設計のプロポ開始 大洗水族館 ジンベエザメ館と立体駐車場 全体事業費に約125億円以内想定(県生活文化課)

[2020/1/28 茨城版]
 県生活文化課は23日、「アクアワールド茨城県大洗水族館」(大洗町磯浜町)に新たに整備するジンベエザメ館(仮称)の基本・実施設計で、公募方式のプロポーザルを公示した。31日に現地説明会を開催するとともに、参加表明書を2月6日まで、技術提案書を3月27日まで同課で受け付けて、4月8日に審査委員会がヒアリングを実施して最優秀案と優秀案(次点案)を特定する(公告の概要は本日付入札公告欄を参照)。整備スケジュールは4月下旬から21年1月下旬までの期間で新館の基本・実施設計と立体駐車場の実施設計を策定し、21年度に着工して2カ年で建設して22年度の竣工を目指す。これにより県は、年間集客数を200万人程度とする目標を設定する。

 大洗水族館は、年間約110万人が来場する県内屈指の観光施設であり、「ひたちなか大洗リゾート構想」の中核施設でもあることから、新たに新館を建設することで誘客促進を図り、持続可能な水族館経営を目指すとともにこの地域の更なる活性化につなげていく。

 業務の対象は、敷地内に建設する新館の基本・実施設計および立体駐車場の実施設計で、業者の選定方法は施設の配置、建物構成、コスト縮減などで合理的な設計提案を求めるため、プロポーザル方式を採用する。

 参加資格は、県の入札参加資格審査で建築関係建設コンサルタント業務の参加資格の認定を受けている一級建築士事務所で、一級建築士の数が3人以上であること。また1989年4月以降に、延べ3000平方m以上かつ展示水槽1000t以上の水族館の新築、増築または改築の設計業務を元請けとして実施した実績(基本設計のみの場合を除く)を有することなども求める。

 水族館の敷地面積約5万7607平方mのうちの約3万3000平方mを事業予定地とし、ここに新館と立体駐車場を建設する。新館はジンベエザメ2頭を生涯飼育できる規模とし、体長10m程度まで成長することから建物の延床面積6700平方m程度、展示水槽約8000トンと想定する。この水槽は日本最大規模の室内水槽となる。

 主要所用室は、観覧スペースや水上観覧デッキ、ラウンジ(カフェスペース)、エントランス、ショップ、トイレ、職員用準備室(調餌室、ボンベ充てん室、控室、更衣室・浴室トイレ)などを想定する。なお、予備水槽は別途考慮する。

 立体駐車場は、延床面積約1万1400平方mを想定。平面部分も含めて約900台分を整備し、隣接の県営駐車場1100台を合わせて約2000台分を確保する。想定事業費は、敷地造成や建物建設(水槽、駐車場含む)、機械設備、電気設備、取水設備、浄化槽・排水設備、厨房機器や家具など備品、工事監理費などの総額を税込み125億円以内と想定する。

 技術提案を求めるテーマは、▽新館の展示コンセプト▽展示ゾーニング計画▽新館のデザイン・展示・見せ方の工夫▽敷地配置計画▽コストの削減▽概算事業費▽工期・業務への取り組み▽パース図──の8項目。

 技術提案に当たっての留意事項としては、ジンベエザメの展示によって新たな魅力向上を図るコンセプトを提案することや、既設水族館の展示ゾーニングを考慮した新館の展示ゾーニングとすること、ジンベエザメ2頭程度を効率的・効果的に生涯にわたり飼育・展示するために必要となる水槽・機器・建屋を検討することなど。この施設はろ過機置場が広大になると予想されるため、その景観や有効活用に留意することなども求める。

 また、外観についても県内周遊のランドマークとなるようなデザインとし、ジンベエザメ展示は新規性・斬新性・実現可能性の観点から誘客効果の高い展示方法を検討すること。配置計画の提案にあたっては、既設水族館の将来建て替えを考慮することをはじめ、入場者が駐車場と既設水族館、新館を一体的な導線のもとに移動できる建物と駐車場の配置とすることや、既設水族館を運営しながら工事を行うことを意識した配置計画や工事計画とすること、新館建設と駐車場建設を同時並行で行えるよう検討を行うことなども求める。

 既存の水族館は大洗町磯浜町地内に02年3月21日に開館し、敷地面積5万7607平方mにSRC造5階建て(一部7階展望室)、延べ1万9853平方mの規模となる。展示水槽は65水槽(合計水量4140t)で、展示生物はサメやマンボウ、大洗の生物をはじめ、アザラシやペンギン、イルカなど約580種6万8000点。建物のほか、駐車場には大型バス20台と一般車両750台分を設けている。年間来場数は、直近の18年度が112万人で、最大は02年度の165万人となっている。

 なお、既存の水族館では夜間も楽しめる水族館を基本コンセプトにリニューアルを実施する。コンセプトは、夜間に最大限の効果を発揮する展示とし、夜間観光の促進に寄与するものとする。普段見られない「夜」の生き物の生態を紹介し、特に通常照明の下では見えない生物発光現象を展示の中心とする。

 リニューアル工事の設計は、大建設計(本社・東京都)に委託してこのほど完了し、現在は発注の準備を進めている。改修工事期間中も営業しながら部分的に閉鎖して工事を行う計画で、繰り越して20年度までの2カ年で実施する。本年度の当初予算には、工事費など7億円を確保している。

 プロポーザルの要項は、県のホームページからも閲覧できる。詳しくは、担当部局は県民生活環境部生活文化課文化振興グループ(電話029-301-1111、内線2824、Eメールseibun2@pref.ibaraki.lg.jp)まで。

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