高度浄水処理施設に着工 本年度の施設整備状況 16施設で浸水対策(県企業局)

[2020/10/17 茨城版]
 県企業局はこのほど、県議会土木企業委員会に施設整備の進捗状況を説明した。このうち新たな高度浄水処理施設の整備は、このほどオゾン接触池築造工事が着工し、21年度には電気・機械設備工事に着手する見通し。施設の浸水対策は本年度に16施設を整備して、非常用自家発電設備は関城浄水場と鹿島浄水場で整備を行う。東日本大震災を踏まえた管路の耐震化は、本年度に事業費53億7800万円を投じて上水、工水あわせて延長18.8kmを更新する計画。更新対象の延長326.5kmに対する進捗率は、20年度末で54.5%となる見込みだ。

 県企業局は水道施設の整備について、企業局の経営の基本である「安全で安心な水を安定的に供給すること」に基づき、中長期的な財政収支の見通しを考慮したうえで、計画的・効率的に整備を進めるとともに施設の強靭化を図っている。

 霞ヶ浦浄水場への新たな高度浄水処理施設の整備は、本年度の事業費に4億9100万円を計上し、オゾン促進酸化処理施設の土木(躯体)の築造工事を実施する。8月25日には、オゾン接触池築造工事について株木建設・霞工業JVと契約を締結した。

 この施設は、カビ臭除去による水質の安定性の向上や水質悪化で高騰する運転経費の縮減を図るため、オゾン促進酸化技術で高度浄水処理を行う施設となる。本年度から4カ年で整備する計画で、全体事業費は約52億円を見込む。21年度には電気・機械設備の工事に着手する予定で、23年度の供用開始を目指す。

 災害などの発生に備えた危機管理対策の強化に向けては、昨今の大規模災害による浸水被害や停電による供給停止を受けて、減災対策を目的とした浸水対策工事や停電対策を目的とした非常用自家発電設備の整備を進めている。

 このうち浸水対策工事は、16年度から21年度までの事業期間で全体事業費に約16億円を投じ、水戸取水場など24施設の開口部の閉塞・防水や設備の高所化などを実施している。19年度までに相野谷配水場など6施設の対策が完了しており、本年度は事業費4億7800万円を確保して水戸取水場など16施設を整備する。これにより、20年度末の進捗率は91.6%となる見通し。残る藤代配水場と河内配水場の2施設は21年度に整備を行って、事業を完了させる予定となっている。

 また非常用自家発電設備は、水道施設の停電対策として19年度から整備を進めている。本年度は関城浄水場に625キロボルトアンペアのガスタービン発電設備1台を設置するため、事業費1億1000万円を用意して発電機棟の建築工事と電気・機械設備工事を実施する。

 鹿島浄水場については現在、実施設計を策定中で、10月中旬の完了を予定する。引き続き建築工事と電気・機械設備工事を実施する計画で、事業費は6億9000万円を見込む。これら2施設を含め、本年度末の進捗率は66.7%となる見込み。全体事業費は約12億円で計画している。

 東日本大震災の被害状況を踏まえた管路の耐震化は、総延長1340kmのうち液状化などの被害が懸念される約330km区間を対象に12年度から管路の更新を実施して、安定給水の確保を図る。全体事業費は上水が約270億円、工水が約371億円の、あわせて約641億円を予定する。

 上水については管路延長773.9kmのうち161.2kmを更新対象とし、このうち19年度までに83.2kmの更新が完了。本年度は事業費20億1100万円で7.8kmを更新する。工水は管路延長563.8kmのうち165.3kmが更新対象となり、19年度までに76kmが完了している。本年度は、事業費33億6700万円で延長11kmの更新を計画する。

 これにより、事業の進捗率は延長ベースで54.5%となる見込み。管路総延長に対する耐震化率は、上水が12年度時点の54%から20年度末で65.7%に、工水が同じく30.4%から45.8%に上り、全体では12年度の44%から本年度末には57.3%まで進捗する。事業を完了させる24年度末には、上水で74.8%、工水で59.7%、全体で68.4%の耐震化率を目標としている。

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