太田警察署改築で設計費 公共事業費に46億円 幼児施設周辺の交通安全施設整備(県の9月補正案)

[2020/8/28 茨城版]
 大井川和彦県知事は27日、県庁で記者会見を開き、9月4日に開会する県議会第3回定例会の提出議案を明らかにした。一般会計補正予算案は195億5200万円を追加して、補正後の総額を1兆3416億9500万円とする。新型コロナウイルス感染症対策に今回も155億0400万円を計上するほか、感染症対策以外にも太田警察署移転建て替えの実施設計委託料や未就学児童施設周辺の交通安全施設整備費、河川護岸整備などの公共事業費、および地域周産期母子医療センター施設・設備整備の補助金などを追加した。あわせて、翌年度の公共工事の平準化を図るため、本年度も全会計で40億4750万円の債務負担行為を設定する。

 今回の補正は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止と経済活動の両立を図るために必要な事業をはじめ、周産期医療体制の整備や防災・減災対策の推進など県政の課題に必要な事業費を計上する。特別会計でも国民健康保険会計に3500万円などあわせて3700万円を、企業会計は病院事業に6700万円、流域下水道事業に8億5300万円の計9億5300万円をそれぞれ追加しており、一般会計とあわせた補正の総額は205億0900万円の増となる。

 このうち新型コロナウイルス対策には、一般会計で155億0400万円(休業要請協力金の減額補正23億8200万円を除くと178億8600万円)、特別会計で200万円、企業会計で6700万円を配分。19年度(1月-3月)から今回の補正までのコロナ対策予算の総額は、3会計あわせて1756億2400万円にも及ぶ。

 今回の補正の主な内容を見ると、新型コロナウイルス感染症対策では「感染拡大防止策と医療提供体制の整備」に122億2600万円、「県民生活への支援」に2億4200万円、「県内産業への支援」に54億8600万円を確保する。

 このうち「感染拡大防止策と医療提供体制の整備」では新たに、介護・障害福祉施設等感染拡大防止事業として衛生用品の購入や感染防止のための面会室改修など感染拡大防止対策への補助に57億0300万円、保育施設等における感染拡大防止支援関連事業として保育施設や放課後児童クラブなどの感染拡大防止対策への補助に9億7400万円などを計上する。

 継続事業でも、社会福祉施設等の個室化改修支援関連事業に6億0200万円を計上して、高齢者福祉施設などの換気設備整備や多床室の個室化などの事業を補助する。介護施設などの換気設備や簡易陰圧装置などの設置は補助率10分の10で5億5100万円を、個室化改修には補助率4分の1で5100万円をそれぞれ配分する。

 このほか、感染症予防医療法施行事業は医療機関の設備整備に対する補助などに31億2700万円、県庁情報基盤強化関連事業はテレワーク環境の拡充・機能強化に7億円、病院事業会計の建設改良費はコロナ患者受け入れのための医療機器整備に6700万円などを予算化する。

 「県民生活への支援」では、新規事業の学校サポーター配置事業に2億2100万円を計上。「県内産業への支援」も、砂沼サンビーチ跡地利活用調査事業で利活用計画の策定に1000万円、外食産業衛生管理改善事業で飲食店の衛生管理設備の導入への補助に2000万円などを用意する。

 新型コロナ対策以外の主な補正は、新たに地域周産期母子医療センター施設・設備整備事業に4500万円を計上し、日立総合病院における地域周産期母子医療センター再開に向けたNICU(新生児特定集中治療室)3床の施設・設備整備を補助する。補助額の内訳は、施設整備が施設工事費5200万円の3分の1となる1700万円、設備整備が医療機器の購入費4100万円の3分の2となる2800万円。工期は10月から21年3月までを予定し、翌4月の再開を目指す。

 継続事業の警察署等建設整備事業は、太田警察署の実施設計委託料に5800万円を盛り込んだ。太田警察署は建物の老朽化や敷地の狭あい状況解消のため、常陸太田市馬場町地内の敷地面積約8000平方mに移転改築する。19年度に桂・須藤隆建築関連業務JVで策定した基本設計によると、新たな施設はRC造3階建て、延べ約2200平方mを想定している。本年度は実施設計を策定し、21-22年度で建設工事を実施して23年度の供用開始を予定する。

 国補公共事業は国の内示の増額を受け、一般会計で38億0300万円、全会計で46億5600万円を追加する。一般会計は国補河川改修事業に37億4500万円を配分して、中丸川(ひたちなか市)や桜川(つくば市)、涸沼川(笠間市)など21カ所で緊急的に対応が必要な護岸整備や河道掘削などを実施する。また流域下水道事業会計は、霞ケ浦湖北流域下水道など3カ所の下水処理場の電気・機械設備や管渠などの老朽化対策を実施するため、8億5300万円を計上する。

 特定交通安全施設整備事業も国からの内示が増額されたことから、1億3500万円を追加して幼稚園などの周辺や未就学児が日常的に集団で移動する経路の交通安全対策を強化する。路側式標識720本の高輝度化や、摩耗した横断歩道41km、実線60kmの整備などを計画する。

 補正はこのほか、政務活動費の減額や新型コロナウイルス感染症対策休業要請協力金の減額であわせて24億5500万円を減額補正する。繰越明許費は、公共事業費を中心に一般会計で379億8300万円、特別会計で32億2100万円を計上し、予算執行を次年度に繰り越す。

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