自転車道の舗装転換 県南・県西地区調査 取手豊岡線BPで橋梁下部工(県議会土木企業委)

[2020/11/14 茨城版] 
県議会土木企業委員会(鈴木将委員長)は11日、県南地区と県西地区の県内調査を実施し、土浦土木事務所や常総工事事務所、境工事事務所および企業局県西水道事務所から事業の説明を受けて、その進捗状況を確認した。この中で土浦土木事務所は、桜川の桜橋下流の河川改修工事に今月から着手するほか、つくば霞ヶ浦りんりんロードのカラー舗装は約10kmについて年度末までに黒舗装に転換していく方針を示した。常総工事事務所は取手豊岡線バイパスの橋梁工事や交差点改良工事を鋭意進め、境工事事務所は女沼川の河川改修事業で来年度から優先区間上流部の用地買収に着手すると説明した。

  現地調査はまず、土浦市の県道藤沢豊里線に架かる桜橋で桜川の河川改修事業を調査した。桜川は桜川市から筑西市、つくば市、土浦市を流下して霞ヶ浦に合流する延長63.4kmの1級河川で、土浦土木事務所管内では霞ヶ浦合流点から10kmまでの土浦工区が、89年に暫定計画で概成した。

 そこから県道赤浜上大島線筑真橋までの15.5kmは、筑波工区として80年から改修事業を進めていて、延長が長いことから集落を優先的に水害から守るため輪中堤などの水防災対策を行うとともに、築堤や堰の改修なども行ってきた。土浦土木事務所は本年度、桜橋下流で延長564mの河道掘削工事や河道内の樹木撤去を実施する計画で、「11月から工事に着手する」と委員に報告した。

 また、昨年度の台風19号からの桜川の災害復旧状況は、「つくば市の沼田地内で今月から本格的に災害復旧工事を再開する」と報告し、北太田地区も「土浦市田土部地内で河川の堤防裏から漏水があったことから、被災原因の究明と対策工法の決定を本年度中に定めたい」と説明した。

 続いて、桜川土浦潮来自転車道線「つくば霞ヶ浦りんりんロード」について、転倒事故の現場を視察したあとつくば市北条地内の常陸北条駅跡地で土浦土木事務所から説明を受けた。同事務所は桜川土浦潮来自転車道線の延長81kmのうち、つくば市からかすみがうら市まで約44kmを担当する。

 このうち旧つくばりんりんロード区間は、県が旧筑波鉄道の駅舎跡地を取得してこれまでに筑波休憩所、藤沢休憩所、虫掛休憩所の整備を完了している。今回調査した常陸北条駅跡地は面積約5500平方mあり、筑波、藤沢、虫掛の各休憩所のおよそ1500~2000平方mに比べて広いため、地域振興にもつながる活用が期待されている。

 自転車道は本年度、つくば市上大島地区の未整備区間約500mの用地買収を行っている。かすみがうら工区は全体20kmのうち約6.3kmの整備が完了し、継続して整備していく方針。また防草対策と路肩の保護対策で法肩に法面ブロックを設置しており、全体で約30%が進捗している。

 走行環境の整備としては、老朽化した路面の改修の現在の進捗率が約50%となっており、本年度は小田城の付近の歩道の修繕工事を計画。なお、カラー舗装は「転倒事故を踏まえて黒舗装に転換していく方針で、管内は約10kmについて年度末の完了を目指す」との説明に対し、委員からは見栄えも考慮して滑りにくいカラー舗装の活用を求める意見が出ていた。

 企業局県西水道事務所からは、東ルート増圧ポンプ場の浸水対策について説明を受けた。県企業局は大規模災害時の浸水対策として、16年度から21年度までの期間に約16億円を投じ、ハザードマップから対策が必要となる24施設で開口部の防水や設備の高所化などの浸水対策を進めている。

 この東ルート増圧ポンプ場は、関城浄水場と水海道浄水場の相互給水のため整備した緊急連絡管に設置される施設。関東・東北豪雨の際には鬼怒川の堤防決壊によって浸水被害を受けたため、開口部の閉塞や耐水扉への変更、設備の高所化、機器の耐水化などの浸水対策工事を16年度に実施している。ここを含めて19年度までに6施設が完了し、本年度は16施設で実施する計画で、年度末の進捗率は91.6%になる見込みと説明を受けた。

 常総工事事務所が担当する主要地方道取手豊岡線バイパス整備事業は、豊坂川に架かる橋梁などの進捗状況を調査した。常総市内の南北の骨格道路となる都市計画道路鹿小路細野線は、県と常総市とで事業を推進している。このうち主要地方道つくば野田線から北側に取手豊岡線現道まで3.7kmは、常総市の合併特例債活用事業を県が受託して整備を進めて、19年3月に暫定2車線で供用を開始した。

 現在は、豊坂川に架かる橋梁の工事を進めており、本年9月に左岸側のA1橋台が完了。引き続きその北側で、既存道路との交差部でボックスカルバート敷設工事を実施しているほか、右岸側ではきぬ総合公園とバイパスの雨水を合わせて豊坂川に流す排水樋管工事を施工しており、コンクリート構造物を設置する前の地盤改良工事の準備を進めている。

 橋梁は橋長が23.5m、幅員25.8mのプレテンション方式PC単純T桁橋と逆T式橋台で、基礎工はSC杭とPHC杭を組み合わせる。このあと中堀り工法でA2橋台の基礎に27本の杭を施工する予定で、橋梁下部工は本年度末完成を目指す。

 また現道とバイパスの交差部は、交差点改良の舗装工事がこれから着工する。現在の進捗率は81%で、埋蔵文化財調査が残る箇所もあり、常総工事事務所は「来年度に調査を実施して、完了後に道路改良工事を施工していく」と説明した。

 境工事事務所管内は、女沼川の河川改修事業を調査した。女沼川は国道354号下辺見橋から境町塚崎地先まで7.7kmが1級河川に指定されているが、河川断面が小さく、また上流の市街地化の進展で度々浸水被害が発生していたため、91年度から河川改修事業に着手した。下流部1.8km区間はショートカットして利根川に合流する計画で、合流地点から下辺見橋までの5・5km区間を整備している。

 このうち県道つくば古河線才塚橋までの3.7kmを優先区間とし、本年3月に直轄事業の釈水水門が完成した。これを受けて県は5月に河川の付け替え工事を実施したほか、4橋の架け替えと2カ所の伏越工事、合流点から約900mの河川改修も完了している。

 本年度は昨年度末の補正とあわせて7億7000万円の事業費を確保し、陣屋橋、道場橋、羽黒橋の上部工事と2カ所の伏越工事、および河川改修延長500mを予定している。境工事事務所は「橋梁は12月から桁を乗せる段取りで、来年度には橋梁前後の取付道路を整備して供用を開始する」と報告した。

 さらにつくば古河線の上流側でも、昨年度に測量・設計を実施して今月9日には地元説明会を開催しており、「優先区間の整備完了後は速やかにその上流部の工事に入れるよう、来年度から用地取得に着手する予定」と説明した。

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