鹿島港外港に21億円 本年度事業概要 常陸那珂でターミナル整備(鹿島港湾・空港事務所)

[2021/4/28 茨城版]
 国土交通省鹿島港湾・空港整備事務所(前田敬所長)はこのほど、21年度の事業概要をまとめた。鹿島港では、国際物流ターミナルの整備で防波堤のケーソン据付工事や、岸壁(水深12m)の本体工などを実施し、総額で約21億4000万円を計上した。このほか、茨城港常陸那珂港区では、国際海上コンテナターミナルと国際物流ターミナル整備として、防波堤や中央ふ頭地区岸壁のケーソン据付工事を行う。百里飛行場(茨城空港)では、排水施設の改良工事を予定している。

 事業費には、鹿島港の外港地区国際物流ターミナル整備事業に12億8000万円、同じく外港地区国際物流ターミナル(水深12m)整備事業に8億6000万円、茨城港常陸那珂港区の外港地区国際海上コンテナターミナル等整備事業に9億4000万円、国際物流ターミナル整備事業に1億円、百里飛行場(茨城空港)の排水施設改良に5100万円を確保した。

 鹿島港は石油化学や製鉄関連企業群を要する鹿島臨海工業地帯の原材料や海上輸送基地として発展した。近年は木材関連工場も進出し、11年度には穀物供給を目的とした国際バルク戦略港湾に認定されるなど、国内最大級のコンビナートの海上輸送基地となっている。

 事業中の外港地区国際物流ターミナルは、近年の外貿増加と輸送船の大型化に対応するため、大規模地震にも耐えうる耐震岸壁(水深14m)などを整備する。防波堤の延伸により、外港地区と港内の静穏度が向上し、船舶の安全航行と岸壁での荷役作業の効率性向上や、耐震性確保により大規模地震発生後の輸送拠点としての機能も期待されている。国際物流ターミナルの整備により、大型船で大量の貨物輸送が可能となり、海上輸送コストの削減なども可能となる。21年度は、防波堤(南・中央)のケーソン据付工などを実施する。

 20年度に着手した水深12mの岸壁整備事業は、洋上風力発電設備の効率的な輸送・建設を可能とし、洋上風力発電の導入促進を図るため、岸壁の整備、地耐力強化などの港湾施設の整備を行うもの。これにより、大型船を用いた海上輸送が可能となり、海上輸送コストが削減されるほか、地耐力強化によりプレアッセンブリ(仮組立て)が可能となることでSEP船への部材積込量が増加。基地港湾から海上建設サイトの運航サイクル数が減少することで海上輸送コストが削減され、洋上風車設置箇所での風力発電設備荷役作業率化による荷役コストの削減が見込まれている。21年度は岸壁(水深12m)の本体工事などを予定し、23年度の完成を目指す。

 茨城港常陸那珂港区は、背後圏となる北関東地域が、首都圏の製造拠点として工場立地が進展し、生産・消費活動の拡大に伴い、常陸那珂港区を利用する海上輸送需要が増大している。そのため、北関東自動車道などの広域道路ネットワークとの良好なアクセスを活かし、背後圏と国内外とを結ぶ新たな物流拠点として、コンテナ貨物やRORO貨物の効率的な輸送に対応す国際海上コンテナターミナルや国際物流ターミナルを整備している。

 外港地区の国際海上コンテナターミナルの整備では、防波堤延伸による港内の静穏に伴う岸壁での荷役作業効率やコンテナなどの取扱能力の向上、利用促進による効率的な海上輸送などを狙いとするもの。21年度は引き続き防波堤(東)のケーソン据付工事などを行う計画で、26年度の完成を目指す。また、第2バースが完成した国際物流ターミナル整備事業では、さらなる物流の拡大に対応するため、東側に水深12mの岸壁整備を進めている。21年度はケーソン据付工事などを計画し、その先を含めた全体の完成は24年度ごろを見込んでいる。

 百里飛行場(茨城空港)では、排水施設に係る設計値の見直しにより、既存の排水施設での能力が不足することが判明。21年度は、エプロン部の排水施設改良工事を実施する予定だ。

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