海門橋架け替えなど 地域振興に寄与する県土づくりで提言(県議会土木企業委)

[2020/12/9 茨城版]
 県議会土木企業委員会(鈴木将委員長)は7日、第4回定例会中の常任委員会で、閉会中委員会の重点審査テーマ「地域振興に寄与する県土づくり」に関する提言を取りまとめた。本県が取り組むべき施策として「広域交通ネットワークの整備」と「地域資源を生かしたまちづくり」の2つに分け、圏央道の4車線化や鹿行地域での高規格道路の整備、サイクルルートの路面の維持管理、ひたちなか・大洗周辺の道路整備や海門橋の架け替え、水道施設の浸水・停電対策、流域治水の取り組みの推進などを盛り込んでいる。鈴木委員長は「具体的な方策を示しており、積極的な取り組みを求める。計画的で実効性のある事業の執行に尽力をしてほしい」と話して、提言書を澤田勝企業局長と伊藤高土木部長に手渡した。

 鈴木委員長は提言書の提出に際し、「執行部や企業局には、特に今年は新型コロナウイルス対策で多忙な中、本委員会の活動に際し懇切丁寧な説明・対応をいただき、充実した委員会活動ができた」と改めて感謝の意を表した。また、企業局には「水質向上への対応や水道施設の耐震化・老朽化対策など課題も多く、苦労も多いと思うが、引き続き安全・安心な水の安定供給に今後も尽力を」と話し、土木部にも「引き続き災害からの復旧・復興の着実な推進と、『活力があり、県民が日本一幸せな県」の実現に向けて取り組んでほしい」と求めた。

 提言書は、「広域交通ネットワークの整備」と「地域資源を生かしたまちづくり」の大きく2つに内容を分類した。「広域交通ネットワークの整備」では、圏央道の本県区間の大部分が2車線で首都圏の広域的な交通・輸送ネットワークの支障となる恐れがあるとして、早期の4車線化を実現を提言。また鹿行地域では、東関東自動車道水戸線の早期の全線開通を促進するとともに、高規格な道路の整備推進を提言している。

 地域間を連絡する県道は、拡幅やバイパス道路の整備などで輸送力の増強や安全性の向上を図り、観光振興や物流の活性化に寄与することを盛り込んだ。国際的な物流を担う茨城港・鹿島港については新たな需要を掘り起こすとともに、大型船に対応する岸壁等の整備を進め、立地の優位性を活かして更なる物流の効率化に寄与するよう求めている。

 また「地域資源を生かしたまちづくり」としては、ナショナルサイクルルートに指定されたつくば霞ヶ浦りんりんロードを始め県内のサイクルルートで休憩所の整備や案内標識の設置など利便性の向上に努めるとともに、路面状態の維持管理など安全対策を関係機関と連携し、名実ともに日本一の自転車道整備を進めることを提言した。

 ひたちなか・大洗リゾート構想は、この地区が県内有数の観光地域で今後も多くの来客が見込まれることから、周辺道路の整備や海門橋の架け替えなどで円滑な交通環境を整えるよう提言。都市公園の整備では、多様化する利用者ニーズに対応するため民間活力の導入によるリノべーションを図るとともに、施設の修繕にあたりバリアフリー化を行うなど、魅力的で利用しやすい環境の整備を求めた。

 安全で安心な水の安定的な供給に向けては、災害発生時の水道施設の機能不全を防止するため、防水扉の設置などの浸水対策や非常用電源自家発電設備の設置による停電対策を進め、強靭かつ安全な水道の構築を図ることを提言。また水道管の耐震化や老朽化対策も、計画期間内の完了を目指して事業を進めることを提言している。

 河川整備については、気候変動などの影響で台風の大型化や豪雨の頻発が見込まれることから、築堤はもとより霞堤の保全・整備や雨水貯留施設の整備なども含めた流域治水の取り組みを進めることで、災害の発生防止または軽減を図ることを提言した。また、浸水想定区域図の作成や水位計・河川監視カメラの情報を提供し、流域市町村と連携して住民の適切な避難行動に寄与することも求めている。

 これらの提言を受け、県企業局の澤田局長は「提言の主旨を踏まえ、水道施設の浸水対策や非常用自家発電設備の導入をスピード感を持って進めていくとともに、地震に備えた管路の耐震化を着実に進め、災害時でも安全で安心な水を安定的・継続的に供給できるよう強靭化を図っていく」と答えた。

 県土木部の伊藤部長も「具体的な提言が盛り込まれており、今後も土木部一丸となって提言の実現に努力していく。コロナ禍の中で土木行政が二の次になるとの懸念がある中、委員の後押しもあり着実に事業を執行できており、これからも厳しい社会情勢ではあるが必要なインフラの整備に取り組んでいく」と話した。

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