基幹事業に7億円 大子駅周辺の都市再生計画(大子町)

[2021/5/20 茨城版]
 大子町は、21-25年度を計画期間とする常陸大子駅周辺地区の都市再生整備計画に着手した。大目標には、「賑わいあふれる中心市街地の活性化と安全で快適なまちづくり」を掲げ、5カ年で基幹・提案事業に総額6億9700万円を投じる。主な事業では、公園・イベント広場や交流拠点の整備などを盛り込んだ。

 対象とする地域は、JR水郡線常陸大子駅東部に位置する大子と池田の一部の約59ha。この地区は中心市街地であり、かつては木材産業などにより賑わいを見せていたが、木材産業の低迷や自動車交通の発展により重要性が低下した。さらに、東部を縦断する国道118号バイパスの開通によって沿道へ大型商業施設などが進出するなど、中心市街地としての都市機能も低下している。これまでには、活力ある中心市街地の再生と豊かな交流を育むまちづくりを目標に、常陸大子駅周辺地区の都市再生整備計画(14-18年度)により歩道や回遊路の整備などを実施した。

 本年度から開始する新たな都市再生整備計画では、▽地域資源を効果的に活用し、町民と来訪客が交流できる施設等の整備による拠点の形成を図る▽まちなかの回遊性の向上と、景観や安全に配慮した道路環境の整備による空間形成を図る▽防災性を考慮し、町民が安心して快適に暮らせる居住環境の整備を図る──の3つの整備方針を設定。各メニューは、庁舎跡地の利活用や道の駅の防災強化、中心市街地の活性化などのメニューを盛り込んだ「大子まちなかビジョン」にも位置付けられている。

 整備方針のうち、「地域資源を効果的に活用し、町民と来訪客が交流できる施設等の整備による拠点の形成を図る」では、基幹事業として交流拠点整備や公園・イベント広場の整備、提案事業として、まちなか空き地活用事業や空き家・空き店舗活用事業、レトロな街並み支援事業、道の駅脇回遊路及び多目的広場整備などを掲げている。

 交流拠点整備については、隣接する文化福祉会館「まいん」の補完的機能を有し、ミーティングルームの拡充や地元特産品を飾る展示ブースの整備など、多様な役割を兼ね備えた施設を整備し、既存施設との相乗効果を図る。庁舎移転に伴う跡地の西側には、約6470平方mを活用して町民と来訪客が交流(滞留)できる公園・イベント広場を整備し、賑わい創出を図るほか、広場の一部にスケートボード用の専用広場を設け若者などが集える場を創出する。

 市街地に点在する空き地(遊休地)や空き家などは、町民と来訪客が交流(滞留)できる広場や駐車場、利便施設に転換するなど地域資源として活用する。中心市街地には、板倉の建築物など風情あるレトロな景観を活かしたまちづくりを目指し、修景整備に関する事業者支援などを進める。道の駅奥久慈だいごでは、大子地蔵尊までの回遊路のほか、北側隣接地には多目的広場を整備する。

 「まちなかの回遊性の向上と、景観や安全に配慮した道路環境の整備による空間形成を図る」では、基幹事業として町道2511号線や町道2515号線の舗装打ち替えや安全対策などを行うほか、まちなか回遊散策路の整備、誘導サイン新設・更新事業、街灯整備などを盛り込む。提案事業には町道のフラット化に合わせた温泉管布設替事業を掲げる。

 「防災性を考慮し、町民が安心して快適に暮らせる居住環境の整備を図る」では、基幹事業に排水処理施設整備やまちなか回遊散策路整備、街灯整備を掲げる。排水処理施設は、イベント広場の段差を利用して調整池を整備するもので、久慈川の越水など水災害リスクへの対応を図る。

 本年度の当初予算では、交流拠点となる旧ゲームセンター跡地の整備に852万円の事業費を確保し、既存建屋の解体工事や用地取得などを行う。提案事業の道の駅脇回遊路及び多目的広場整備では、道の駅奥久慈だいご周辺地形測量業務委託料として210万円を計上。道の駅の北側に隣接する多目的広場の整備に向けて地形測量を行う。本年度から着手予定だった空き家・空き店舗活用事業については、22年度の当初予算に事業費を計上する計画だ。

 以下、主要事業は次の通り。
▽事業名(事業箇所)=[1]規模[2]事業期間[3]全体事業費

【基幹事業】
▽地域生活基盤施設(公園・イベント広場)=[1]6470平方m[2]23-25年度[3]7500万円
▽地域生活基盤施設(排水処理施設)=[1]一式[2]23-25年度[3]1億5200万円
▽地域生活基盤施設(誘導サイン)=[1]32カ所[2]23-25年度[3]400万円
▽高質空間形成施設(街灯)=[1]38カ所[2]23-25年度[3]4000万円
▽高質空間形成施設(まちなか回遊散策路)=[1]330m[2]22-24年度[3]1900万円
▽高次都市施設観光交流センター(交流拠点)=[1]180平方m[2]21-23年度[3]1億5000万円

【提案事業】
〈地域創造支援事業〉
▽まちなかの空き地活用事業(中心市街地内2カ所)=[1]4000平方m[2]22-25年度[3]4900万円
▽空き家・空き店舗活用事業(中心市街地内2カ所)=[1]一式[2]21-24年度[3]3900万円
▽レトロな街並み支援事業(中心市街地内)=[1]一式[2]22-25年度[3]1000万円
▽町道のフラット化に合わせた温泉管布設替事業(町道2511号線、町道2515号線の一部)=[1]426m[2]22-24年度[3]1700万円
▽道の駅脇回遊路及び多目的広場整備(道の駅~地蔵間)=[1]一式[2]21-24年度[3]3500万円

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