大洋統合小に12億円 特定財源で道路の補修や冠水対策(鉾田市予算案)

[2020/3/18 茨城版]
 鉾田市(岸田一夫市長)の20年度当初予算案は、一般会計が前年度当初から29億3100万円(14.1%)増の236億4800万円を計上し、市制始まって以来の積極型予算を編成した。大洋中学校区統合小学校の施設整備に着手するため12億2536万円を予算化するほか、有利な特定財源を積極的に活用して道路の冠水対策や維持補修に事業費を配分した。このほか、継続事業で大洋公民館の大規模改修や防災行政無線のデジタル化など、新規事業で安塚地区の公園整備や社会教育複合施設整備事業などを実施する。

 一般会計を性質別で見ると、普通建設事業費が前年度から96.2%増とほぼ倍増して、54億5467万円を計上した。特別会計は農業集落排水事業が3%増となったほか、公共下水道事業が企業会計に移行。水道事業会計の資本的支出は10.3%増の9億8264万円となり、これらをあわせた予算総額も前年度を8.8%上回る392億9307万円を計上している。

 新年度の主な事業は、大洋中学校区統合小学校で校舎などの本格的な工事に着手するため、12億2536万円を予算化した。この小学校は上島東小、上島西小、白鳥東小、白鳥西小の4校を統合し、上沢地内の県道鉾田鹿嶋線に面した約3万7000平方mに新設する。校舎はRC造2階建て延べ5500平方m程度、体育館はS造平屋1300平方m程度、屋外プールはRC造で水面積325平方m程とし、基本・実施設計は桜設計事務所(水戸市)が担当した。建設工事は20・21年度の2カ年で実施して、22年4月の開校を目指す。

 これに関連し、大洋小学校の敷地内に定員120人規模の児童クラブを設置する。施設面積は430平方mで計画し、予算額1344万円を用意した。また、残る旭中学校区の統合小学校の整備についても1118万円を予算化して、20年度は基本計画を策定する。

 道路整備事業は、前年度当初から5億円以上増額して14億1462万円を予算化し、統合小学校通学路や特定防衛施設周辺整備調整交付金を活用した市道7-65号線、社会資本整備総合交付金事業の市道6-12号線などの整備を進める。また、緊急自然災害防止対策事業債が道路防災まで拡大されたことから、これまで道路新設改良事業で実施してきた冠水対策事業について新たに事業化し、このうちの6億3566万円を配分する。

 市道維持修繕事業には、生活道路の整備や幹線道路の路面再生工事など、あわせて9億4910万円を計上した。このうち6億9300万円は、公共施設等適正管理推進事債を活用した幹線道路の舗装打ち替えに充当する。この緊急自然災害防止対策事業債は20年度まで、公共施設等適正管理推進事債は21年度までの時限的制度であり、短期間で活用する必要があることから予算額が膨らむ要因となった。

 大洋公民館は、建築後30年以上を経過して利便性が低下しているため、防衛省の補助事業で改修工事を2カ年で実施している。トイレ洋式化や備蓄倉庫増築、空調改修、照明LED化、バリアフリー化、キュービクル更新などの内容で、設計は桜設計事務所(水戸市)、工事は酒井建設(鉾田市)が担当。20年度予算案には事業費1億0325万円を確保した。

 防災行政無線は、放送施設のデジタル化に向けた更新工事に17年度から着手しており、21年度までの期間で順次更新を進めていく。20年度予算案には7億9687万円を計上し、19年度から2カ年継続で実施している再送信子局1局と子局88局の整備を行うとともに、20-21年度継続事業で子局107局を整備する。このほか、戸別受信機1万1000台を購入し、アンテナ設置工事も実施する。

 涸沼ラムサール条約に係る施設等整備事業は、ラムサール条約登録湿地となった涸沼の自然を観察するため環境省が「水鳥湿地センター」を整備することから、市は5007万円を計上して公園や進入路の用地測量や不動産鑑定調査、施設整備設計などを実施する。

 新規事業の一般廃棄物広域処理事業では、広域ごみ処理施設建設を推進するため国の交付金要件を満たすよう大洗町と連携を図り、協議会を設立してごみ処理広域化基本構想の策定や適地選定などを行う。

 安塚地区の公園整備は、公共下水道の処理場整備にあたり、地区との協定で計画された。関係者との調整が整い、18年度に基本計画を見直して19年度に実施設計を策定した。20年度は1億5000万円を予算化し、第1期工事として面積2.3haの造成を計画。21年度には第2期工事を行って完成を図る。

 社会教育複合施設整備事業は1億2561万円を予算化し、閉校となった旧徳宿小の校舎を活用して郷土資料館、あけぼの館、すずらんルームなどの施設を集約するともに、体育館にスポーツクライミング施設などを整備する。鉾田学校給食センターは、開設から10年目を迎えて老朽化した備品や機器などの大規模修繕を行うため、1270万円を確保して実施設計を策定する。

 保育幼児教育再編整備推進事業は、老朽化した第一保育所と第二保育所、鉾田幼稚園を統合して、旧鉾田小学校の校庭に認定こども園を創設する。定員130人、建築面積1300平方m程度を想定し、20年度は設計を委託するため4436万円を予算化する。また、旭保育園で認定こども園化に向けた増築を行うことから、施設整備を補助する。

 水道事業の資本的支出は、高速道路建設に伴う既設管の移設や管路の耐震化事業による布設替えのほか、19年度からの継続事業で西台浄配水場の電気計装設備更新を行う。また、水道加入促進に伴う配水管布設工事を行うため、あわせて3億4516万円を予算化した。公営企業会計に移行した公共下水道事業は、資本的支出に3億1948万円を計上し、第2期分や第3期分の管渠整備工事や積算資料の作成などを計画する。

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