岩間消防署改築で設計 最終処分場第2期工事に着手(笠間市予算案)

[2021/2/23 茨城版]
 笠間市はこのほど、第1回市議会定例会に提出する21年度当初予算案を明らかにした。一般会計は対前年度比0.6%増の324億5000万円で、20年度を上回り合併以来最大規模となった。このうち4億1350万円は新型コロナウイルス対策の事業費で、これを除いた通常分は320億3650万円と前年度を0.7%下回る。主な事業は、「道の駅」や多目的広場といった大規模継続事業を完了させるとともに、笠間PAスマートICのアクセス道路設計や新たな最終処分場の第2期建設工事に着手する。また新規事業として、岩間消防署改築の実施設計や笠間市役所前の歩道拡幅なども計画している。

 一般会計を性質別でみると、普通建設事業費は前年度と比べ13億8881万円、率にして27.6%減の36億4669万円。道の駅整備事業が4億6828万円、最終処分場建設事業が2億6435万円、防災行政無線デジタル化整備事業が8773万円それぞれ増額となっているが、みなみ学園義務教育学校整備事業の完了などで総額は減少に転じた。

 特別会計は5会計の合計が2.8%増の164億2000万円、企業会計は4会計の合計が3%増の75億4686万円となり、一般会計と特別会計、企業会計をあわせた予算総額は前年度から1.5%増の564億1686万円となった。

 このうち農業集落排水事業は、農業集落排水施設建設費の減などで12.8%減の5億4000万円。水道事業は宍戸浄水場の更新にかかる費用の計上で124.3%、工業用水道事業は1号井取水施設改修に伴う費用の増額で97.5%と、それぞれ資本的支出がほぼ倍増している。公共下水道は、処理場建設費の減額で資本的支出が25・8%減少する。

 新年度の主な新規事業をみると、友部駅南口周辺の魅力向上には4400万円を予算化した。県が友部駅を基点とする県道平友部停車場線の一部区間の無電柱化事業を実施していることから、これを機に活性化に向けた協議会の設立や勉強会を開催するとともに、笠間市役所前の区間も4300万円を配分して歩道拡幅工事などを実施する。

 消防・防災体制の強化では防災行政無線のデジタル化に新年度も6億4417万円を計上するほか、新たに老朽化した岩間消防署を現在地で建て替えるため実施設計委託料3451万円を予算化する。また、観光施設周辺の枯損木など危険木を伐採するため1000万円も盛り込んだ。

 空家・空地利活用の促進は、21年度に計画最終年度となる空家等対策計画を改定するため321万円を計上するとともに、空家の取得や修繕など空家利活用補助金に1277万円、管理不全な空家の早期解決に向けた空家等解体撤去補助金に600万円をそれぞれ予算化する。

 継続事業は、笠間PAスマートIC構想で笠間PAから県道稲田友部線までをつなぐアクセス道路の測量や設計業務を委託するため、4400万円を計上した。この事業は、市内に年間370万人の観光客が訪れ国内最大級のスケートボード施設が新設されることも踏まえ、観光イベント時の交通混雑の緩和を図るため、さらには災害時の広域活動拠点となる「重点道の駅」へのアクセスルートとして、代替路線を確保するものとなる。

 スマートICについては、国土交通省から「笠間PAスマートIC」(仮称)が準備段階調査箇所に採択され、昨年12月に準備段階調査を計画的・効率的に実施することを目的とした「(仮称)笠間PAスマートIC準備会」を設置した。事業の具体化や調整を図って実施計画書を策定し、21年度の事業化および25年度の開通を目指して事業を進めていく。

 新たな最終処分場の整備は、新年度から施設整備工事に着手するため3億1077万円を盛り込んだ。友部地区と岩間地区のごみ処理施設「諏訪グリーンパーク」の第I期埋立が23年度に終了となることから、その前に第II期の最終処分場を隣接する諏訪グラウンドに建設する。

 第II期は埋立地面積1万8100平方m、埋立容量9万6000立方mとし、埋立年数は各15年で計30年となる。基本設計業務・実施設計業務は八千代エンジニヤリング(茨城事務所:水戸市)に委託しており、工事は21・22年度の2カ年で施工して23年3月の竣工を目指す。埋立期間は、23年度から37年度までの15年間となる見通し。

 重点道の駅の整備は、整備工事費に12億4640万円、備品購入費に5801万円のあわせて13億3773万円を予算化し、本年秋のオープンを目指す。建設場所は手越地区の国道355号沿いで、建物は西棟・東棟と中央に多目的広場を設け、S造平屋2925平方mの規模。実施設計は柴建築設計事務所(水戸市)が策定した。

 施設建築工事は株木・仙波JVが、本年7月30日までの工期で施工している。このほか別途、駐車場工事や照明設備、植栽、排水設備、調整池、防災関連整備などの工事を実施し、県も国道355号線の道路改良工事を実施して、21年9月ごろのオープンを目指す。

 多目的広場の整備には、本年度も1億2871万円を計上した。市は賑わいの創出に向けて、畜産試験場跡地に多目的芝生広場(約1万平方m)、交流広場(約1800平方m)、遊び広場(約3000平方m)を整備しており、20年度は交流広場や遊び広場、駐車場を施工して大型遊具の設計・施工も発注した。21年度は残る多目的芝生広場を整備し、年度内の供用開始を図る。

 観光施設整備事業では、愛宕山地域のさらなる活性化に向けて、公園利活用調査に800万円を計上した。愛宕山周辺は、新たなアウトドアリゾート施設「ETOWA KASAMA」が昨年7月にオープンしたが、一方で「あたご天狗の森公園」は遊具など施設の老朽化が課題となっていることから、森林空間の充実や既存施設の活用方法、また新たな活用に向けた検討を行う。

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