トイレ洋式化を前倒し 高校体育館へ空調 県公館の解体に1億1000万円(県の補正予算案)

[2020/11/20 茨城版]
 大井川和彦県知事は19日、県庁で記者会見を開き、25日に開会する県議会第4回定例会の提出議案を明らかにした。一般会計補正予算案は447億8100万円を追加して、補正後の総額を1兆3864億7600万円とする。新型コロナウイルス感染症対策には今回も441億6300万円を盛り込み、県立学校のトイレ洋式化を前倒すとともに保健所や衛生研究所の機能強化、県立高校の特別教室や体育館へ空調設備設置などを実施する。また感染症対策以外にも6億1800万円を計上し、災害廃棄物処理費用の市町村負担への支援や老朽化した県公館などの解体費用などに充てる。補正予算案以外の議案は、指定管理者指定の承認を求める議案を27件提出している。

 今回の補正は、国の予備費執行を踏まえて実施する新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策や、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進などを含めた新型コロナウイルスと共生する社会づくりに向けた施策などのほか、勤務医の働き方改革推進のための体制整備に要する経費など、早急な対応が求められる課題に必要な事業について計上した。

 新型コロナウイルス対策予算には今回、一般会計に441億6300万円を計上。19年度(1月-3月)から今回の補正まで含めたコロナ対策予算の総額は、一般会計で2197億1800万円、特別会計や企業会計もあわせると2197億8700万円にも及ぶ。

 補正の主な内容を見ると、新型コロナウイルス感染症対策では「感染拡大防止策と医療提供体制の整備等」に377億9700万円、「県民生活等への支援」に42億5200万円、「県内産業等への支援」に11億1500万円を配分し、今後の備えとして予備費に10億円も確保する。

 このうち「感染拡大防止策と医療提供体制の整備」では、県立学校における避難所機能拡充関連事業に23億1500万円を計上し、新型コロナウイルスの感染防止対策として災害時の避難所機能を拡充するため、高校70校と特別支援学校9校を対象に県立学校のトイレ洋式化を加速する。

 これまでも災害時の避難所としての機能向上を図るため、5カ年計画で県立学校の普通教室棟と体育館のトイレの洋式化や多目的トイレの設置を進めていたが、今回の補正により高校は3年前倒して19-20年度の2カ年計画に、特別支援学校は2年前倒して18-20年度の3カ年計画に改める。

 保健所緊急機能強化事業では1億8200万円を盛り込み、筑西保健所を筑西合同庁舎に移転するための合同庁舎改修や土浦保健所など老朽化した保健所整備に係る基本計画の策定、および医療用資機材保管倉庫の整備を実施する。

 また衛生研究所緊急機能強化事業では、新型コロナウイルスなど感染リスクが高い病原体の検査ができる実験室を新設するための改修や、既存の検査室などで換気機能や作業環境を向上させるための空調設備の更新、検査不足解消に向けた検査室新設のための改修などに1億4800万円を計上する。

 このほかの県有施設でも、感染拡大防止対策として8億6800万円を予算化し、このうちアクアワールド茨城県大洗水族館には空調設備の整備で1億7300万円を配分。児童福祉施設等改修事業でも、相談体制強化や感染症対策のため中央、日立、土浦、鉾田の各児童相談所における増設や改修に1億6600万円を確保する。

 自然公園施設管理整備事業では、老朽化の著しい筑波山山頂公衆トイレの改修に1億2000万円、登山道のコンクリート舗装や木製階段改修などに1億0800万円の、あわせて2億2800万円を計上する。

 「県民生活等への支援」では、新たに高等学校特別教室・体育館空調整備事業に32億6000万円を盛り込み、3密の解消と夏季の熱中症対策を図るため、県立高校の一部の特別教室や体育館へ空調設備を整備する。

 対象となるのは空調設備が未整備の特別教室のうち、窓を閉めて授業を行う必要がある教室や衛生面で設置が必要な教室など一部の特別教室87校320室と、全ての体育館メインアリーナ95校95館で、22年夏季からの稼働を目指す。

 また県立学校でICTを活用した教育を推進するため、県立学校における先端技術活用教育推進関連事業として教員用端末の整備に4億0700万円、大型ディスプレイの整備に5億8500万円の合わせて9億9200万円を予算化する。

 「県内産業等への支援」では、DXイノベーション推進事業や貸切バス事業者等支援事業、つくば霞ヶ浦りんりんロード魅力向上事業などの事業費をはじめ、キャンプ場利用環境レベルアップ支援事業に6000万円を計上してキャンプ場におけるサニタリー設備の改修などに補助する。

 県庁舎維持管理事業では、新しい生活様式を踏まえて11階アトリウムを空間デザインから見直し、ウィズコロナ時代でもより快適で付加価値の高い多様な用途に活用できる空間を創出するため、3700万円を盛り込んだ。

 新型コロナ対策以外の主な補正は、老朽化した県公館などを解体するため、県有財産緊急安全対策事業に1億1000万円を確保する。また東日本台風における災害等廃棄物対策関連事業費に7200万円を計上して、災害等廃棄物処理費用の市町村負担を支援する。

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