延伸計画の認可申請 海浜公園前まで3.1km 24年度開業目指す(ひたちなか海浜鉄道)

[2020/9/12 茨城版]
 ひたちなか海浜鉄道は、ひたちなか市などと計画を進めている海浜鉄道湊線の延伸計画で、8月に鉄道事業法に基づく認可申請を行った。順調に進めば、5カ月程度で認可取得となる見通しだ。阿字ヶ浦駅から国営ひたち海浜公園前までの約3.1kmを延伸する計画で、事業費には約78億4000万円を投じる。開業目標は24年度中としているが、早くても1年程度の遅れが見込まれている。

 湊線の延伸計画は、16年度に「湊線の延伸を実現する会」などが示した4ルート案から、ひたち海浜公園の外周道路沿いなどを通る基本ルートに決定した。このルートは延長約3.1kmで計画され、阿字ヶ浦駅から橋梁を渡り阿字ヶ浦土地区画整理事業内の阿字ヶ浦東通り線脇を経由して、県道常陸海浜公園線を橋梁で渡り、ひたち海浜公園南西側の外周道路沿い(安全運転センター側)を抜けてコストコ東側の海浜公園西口付近に至る。その後、計画の照査が行われ、見直しを行いながら18年8月に延伸基本計画としてまとめた。

 基本計画によると、当初は最大勾配が3.5%となり現行車両での継続的な運行が難しいため、延伸区間での高架や橋梁の割合を約7割(延長2123m、変更前約5割)に拡大して最大勾配も最大1%に変更した。3カ所を予定していた新駅は、海浜公園中央口付近の駅が高架駅となることから当初は設置せず、開業後のニーズを踏まえて再検討することとされたため、開業時は土地区画整理事業内とコストコ東側の最終地点の2カ所に設置する。このほか、新たに「行き違い施設」を阿字ヶ浦駅に設置することも盛り込まれた。これらにより、概算事業費は当初計画の64億8000万円から増額され、78億4000万円とする。

 延伸基本計画の策定後は、これまで国土交通省と鉄道事業法による事業認可申請に向けた事前協議を続けていた。しかし、地方鉄道には前例のない延伸計画であるため協議期間が当初予定より長引き、今回ようやく大枠がまとまって8月に事業認可の申請へとたどり着いた。今後も認可取得までには、細かな内容を詰めていくことになる。

 認可取得後は、工事発注を含めて鉄道事業者が主体となって進め、市は財政的な支援を中心に行っていく。財源は、国と県、市(事業者)から3分の1ずつの負担となるよう調整を進める考えで、早期の黒字化を目指してふるさと納税の活用なども検討している。

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