宍戸橋上流で築堤など 涸沼川と涸沼前川 改修促進を要望(涸沼川改修期成同盟会)

[2020/11/6 茨城版]
 水戸市、茨城町、城里町、笠間市で組織する「涸沼川改修期成同盟会」(会長・山口伸樹笠間市長)はこのほど、県土木部に涸沼川および涸沼前川の整備促進に関する要望活動を行った。このなかで県は本年度、涸沼川については宍戸橋上流の台風による被災箇所の築堤と護岸工事を実施するほか、笠間大橋下流左岸側の排水樋管の改修工事と護岸工事を実施すると説明。涸沼前川では、長岡橋直上流の左岸側にある2つの排水樋管を集約する工事を実施すると説明した。

 要望には山口会長のほか、副会長の高橋靖水戸市長や監事の上遠野修城里町長らが出席。山口会長は「改修工事を進めていただいているが、残る未改修区間についても災害への対応を考慮してなお一層の事業推進を」と話し、各構成市町の要望を踏まえた河川改修の促進と必要な予算の確保を求めた。

 涸沼川は、笠間市から城里町南部を流下して涸沼前川、寛政川の支流と合流した後、涸沼を経て那珂川に合流する延長64.5kmの一級河川。涸沼川の支流となる涸沼前川は、笠間市の国道50号から涸沼川に合流するまでの延長19.8kmの一級河川となる。河川整備は涸沼から上流へ逐次進捗しているが、流域の安全で快適な生活環境を構築するためにも、各事業区間の整備促進と必要な予算の確保を要望した。

 具体的な要望箇所は4カ所で、このうち茨城町は涸沼前川の長岡・大戸・常井地内、延長5600mの河川改修を要望。現在は旧国道6号の長岡橋まで整備が進んでいるが、その上流の特に小鶴地区や長岡地区の市街地について、早急な整備を求めた。

 水戸市も涸沼前川の、県道玉里水戸線に架かる水戸橋付近から笠間市との行政境まで、延長6.3km区間の河川改修を要望。屈曲部で発生する潜掘への県の対応に感謝するとともに、この区間の早急な改修と、当面の対策として流下能力向上のため樹木の伐採や浚渫を要望した。

 笠間市は橋爪地内680mの河川改修と、来栖、石井、赤坂地内約2400mの河川改修を要望した。橋爪地内は国道355号宍戸橋架け替えや県道大洗友部線の道路改良事業と関連する区間で、引き続き整備促進を要望。笠間工区は大型商業施設周辺の護岸が未整備なことから、全体的な改修を要望した。城里町も、堆積土砂の撤去など適切な管理を求めた。

 要望に対し、県が事業の進捗状況を説明した。涸沼前川は涸沼川との合流部から長岡橋までの築堤が完成しており、現在は長岡橋から現国道6号の涸沼前川橋まで、延長約300m区間の改修を進めている。16年度から用地測量を進めて、18年度には左岸側延長約300mの築堤工事が完了。その後は右岸側の工事を進めて、昨年度は長岡橋付近で延長約90mの築堤工事を実施した。

 県水戸土木事務所は「本年度は左岸側にある2つの排水樋管を1つに集約する工事を実施しており、来年度も進捗を図っていく。さらに事業区間の上流部についても、流下を阻害する樹木の伐採や土砂の浚渫などを行って流下能力の向上に努めている」と説明した。

 涸沼川の橋爪地区は、JR常磐線から国道355号宍戸橋までの延長約680m区間を、並行して走る県道大洗友部線の道路改良工事の進捗と併せて事業を進めている。昨年度は宍戸橋の下流、左岸80mと右岸90mの護岸工事を実施している。

 本年度は「宍戸橋上流の、昨年の台風で被害を受けた箇所180mについて、築堤および護岸工事を実施している。また用地買収も同時に進めており、予算の確保に努めながら整備を進めていく」と報告した。

 同じく笠間市の来栖地区は、JR水戸線から国道50号までの2400m区間について、現在は市道の佐白大橋から県道宇都宮笠間線の笠間大橋までの区間を重点的に整備している。昨年度は笠間大橋下流の右岸側の築堤および護岸工事約85mを実施して、右岸側の堤防は概成している。

 本年度は「左岸側の排水樋管の改修工事と護岸工事を実施している。また橋爪地区と来栖地区の間も、流下能力が低くなっている区間は樹木の伐採や土砂の浚渫を実施している」と説明した。

 最後に県土木部の伊藤高部長は「粛々と事業を進めていくためには予算の確保が重要で、特に国の補助金や交付金を確保していかなければならない」として地方の声を国に届けるなど協力を求めたほか、「県予算も河川は災害を踏まえてしっかり確保していく」話した。

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