祝町周辺に地区計画 都計審が原案可決 今月下旬にも適用開始(大洗町)

[2020/12/2 茨城版]
 大洗町は11月27日、庁舎内の会議室で都市計画審議会を開催し、「祝町周辺地区」の地区計画策定が原案通り可決された。計画では、良好な住環境の維持・向上を図るため約32.5haの区域を「既存集落地区」「幹線道路沿道地区」「既存宿泊施設周辺地区」に区分して、適切な土地利用を誘導。建築物の整備方針を定めるほか、補助幹線道路2路線と区画道路4路線、広場2カ所を地区施設に位置付ける。今後は12月上旬から中旬にかけて県と法定協議を行い、12月下旬にも地区計画決定を告示して適用を開始する。町は地区計画を策定することで、住宅建築の際の出身地要件が不要となり、店舗や事業所の立地も可能になるとしている。

 町は既存集落地の良好な住環境の維持と活性化、および旧祝町小学校跡地の利活用を目指して、祝町地区に都市計画法に基づく地区計画の策定を進めている。8月に都市計画原案を、10月に都市計画案を公告・縦覧しており、今回は都市計画法に基づき、学識経験者や町議会議員などで構成する都市計画審議会(会長:山田稔茨城大学大学院理工学研究科教授)に諮問した。

 議事を前に、斉藤久男副町長は「この地区に居住者が将来にわたって長く住み続けられるよう、定住化の促進や不良な街区形成の防止を図り、秩序ある土地利用を形成して既存集落地の良好な住環境の維持と向上を図っていきたい」と策定の目的を説明し、「大洗町が暮らし満足度ナンバー1として発展できるよう、今後もご支援ご協力を」と委員に求めた。

 山田委員長は「都市計画は法律の定めもあり、特に地権者にある面で規制がかかる部分も生じてくる。そうした面も含めて、それぞれの立場から意見をいただき、十分な慎重審議を進めていきたい」とあいさつした。

 この地区は、大洗町役場から北東へ約2kmの距離に位置する既存集落地で、近くにはアクアワールド茨城県大洗水族館や大洗ゴルフ場、宿泊施設が立地するなど、観光地としての一面もあわせ持つ。この地区はもとより近年の大洗町は、人口減少・少子高齢化の進展が顕著で、祝町小学校の閉校や空き家の増加など地域活力の低下が懸念されている。

 このような状況を踏まえ、町は旧祝町小学校跡地の利活用も含め、祝町周辺地区の定住化の促進や秩序ある土地利用の形成を実現し、既存集落地の良好な住環境の維持・向上を図るため、本地区に都市計画法に基づく地区計画を策定する。地区計画を策定することで、住宅を建築する場合の出身地要件などが不要となり、店舗や事業所の立地も可能となる。

 祝町周辺地区は面積約32.5haで、地区計画では居住者が将来にわたって永く住み続けられるよう、定住化の促進や不良な街区形成の防止を図り、秩序ある土地利用の形成を実現することで、既存集落地の良好な住環境の維持・向上を図ることを目標とする。

 土地利用の方針は、既存集落地としての良好な住環境の維持・向上を図るため、「既存集落地区(約18ha)」「幹線道路沿道地区(約9.4ha)」「既存宿泊施設周辺地区(約5.1ha)」の3地区に区域を区分して、適切な土地利用を誘導する。

 このうち、県道那珂湊大洗線や町道8-1339号線の沿道、および旧祝町小学校跡地や町営松ヶ丘住宅には「幹線道路沿道地区」を配置し、地区住民の日常的な利便施設の立地を図りつつ、既存集落地の良好な住環境の維持・向上を図る。

 既に大型ホテルが立地する周辺には「既存宿泊施設周辺地区」を配置し、地区住民の地域雇用の確保を図るとともに、既存集落地と連携し地域特性の維持・向上を図る。それ以外は「既存集落地区」を配置して、周辺環境を害する恐れのある施設などの立地を制限し、既存集落地の良好な住環境の維持・向上を図る。

 建築物などの整備方針は、士地利用の方針や地区の特性に即して「建築物等の用途の制限」を設けるのをはじめ、「敷地面積の最低限度」(200平方m以上)、「建蔽率の最高限度」(60%以下)、「容積率の最高限度」(200%以下)、「建築物等の高さの最高限度」(10m以下)を定め、既存集落地の良好な住環境の維持・向上を図る。

 地区施設は、都市計画道路3・4・63曲松祝町線、3・6・69角一大洗線および3・4・66関根祝町線が幹線道路としての機能を有していることから、これら都市計画道路間を結ぶ路線2路線を補助幹線道路とするとともに、地区内の生活道路である4路線を区画道路として配置し、地区施設に位置付ける。また、既に地区内に配置されている広場2カ所も地区施設に位置付け、広場機能の維持・保全を図る。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.