普通教室の設置完了 県内小中学校の空調 体育館は断熱が課題(文部科学省)

[2020/10/16 茨城版]
 文部科学省はこのほど、9月1日現在の公立学校施設における空調(冷房)の設置状況をまとめた。幼稚園や特別支援学校なども含めた小中学校等(18年度補正予算でブロック塀・冷房設備対応臨時交付金の対象となった学校種)では、普通教室が93%となり、前回調査(19年9月1日)から14.6ポイント上昇した。このうち小中学校の普通教室は92.8%で、本県は100%に達している。

 この調査は全国の公立学校施設(幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、特別支援学校)を対象に、普通教室と特別教室、体育館の空調(冷房)設備の設置状況を調べている。1998年度から開始しておおむね3年に一度調査を行っていたが、2018年に発生した小学校の熱中症事故を踏まえ、フォローアップの意味合いも含めて近年は毎年調査を行っている。合わせて、調査対象に災害時の避難所にもなる体育館なども加えた。

 調査結果によると、小中学校等では普通教室が全保有室数42万6414室のうち、39万96567室で空調(冷房)設備を設置し、設置率は93%(前年78.4%、14.6ポイント増)となった。特別教室等は全保有室数40万1406室のうち23万0890室で設置され設置率は57.5%(同50.5%、7ポイント増)、体育館等は3万6004室のうち3237室で設置され設置率は9%(同3.2%、5.8ポイント増)となった。学校種別に見ると、普通教室は小中学校が設置率92.8%、幼稚園(保育室)が94.9%、特別支援学校が94.9%に達している。

 また高等学校は、普通教室の設置率が87%(前年83.5%、3.5ポイント増)、特別教室等の設置率が46.8%(前年43.7%、3.1ポイント増)となった。

 本県の設置率を見ると、小中学校は普通教室が100%に達し、特別教室が88.2%、体育館等が8.7%だった。普通教室は高等学校と特別支援学校でも100%に達しており、幼稚園(保育室)は98.6%となっている。

 本県の市町村別設置率を見ると、小中学校は特別教室が63.4%に達し、水戸市と古河市、常総市、牛久市、坂東市、稲敷市、行方市、茨城町、大洗町、東海村、河内町、境町の12市町村で100%を達成している。一方、県内で最も低い16.1%に留まっている高萩市では、9月補正予算で事業費を計上し、小学校では図書室と美術室、音楽室など、中学校では音楽室と理科室、美術室など、使用頻度の高い教室に設置を計画している。近く設計に着手して、年度内には整備を完了する予定だ。

 このほか、本県小中学校の体育館等は882施設中7施設で、設置率は0.8%に留まっている。体育館等は断熱の調査も実施しており、本県設置率は8.7%(77施設)となった。また本県の高等学校の設置率は、特別教室が39.8%、体育館等は0%となっている。

 文科省は学校施設の空調整備に対して、大規模改造(空調〔冷暖房設備〕整備)事業による学校施設環境改善交付金を通じた支援を行っている。大規模改造事業で空調(冷暖房整備)も補助対象(補助率3分の1)となるもので、設備の新設や更新に要する経費や関連工事が対象となる。また、体育館への空調設置は建物の断熱性能も重要となるため、今後の改築や改修時に対策を図るような施策を整えていく方針だ。

 同省は今後も各地方公共団体からの相談には丁寧に対応し、児童生徒や教職員の安全・安心の確保のための取り組みが進むよう、財政面も含めて引き続き支援していくとしている。

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