25年度の供用開始へ 庁舎建設基本計画案 DBM方式を優先し検討 10月頃から事業者公募を開始(行方市)

[2021/3/27 茨城版]
 行方市は26日、庁舎建設基本計画(案)を公表した。それによると、建設地は「なめがた地域医療センター」を選定し、医療センターの敷地や建物の空きスペースの活用も想定する。新庁舎はS造2階建て約5000平方mからRC造3階建て約5500平方mを想定し、概算総事業費は約32億円から約38億円と試算。事業手法はDBM方式を優先的に検討する。事業スケジュールは、基本計画を決定したあと21年度の中ごろからDBM方式などの事業者を公募し、22-23年度に設計、23-25年度に建設工事を行って25年度内の供用開始を目指す。

  行方市は2005年9月に旧3町が合併して誕生し、合併協定書では庁舎建設について「合併後可能な限り速やかに新市中央付近へ建設する」と定めていた。その後は学校施設の統合を優先するため凍結していたが、施設の安全性や管理運営の効率性などの課題解決のほか、合併特例債の適用期間の延長もあり、庁舎建設の検討を再開した。

 議会や市民、行政が一体となって協議を重ね、20年10月に「庁舎建設基本構想」を策定。その後、その基本方針に基づいて詳細な検討を進め、新庁舎に必要な機能と性能、規模や建設地、資金計画や事業手法、庁舎跡地の活用方針を盛り込んだ「庁舎建設基本計画」(案)を取りまとめた。

 それによると、新庁舎の規模は職員の配置人数304人を基に算出した結果、全体として必要床面積を概ね5500平方mとする。また庁舎とは別に、敷地内に防災倉庫や公用車専用の車庫を整備する。この必要な床面積から、使い勝手の良さ、日照・自然通風、環境負荷、建設コスト、敷地の有効活用などを複合的に加味し、新庁舎は2~3階建てとするのが適当と判断している。

 敷地内には庁舎・附属建物のほか、駐車場や駐輪場、植栽帯、土地の開発が必要な場合は調整池などを整備することになり、これらを合わせ庁舎敷地として2万平方m程度が必要となる。職員用駐車場は敷地に隣接または付近に、7600平方m程度のスペースを確保する。

 新庁舎の建設地は、各候補地を評価し比較した結果、防災拠点としての安全性、市民の利便性、まちづくりとの関連性、現実性と経済性などで優位となる「なめがた地域医療センター」周辺を選定した。医療センターは井上藤井地内に位置し、敷地面積は4万4831平方m。建物はRC造5階建て延べ2万3060平方mの規模で、2000年6月に病院本館、06年3月救急救命センターが竣工。このほかリハビリ棟、医師住宅、看護師宿舎などが立地している。

 今回の計画では、「医療センター周辺」の中で医療センターの敷地や建物の空きスペースを調査し、経済合理性の高い事業とすることを目指す。敷地・建物の活用パターンは▽病院施設は活用せず、敷地を活用し新庁舎を新築する▽病院施設の一部を活用し新庁舎として改修し、不足分を新築する▽病院施設の一部を活用し新庁舎として改修する──の3パターンを想定する。

 計画策定後は速やかに医療センターの劣化状況や法的実現可能性、概算事業費の算出など活用可能性調査を行い判断する考えで、ランニングコストを含む整備費用のコスト検証を行い、医療センター機能の確保、新庁舎機能の確保ができることを前提としながら総合的に判断して、最終的に市民に有益な選択をする。

 庁舎建設の概算総事業費は、他市の実績やサウンディング市場調査の結果を踏まえ、約32億円から約38億円と試算した。32億円の場合の条件はS造2階建てで耐震構造を採用。必要最小限の行政機能でICTを活用するなど職員一人当たりの執務スペースを削減し、延床面積を5000平方mとする。また38億円の条件は、RC造3階建てで免震構造を採用し、延床面積は新庁舎の想定面積から約5500平方mとする。

 想定する事業手法は▽従来方式▽DB方式▽DBM方式▽PFI方式──の4つを定性評価と定量評価の両面から総合評価した。その結果、定性評価ではDB方式、DBM方式、PFI方式の全ての方式で可能性があり、一方、定量評価では官民連携手法のDBMの評価が最も高かったことから、今後は「DBM方式」を優先的に検討する。

 事業スケジュールは合併特例債の適用期間も考慮し、21年度上半期に基本計画を決定したあと下半期から事業者を公募し、設計者を選定して22年度下半期から23年度上半期にかけて基本・実施設計を策定する。建設工事は23年度下半期から3カ年で実施し、25年度に竣工させて同年度内に供用を開始する。

 また現庁舎跡地の活用方針について、麻生庁舎跡地周辺は「パブリック機能の集積拠点」として市内の公共関連施設の集約を図るとともに、観光施設や自然公園等の自然的レクリエーション資源の活用を図り、学校や公民館などと連携した「市民の学びと共創」を推進する。

 北浦庁舎跡地周辺は「スポーツ・文化拠点」として民間活力を導入し、既存のスポーツや文化施設を魅力ある施設にリニューアルするとともに、(仮称)北浦ICを生かして新しく人を呼び込む。玉造庁舎跡地周辺は「新たな魅力を創出する定住促進拠点」として、恵まれた交通条件、観光施設や商業施設を生かすとともに子育て世代の定住を促進する。この整備方針を踏まえ、このあと跡地活用方針を定めていくとしている。

 市は基本計画の策定に市民の声を反映させるため、パブリックコメントで5月10日まで意見を募集している。意見のある人は、市ホームページの意見フォームか郵送、FAX、電子メールで意見書(様式は任意)を提出できる。詳しい問い合わせは、政策推進室公共空間推進グループ(電話代表0299-72-2174)まで。

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