陽子線施設の建設・改修 一般競争を公告 参考価格は133億円(筑波大学)

[2020/8/4 茨城版]
 筑波大学は7月31日、PFI法に基づく特定事業「筑波大学附属病院陽子線施設整備運営事業」に係る総合評価落札方式の一般競争入札を公告した。新陽子線棟(仮称)建設はBTO方式を採用し、20年間の期間で施設の維持管理・運営を行う。入札説明会は7日午後2時から開催し、関心表明書を19日から26日まで受け付ける。21年2月8日に開札したあと、新陽子線棟は25年4月の竣工を予定し、その後は既存陽子線棟を改修する。参加資格は複数の法人で構成されたグループとし、事業費参考価格は133億円を見込む。

 同大は陽子線加速器による深部臓器がんの治療を行っているが、既存施設が19年を経過して老朽化しており、次世代の陽子線治療施設への移行が求められている。今後の放射線治療でも総合的な医療拠点、世界的な研究教育拠点の形成を図るため、現在行っている治療をできるだけ止めずに次の施設に移行することが課題となっている。

 このため、今回の事業では新陽子線棟の新設と併せて、つくば市天久保2丁目に立地する既存陽子線棟の改修工事も対象とする。既存施設を継続使用して新施設と併用することから、機能移転を行わないエリアを除き診療機能を考慮して、診察室5室を7室へ増室するのに伴う内装改修工事などを予定している。

 この事業はPFI法に基づく特定事業として実施し、民間事業者の幅広い能力・ノウハウを総合的に評価するとともに、施設整備段階から維持管理・運営までの業務を通じて、事業者に効果的かつ安定的・継続的なサービスの提供を求める。

 参加資格は、事業実施に必要な能力と資本力を備えた複数の法人で構成し、代表企業(1社)と構成企業によって結成されたグループであること。代表企業は「役務の提供等A・B・C等級」に認定された者とする。施設整備構成企業は、設計業務が「建設工事および設計・コンサルティング業務」の資格を有し一級建築士事務所に登録していること、建設業務が建築一式工事1190点以上の者であることなどが要件となる。このほか工事管理業務、陽子線治療装置調達構成企業、運転・保守管理構成企業、管理調整サポート構成企業などの参加を求める。

 事業概要は▽新陽子線棟(仮称)の整備業務(事前調査、設計、新陽子線棟(仮称)整備に係る既存施設の改修および関連業務、工事、工事監理、周辺家屋影響調査・対策、各種許認可手続等の申請補助業務)▽既存陽子線棟の改修業務(事前調査の支援、設計、工事、工事監理、各種許認可手続等の申請補助業務)▽陽子線治療装置等の調達業務▽陽子線治療装置等の運転・保守管理業務▽新陽子線棟(仮称)の施設維持管理業務▽業務全体の管理調整業務──となる。

 事業方式は、新陽子線棟の新設でBTO方を導入する。BTO方式は施設の整備を行ったあとに施設の保守や維持管理業務を実施し、事業期間終了後には大学に所有権を移転するもの。PFI法に基づいて実施され、必要な土地や建物などは事業者に無償で貸与する。新陽子線棟は延べ面積約2000~3000平方m程度の規模を想定し、既存施設北側駐車場の整備可能面積約3000平方mに建設を予定する。

 落札者とは5月に基本協定、6月に事業契約を締結して7月から設計に着手し、新陽子線棟(仮称)は25年4月の竣工および10月の治療開始を目指す。施設の維持管理・運営期間は25年10月からの20年間。その後は既存施設の改修を実施する。

 この事業は当初、19年11月に入札を公告する予定だったが、事業の見直しなどで発注時期がずれ込んでいた。詳しい問い合わせは病院総務部整備推進課官民連携係(野中・中根)電話029-853-3540)まで。またはホームページを参照すること。  

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