5カ年で復旧と改良 久慈川県管理区間 管内初の権限代行(関東地方整備局)

[2020/2/7 茨城版]
 台風19号で甚大な被害を受けた久慈川の県管理区間の復旧について、県は「大規模災害からの復興に関する法律第51条第1項」に基づき権限代行で国が施行するよう要請し、国土交通省関東地方整備局は代行すると回答した。6日には石原康弘局長らが県庁を訪れ、回答書を大井川和彦県知事に手渡した。災害復旧だけでなく、改良復旧まで含めた権限代行は関東地方整備局管内では初めてとなり、このあと20年度から災害復旧と改良復旧に着手して5カ年で用地取得から設計・施工まで行って、24年度中の完了を目指す。

 県が管理する常陸大宮市や大子町の久慈川は、台風19号の記録的な大雨によって328haが浸水し家屋744戸が浸水被害を受けたほか、河岸侵食・護岸崩壊など施設被害が発生するなど、激甚な被害を受けた。

 この復旧のため、1月30日に補正予算として久慈川災害復旧助成事業が採択され、予算措置されることになった。同日付けで県知事から、県管理区間の久慈川で再度災害を防止するための特定災害復旧等河川工事を権限代行で国が施行するよう要請し、関東地方整備局長が翌31日に「要請の通り、国土交通大臣より施行を行う」と回答した。

 6日にはこの回答書の手交式が県知事応接室で行われ、県から大井川知事と伊藤高土木部長、飯村信夫河川課長が、関東地方整備局から石原局長と佐藤寿延河川部長、および原田昌直常陸河川国道事務所長が出席した。

 大井川知事は「台風19号災害の際、国交省からも多大なご支援をいただいた」と改めて感謝し、「未曾有の災害に対し、1級河川の重要なインフラを可及的速やかに復旧していくためには、権限代行で国の力を借りることが最も有効な手段と考えた。県としても一体となって、久慈川の復旧に努めていく」と話した。

 石原局長は「被災地の方々も1日も早い復旧・復興を待ち望んでおられると思うので、直轄区間、代行でいただいた区間、それから県の復旧箇所ともに、一体となって復旧を進めていきたい」と述べた。

 権限代行は、大規模災害からの復興に関する法律に基づくもので、国が特定災害復旧等河川工事として執行する。久慈川の県管理区間は、常陸大宮市の辰ノ口から福島県境までの約42km。このうち、権限代行で復旧工事と改良工事を行うのは常陸大宮市と大子町の被害を受けた17工区の、延長約18kmとなる。

 事業の内容は堤防整備と河道掘削で、災害復旧に加え改良復旧も実施して、10年に1度の洪水(確立10分の1)に対応するよう整備する。事業費は久慈川全体約334億円のうち、県管理区間に約165億円を充当する。

 なお、破堤した箇所については既に災害復旧の権限代行を要請しており、今年の出水期までの復旧完了を目指す。権限代行によらない単独の災害復旧は1月に査定が完了し、現在は県が執行に向けて発注手続きを進めていて、同様に今年の出水期までの完了を目指す。

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