酒門町交差点を事業化 緊急治水対策に110億円 本年度の事業概要 安全・安心な社会構築へ(関東地方整備局)

[2021/4/1 茨城版]
 国土交通省関東地方整備局は21年度予算成立を受けて、整備局管内の予算配分をまとめた。管内の配分事業費は1兆7120億円で、前年度当初の1兆7964億円から3.3%減少した。本県関係の主な直轄事業は、緊急治水対策プロジェクトで20年度補正を含めて那珂川に63億9000万円、久慈川に46億8000万円を確保し、引き続き河道掘削や堤防整備などを進めていく。道路事業は東関道水戸線(潮来~鉾田)に153億7000万円を投じるほか、新たに国道6号酒門町交差点立体を事業化し、調査や設計に1億円を確保している。

 整備局所管事業の基本方針は、▽国民の安全・安心の確保▽持続的な経済成長の実現▽豊かで活力ある地方の形成と多核連携型の国づくり──の3つを柱に、20年度の第3次補正予算と合わせて切れ目なく取り組みを進めるための経費を計上した。特に、気候変動の影響で激甚化・頻発化する風水害や切迫する地震災害などに屈しない強靱な国土づくりのため、防災・減災が主流となる安全・安心な社会を構築する。社会資本整備では既存施設の計画的な維持管理・更新を図りつつ、将来の成長の基盤となり、安全・安心で豊かな国民生活の実現に資する波及効果の大きなプロジェクトなどを戦略的かつ計画的に展開する。

 本県関係の主な直轄事業を見ると、河川事業は那珂川と久慈川の緊急治水対策プロジェクトのほか、鬼怒川河川改修に17億円、小貝川改修に10億4000万円、霞ヶ浦改修に5億9000万円、霞ヶ浦導水に18億1000万円などを確保した。このうち那珂川緊急治水対策プロジェクトでは、台風19号の被害から24年度までに堤防や護岸などの復旧と河道掘削、樹木伐採による水位低減、遊水池整備、堤防整備などを緊急的・集中的に行うこととし、21年度は河道掘削と掘削土を利用した堤防整備などを進めていく。同様に久慈川では復旧や河道掘削、水位低減、堤防整備のほか、霞堤の整備保全などを計画し、21年度は河道掘削や霞堤整備、堤防整備などを実施する。

 霞ヶ浦導水事業は、那珂導水路工事(石岡トンネル、高浜樋管)などを推進する。この事業は昨年に事業計画を変更し、事業費の総額を2395億円に増額して工期も30年度まで延長した。事業再開後、初の本格的なトンネル工事となる石岡トンネル(第1工区)は1月に延長3800mのシールド工事の一般競争入札を公告し、5月24日の開札を予定している。

 道路事業は東関道水戸線や酒門町交差点立体のほか、国道6号の牛久土浦バイパスに49億7000万円、千代田石岡バイパスに15億8000万円、国道51号新宮橋架替に28億6000万円などを配分する。

 新規事業の国号6号酒門町交差点立体は、水戸市内の交通混雑緩和と交通安全確保、物流性向上などを目的に、国道50号との交差点を延長約1.1km(水戸市住吉町~酒門町)にわたり立体化する。1988年4月に都市計画決定され、地元からの要望も高い。交差点付近の速度向上のほか、速度低下に起因する交通事故の減少、抜け道利用の減少による通学児童の安全性向上などが期待される。全体事業費は約60億円を見込む。

 このほか、茨城港常陸那珂港区外港地区国際海上コンテナターミナル等整備事業には9億4000万円を確保し、21年度は防波堤(東)のケーソン据付工事などを実施する。常陸那珂港区では国際物流ターミナル整備事業を進めていたが、推進12m岸壁(延長300m)などが完成し供用を開始する。国営常陸海浜公園では樹林エリアの植林地や園路整備、上下水道・電気設備整備などを予定し、事業費13億円を配分している。

 本県の補助事業費は1033億5800万円で、県事業の新規箇所としては利根川水系桜川大規模特定河川事業(土浦市、つくば市に)に2億円、利根川水系恋瀬川大規模特定河川事業(石岡市)に1億円、東町1丁目-2大規模更新砂防等事業(日立市)に7200万円、国道118号西金大橋(大子町)ほか県橋梁長寿命化修繕計画に60億6600万円、常陸大宮市抽ヶ台町地区の交通安全対策に5000万円、取手東線(取手工区)などの県無電柱化推進計画事業に4億0600万円などが認められている。

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