来年度の重要政策大綱を策定 砂沼サンビーチ跡地利活用など(いばらき自民党)

[2020/12/16 茨城版] 
いばらき自民党(白田信夫議員会長)はこのほど、21年度県政の基本方針を定める党の重要政策大綱を定めた。15日には自民党県連およびいばらき自民党の幹部が大井川和彦県知事に大綱を提出して、県の21年度当初予算編成や政策に反映させるよう要望した。最重要政策項目は前年度と同じ「安心、いきいき、魅力いっぱいの新しい茨城県を目指す」と「関東・東北豪雨の災害からの復興を成し遂げるとともに、東日本大震災からの復興を加速させ、大規模災害に強いいばらきを目指す」の2つの大項目に加え、新たに「新型コロナウイルス感染症対策に係る最重要政策項目」を盛り込み、感染拡大防止の徹底と思い切った経済対策の実施など要請した。最重要政策項目にはこのほか、保健所の機能強化や砂沼サンビーチ跡地の利用策検討などを新たに追加し、執行部に積極的な対応を求めた。

 いばらき自民党では例年、早期に施策化・予算化すべき政策をはじめ、各種団体から寄せられた県政要望や提言、県民の声などを網羅して重要政策大綱に盛り込み、県の予算編成にこれら政策を反映するよう求めている。今回の項目は新規96件、一部修正138件を含め総数2674件となり、昨年の2621件を53件上回っている。

 今回の大綱では、喫緊の課題となる「新型コロナウイルス感染症対策」に係る項目を巻頭に一括して取り上げて、感染防止対策と社会経済活動の両立を図るため前例にとらわれることなく、スピード感を持った対応を要請した。具体的には、保健所の人員・施設設備の充実強化や県土強靭化と景気回復に資する公共事業の予算確保、感染症対策と連動した防災対策の実施、オンライン教育環境の整備促進など、4項目27件を盛り込んだ。

 また通常の最重要政策項目のうち、「新しい茨城県を目指す」では保健所の機能強化、台風19号で被災したJR水郡線や水道施設の復旧、国土強靭化地域計画の早期策定、砂沼サンビーチ跡地の利用策検討などを追加。また「大規模災害に強いいばらきを目指す」では、原子力広報の強化を新規項目に加えた。

 このうち保健所の機能強化については、老朽化が著しい庁舎の改築を早急に進め、適切な規模の相談・執務スペースなどの確保やバリアフリー化を図るよう提言。またその際には、現体制の再編時に利便性の低下を懸念する声が高まったことを踏まえ、立地場所を考慮するよう求めている。

 大規模災害対策では、東日本台風で被災したJR水郡線や水道施設の早期復旧に向けた支援とともに、災害時の廃棄物の迅速・円滑な処理のため、市町村の災害破棄物処理計画の策定支援や広域的な処理体制の構築に取り組むよう求めた。

 また国土強靭化に関しては、東日本台風などで被害を受けた公共土木施設の迅速な復旧・復興に取り組むとともに、災害に強い国土づくりを着実に推進するため、地方の社会資本整備財源の十分かつ安定的な確保を国に働きかけるよう要望。県内全市町村が国土強靭化地域計画を早期に策定するため、支援を強化することも新たに加えた。

 インフラの整備では、新たにオリンピックやウィズコロナ時代を見据えて、茨城空港にプライベートジェットの駐機場を増設することを追加。儲かる農業の実現に向けては、資源変動に左右されず安定出荷が可能な陸上養殖の技術導入を検討するほか、新たな養殖産業の創出を目指した基本構想の策定も盛り込んだ。

 新たな観光の創生では砂沼サンビーチ跡地について、延伸を図っている地下鉄8号線と常総線を結ぶ地域に当たり、豊かな自然が調和する広大な敷地が確保できることから、地域の将来像を見据えた跡地利用策を検討するよう求めた。

 このほか、前年度から引き続き掲載している主な項目として、県立中央病院が建設後30年以上を経過して施設の老朽化、狭あい化が進んいることから、早急に免震構造にするため全面建て替えを求めた。老朽化や狭あい化をはじめ多くの課題のある県立あすなろの郷も、役割や機能、運営面の課題などの検討を行って再整備を早期に進めるよう求めている。

 県北地域の振興では、笠間市の道祖神峠をトンネル化してつくば市から大子町方面に向かう茨城縦貫幹線道路(仮称)の整備や、茨城港常陸那珂港区から大子町方面に向かう高規格道路の整備を求めた。厳しい経営環境に直面している建設業は、県発注工事に「ゼロ県債」や繰越制度・余裕期間制度の活用、適正な工期の設定などで施工時期の平準化を図るほか、県内業者育成のため地元業者へ優先発注を行うよう要望している。

 インフラの整備は、圏央道4車線化や東関道水戸線の全線開通と鹿嶋・神栖方面への延伸、新4号国道の6車線化および国道6号・50号の4車線化を国などに働きかけるとともに、つくばエクスプレスの県内延伸や地下鉄8号線の県西地域への延伸、ひたちなか海浜鉄道湊線のひたちなか地区への延伸、さらに道路や河川の維持補修の推進なども引き続き要望した。

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