりに取り組む。

 市の中心的市街地は「宮中地区」と「鹿島神宮駅周辺地区」、「国道124号沿道のロードサイド商業地」の3つのゾーンに区分することができるが、このうち市民がまちの中心と認識している宮中地区と、広域公共交通結節拠点となっている鹿島神宮駅周辺地区を加えたエリアを現代における門前町「鹿島神宮門前エリア」に位置づけ、この70haを計画の対象区域とする。

 中心市街地の活性化に向けては、「鹿島神宮門前エリアをまちのにぎわいと暮らしの中心に」を目指し、2つの基本方針を踏まえて重点目標1「人が集う魅力的な商業エリアの再生」と重点目標2「来街者が滞遊するまちづくり」の2つの目標を設定する。

 主要事業には、▽鹿島神宮門前まちづくり会議▽まちなか空き店舗マッチング事業▽空き店舗リノベーション事業▽鹿島神宮周辺地区再開発事業▽交流センター整備事業▽共同駐車場整備事業▽鹿島神宮宝物館整備事業▽鹿嶋市歴史資料館整備事業──の8つを設定。

 このうち「鹿島神宮周辺地区再開発事業」は、18年度から22年度までの実施期間で施設整備に伴う移転用地の確保、道路の新設・拡幅および土地の整形化を行い、鹿島神宮と調和した街並み景観を創出して新たな土地利用の推進を図る。18年度から基礎調査を開始し、19年度から設計と補償など、20年度から整備を実施する。

 「交流センター整備事業」は、市民や来街者が日常的に街なかで集い活動する場を整備する事業で、多目的ホールでのサークル活動などによる市民間交流の促進や地域産品の販売スペースの設置による地域産業振興へ寄与する。事業期間は20年度から22年度までで、20年度からは基礎調査や設計、補償などを、22年度からは整備を行う。

 「共同駐車場整備事業」は、混雑時の臨時駐車場として利用されている第三駐車場を常設の共同駐車場として整備し、柔軟な料金設定を導入して日常的な来街を促すほか、ピーク期を除く通常時のイベント広場などとしての活用も図る。実施時期は18年度から22年度までの5年間で、スケジュールは19年度から基礎調査と設計、20年度から整備を行う。

 「鹿嶋市歴史資料館整備事業」は、鹿嶋市の歴史や文化を保存・展示する施設を整備して、市民の郷土への誇りと愛着を醸成するほか、文化財保存活動の場となり、市内外へ伝統文化の情報発信も行う。実施時期は20年度から22年度までで、スケジュールは20年度から基礎調査や設計、補償など、22年度から整備を行う。

 「鹿島神宮宝物館整備事業」は、鹿島神宮が所蔵する国宝などの宝物を公開する常設展示施設の更新整備で、事業主体は鹿島神宮となる。市が整備する歴史資料館と連携した整備・運営を行う計画で、スケジュールは20年度から整備を実施する。

 このほかにも、具体的な事業として「鹿島神宮駅前広場リニューアル事業」や「門前町地内道路改良事業」、「ポケットパーク整備事業」、「観光サイン整備事業」、「鹿島神宮周辺地区・地区計画景観整備事業」、「共同店舗整備推進事業」、「高速バス鹿島神宮停留所整備事業」などを盛り込んだ。

 このうち「鹿島神宮駅前広場リニューアル事業」は、18年度から22年度までの期間で市の玄関口となる鹿島神宮駅前広場の改修を行い、バリアフリー化や景観の向上を図る。「門前町地内道路改良事業」も同様に、18年度から22年度までの期間で第三駐車場計画地から鹿島神宮に至る市道などの景観に配慮した舗装を行う。

 これらの取り組みにより、目標値には重点目標1の「人が集う魅力的な商業エリアの再生」に関して新規出店数を基準値の6年間あたり7店舗から4割増の10店舗に、重点目標2の「来街者が滞遊するまちづくり」に関して平休日平均歩行者通行量を基準値の12時間あたり3260人から3割増の4260人とすることを目指す。

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