基本計画策定でプロポ かみね公園活性化 年間100万人の利用目指す(日立市)

[2020/6/19 茨城版]
 日立市は12日から、かみね公園活性化基本計画策定調査業務委託の事業者選定に係る公募型プロポーザルに着手した。8月下旬ごろには候補者を決定し、年度内にもまとめる。この基本計画は、本年3月に策定した「かみね公園活性化基本構想」に盛り込んだ各メニューを具体化するもので、動物園のジャイアントパンダ誘致などを含め、民間事業者のノウハウを活用しながらかみね公園全体の活性化を図り、年間100万人以上の利用者を目指していく。

 かみね公園は、海と市街地が一望できる景観に着目した地元の有志が1948年に整備を開始。57年に動物園と遊園地が開園したあと、75年に郷土博物館、83年にレジャーランドと市民プール、85年にホリゾンかみね、2004年に吉田正音楽記念館がそれぞれ開館した。16年には、動物園の累計入園者数2000万人を達成している。

 来園者数は1989年に90万人を達成したが、その後は人口減少や少子高齢化、生活スタイルや観光需要の変化から減少に転じ、近年は年間60万人台で推移している。動物園ではリニューアル事業が進められているが、遊園地は開園当初の遊具も多くエリア全体で施設の老朽化が進んでいるほか、高低差の激しい地形のため各施設を周遊する手法も大きな課題となっていた。

 そこで市は、昨今のインバウンド需要の高まりや、県が県北振興チャレンジプランとしてかみね動物園へのジャイアントパンダ誘致を進めることもあり、19年度に都市計画研究所(東京都)へ委託して、10年後を見据えた将来の公園づくりのビジョンを明らかにする「かみね公園活性化基本構想」を策定した。

 構想では、目指すべき将来像に「だれでもいつでも楽しめる『かみね公園』」を掲げ、若者・子育て世代をメインターゲットとしながら県内外から来園者を呼び込むことで、年間100万人以上の利用者を目指すとしている。また基本方針には、「観光振興に資する公園づくり」「親しまれ愛される公園づくり」「環境や歴史にふれあえる公園づくり」「人や地域をつなぐ公園づくり」の4項目を設定。取り組みの方針としては、▽魅力や活力を創る▽強みや特性を活かす▽守り、次世代に伝える──を示している。

 このうち魅力や活力を創る取り組みでは、活性化の起爆剤となるパンダ誘致の推進とそれに伴う動物園機能の拡張や、ストレスなくスムーズに来園できるアクセス機能の強化(駐車場機能の拡張、公共交通サービスの充実)、安全で快適な園内移動手段の確保(自動運転カートなどの交通システムの導入)、自然環境を活かした子どもの遊び場機能の創出(体験型遊戯施設の導入)、レジャー機能の強化(レジャーランドや遊園地の統合、改修)などを盛り込んでいる。

 今回策定する基本計画では、具体的な取り組みの方策として▽目標である年間100万人以上の利用者を達成するために必要な動物園機能の拡張(獣舎の再配置など)やレジャー機能の再編(遊園地やレジャーランドの統合や改修など)に関する取り組み▽その際に必要となる周辺道路網の構築や駐車場機能の拡張、公共交通サービスの充実によるアクセス機能の強化に関する取り組み▽地形的な制約を解消し、公園内の移動性向上を図るために必要な園内移動手段の導入(機能、ルートなど)に関する取り組み▽民間活力を導入した飲食、物販施設等の導入に関する取り組み▽その他、事業者が提案する取り組み──を検討する。

 遊園地やレジャーランドは施設を所有する市公園協会が管理運営を行っているが、P-PFI(パークピーエフアイ)などを活用しながら民間事業者のノウハウを活かした整備・運営なども検討していく考え。動物園は、現在進めているリニューアル事業を基本計画内に位置付ける方針だ。

 プロポーザルへの参加申込書類の提出期限は7月1日必着とし、企画提案書類の提出期限は7月17日としている。8月上旬に審査委員会を開催したあと、下旬にも候補者の決定と審査結果の通知を行い、9月上旬に業務委託契約を締結する。

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