勿来バイパス整備促進を 常陸河川国道事務所に要望書(民間経済3団体)

[2020/12/8 茨城版]
 本県と福島県の県境にまたがる国道6号勿来バイパスの早期開通に向けて、両県の沿線3市の民間経済団体で構成する「民間経済団体による一日も早く『国道6号勿来・関本バイパス』を開通する会」(会長・小野栄重いわき商工会議所会頭)の代表者がこのほど、常陸河川国道事務所長を訪れて原田昌直所長に整備促進と財源確保などを求める要望書を手渡した。

 この会は、北茨城市商工会(大森廣幸会長)と高萩市商工会(荒井清一郎会長)、福島県いわき市のいわき商工会議所(小野会頭)の3つの民間経済団体で構成し、18年5月に民間経済団体30団体1万2428事業所で設立した。国道6号勿来バイパスの整備を民間の立場から力強く応援することを目的としており、現在では40団体1万2592事業所に規模を拡大して、開通への気運を高めている。

 国道6号勿来バイパスは、本県の北茨城市関本町関本中から福島県いわき市勿来町四沢鍵田までを結ぶ延長4.4kmのバイパス事業として、15年度に事業化された。この区間の現道は従来から慢性的な渋滞が発生していたが、東日本大震災の復興関連車両によって渋滞が加速し、地域経済を停滞させる要因にもなっている。また震災時には勿来地区の現道区間が津波で冠水し、避難や物資の輸送に障害が発生した。

 このため、平時・災害時を問わない安定的な輸送を確保するため主要幹線道路としての機能強化が必要とされているほか、3市にある医療機関(北茨城市民病院、高萩市の協同病院、いわき市の医療センター)の連携や避難道路として活用など、「命の道」としての重要性も指摘されている。

 整備計画では、津波で浸水した海岸沿いの現道を避けて山間部を通る延長4.4kmのバイパスとし、本県区間の延長1.9kmを常陸河川国道事務所、福島県区間の延長2.5kmを東北地方整備局の磐城国道事務所が担当する。本県区間は、都市計画道路二ツ島関本中線の先線となる都市計画道路関本中線として計画が進められている。

 今回の要望では、いわき商工会議所副会頭の根本克頼副会長が現道の状況や勿来バイパスの必要性、バイパス整備効果などの要望内容を説明。開通により▽経済圏の拡大と強化▽地域医療の連携強化▽通勤・通学の円滑化▽物流の効率化▽観光交流の活発化──などが見込まれ、両県の生活基盤強化や経済活性化が促進されるとともに、市民生活の利便性と安全性の向上が期待されるとして、一日も早い開通に向けた整備促進と所要の財源確保を求めた。

 これに対して原田所長は、用地買収などの進捗状況を説明して「福島県南と茨城県北の交流拡大へ、供用を目指して努力しなければならない」などと応じ、磐城国道事務所と協力して進めていくため民間からのさらなる協力も呼びかけた。

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