田川水門をWTOで 本年度事業概要 河川改修費2倍の27億円に(下館河川事務所)

[2021/4/3 茨城版]
 国土交通省下館河川事務所(工藤美紀男所長)の21年度の事業概要によると、本年度は鬼怒川緊急対策プロジェクトが完了したことから、引き続き鬼怒川と小貝川の各流域治水プロジェクトを推進する。事業費は、前年度当初の37億0400万円を29%上回る47億7800万円を確保した。鬼怒川では支川田川の水門整備や上流部の河岸侵食・洗掘対策を行い、小貝川では樋管改築・堤防整備などを計画する。

 河川別の事業費は、鬼怒川が前年度比35.9%増の28億0900万円、小貝川が同じく20.2%増の19億6800万円となった。事業別では、河川改修費に27億4400万円(鬼怒川17億0000万円、小貝川10億4400万円)、河川維持修繕費に16億7200万円(鬼怒川7億8100万円、小貝川8億9000万円)、鬼怒川の河川工作物関連応急対策事業に費4000万円、総合水系環境整備事業費に3億2200万円(鬼怒川2億8800万円、小貝川3400万円)を確保。このうち河川改修費は101.8%増で、前年度から倍増している。

 21年度は、引き続き▽氾濫を未然に防ぐための取り組み▽持続的な安全性の確保のための取り組み▽地域に元気を届けるための取り組み▽災害復旧のための取り組み──を推進する。このうち氾濫を未然に防ぐための取り組みは、鬼怒川で田川合流点の水門整備や上流部の河岸侵食と洗掘対策、小貝川で樋管改築や下流域の築堤整備などを行う。

 鬼怒川と支川の田川との合流点の水門整備は、田川の沿川で浸水被害が過去何度も発生し、関東・東北豪雨の際も床上・床下浸水あわせて213戸の家屋が浸水する被害が発生したことから計画した。県による田川の堤防整備とあわせ、国も田川合流点に水門を整備して、鬼怒川の水位上昇時に田川へ逆流するのを防止する。19年度から調査や設計に着手しており、本年度に着工する計画で、工事はWTOの一般競争入札で本体工事を第2四半期、ゲート設備工事を第4四半期に発注する見通し。本体工事の工期は約43カ月を予定している。

 小貝川は、左岸にある古八間排水樋管の改築工事に着手する。小貝川下流部に位置する古八間排水樋管は老朽化が進み、樋管部の堤防も必要な高さと幅がないため、洪水時の流下能力が不足している。このため樋管を改築し、樋管部の堤防の嵩上げや拡幅も併せて実施して、治水安全度の向上を図る。工事は一般競争入札で、第2四半期に発注する予定。このほか小貝川では、河川整備計画に基づく堤防整備として、つくばみらい市上平柳地区(延長370m)や長渡呂地区(延長760m)など左岸部で築堤工事を実施する。

 地域に元気を届けるための取り組みでは、引き続き堤防整備とあわせたリバースポットの整備を進める。鬼怒川と小貝川では、水辺へのアクセス拠点を「リバースポット」と位置付けて、河川管理用通路や河川改修に合わせたサイクリングロードの整備と、沿川自治体などによるリバースポット整備が進められている。鬼怒川では本年度、結城市と下妻市、常総市、守谷市、筑西市、つくばみらい市、八千代町の7市町による管理用通路整備やリバースポット基盤として側帯整備を行い、小貝川ではリバースポットの基盤整備へ側帯工事に着手する計画だ。

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