釜谷で無堤部対策 事業概要 霞ヶ浦浚渫関連を推進(霞ヶ浦河川)

[2021/5/18 茨城版]
 国土交通省霞ヶ浦河川事務所(小櫃基住所長)は、21年度の事業概要をまとめた。本年度の事業費は32億9000万円で、前年度当初予算の32億2600万円から2%の増額となった。主な事業では、河川改修事業として潮来市釜谷地区の無堤部対策や稲敷市浮島地区の波浪対策、稲敷市の西の洲・甘田入地区で霞ヶ浦浚渫関連工事を実施する。

 同事務所では、「霞ヶ浦沿岸地域の安全・安心」と「清らかで豊かな湖沼環境」に向けて各種事業を進めている。このうち霞ヶ浦沿岸地域の安全・安心では、堤防未整備区間での堤防整備による浸水被害の防止や、波浪対策として堤防護岸の整備、堤防除草や河川管理施設の点検整備などによる霞ヶ浦の適正な管理を行う。清らかで豊かな湖沼環境に向けては、霞ヶ浦浚渫による浚渫土埋立地の返還に向けた整備や、北浦の水質浄化対策に対する試験や調査、湖岸植生を保全・再生する自然再生地のモニタリング調査、常陸川水門魚道の魚類などの調査などを行う。

 これらに対する本年度予算は、河川改修費に5億9800万円(前年度比0.3%プラス)、総合水系環境整備事業に11億4800万円(同1.4%プラス)、河川維持修繕費に9億2900万円(同1.6%マイナス)、受託工事費に6億万円(同0.8%プラス)などを予算化した。

 このうち河川改修事業では、無堤部対策として潮来市釜谷地区で堤防整備を実施するほか、波浪対策として稲敷市の浮島地区で護岸整備を計画している。

 釜谷地区の無堤部対策は、北浦では唯一の堤防未整備区間となっている同地区を対象に堤防整備を実施し、治水安全度の向上を目的に実施する。霞ヶ浦(常陸利根川、横利根川、霞ヶ浦、鰐川、北浦)は国内第2位の広さがある湖であり、洪水時には水位上昇による浸水被害が発生するおそれがあるほか、強風時には大きな波が発生し、堤防や周辺民家に大きな被害が発生するおそれがあるため、堤防整備により治水安全度の向上を図る。

 浮島地区の波浪対策は、18年の7月豪雨など、近年の洪水災害を踏まえ実施した重要インフラの緊急点検結果に基づき、堤防決壊時の危険性に関する対策として、緊急的に人命を守る対策などを行い、早期に地域の安全性の向上を目的に行う。本年度は、対策護岸工事2件を第1四半期から第2四半期に発注する計画だ。

 総合水系環境整備事業では、霞ヶ浦浚渫関連工事として浚渫土処理地(西の洲・甘田入地区)の返還に向けた整備を行うほか、北浦水質浄化対策として北浦の水質改善に向け流域と連携した効果的な計画の検討、流入河川の汚濁調査、水質調査などを予定する。また、自然再生事業として霞ヶ浦田村・沖宿・戸崎地区の自然再生地の植生調査、常陸川水門魚道では効果的な運用を検討するための魚類の遡上調査を、阿見地区では湖岸の親水性向上を図るために整備した緩傾斜堤防の利用実態調査をそれぞれ実施している。

 このうち霞ヶ浦浚渫事業では、1992年から進めていた大規模浚渫工事が2012年度までに完了。その後は、この工事で除去された浚渫土を干拓地用の嵩上げとして再利用する工事を進め、16年度にはこれまで実施していた小高地区の浚渫土埋立地返還が完了した。本年度の埋立地整備では、第1四半期に甘田入地区排水路整備工事や甘田入阿波崎地区の基盤整正工事、西の洲甘田入地区の整備外工事などの発注を計画している。

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