地元活用を要望 オンラインで事業連絡協議会(関東整備局と県)

[2021/6/26 茨城版]
 国土交通省関東地方整備局(土井弘次局長)と県は23日、県事業連絡協議会を開催し、整備局や関係機関、県が計画するそれぞれの県内事業などについて、情報共有や意見交換を行った。今回は、新型コロナウイルス感染症対策のためオンライン方式で実施した。整備局は予算や主要施策、直轄事業の概要を説明しながら、用地取得などによる事業推進に引き続き協力を要求。これに対し、県は各事業に対する確実な予算確保や地元業者への発注を求めた。

 この協議会は、県と関東地方整備局、水資源機構、東日本高速道路など、関係機関の相互連絡を目的に、所管する県内の主要事業についてその概要説明や意見交換を行うもの。今回の会合には、整備局から関係部長や管内の事務所長が出席、県からは仙波義正土木部長や矢口和博県民生活環境部長ら幹部と各部の担当者らが参加した。

 議事を前にあいさつした関東整備局の見坂茂範企画部長は、新型コロナウイルスによる影響が大きい中でも、インフラ整備を継続するため県と連携して事業に取り組み、激甚化する自然災害への備えも進める意向を示した。また、強い国土、強い県土づくりに向けた「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」において、次年度以降も確実に予算を確保するためには、「初年度である本年度の執行をきっちりやることが必要」と語り、県と連携を密にしながら、働き方改革や生産性向上の取り組み、インフラDXなども推進する考えを示した。

 仙波部長は、「令和元年東日本台風」に伴う那珂川・久慈川の緊急治水対策プロジェクトなど、各河川の治水対策に謝意を表しながら、国土強靱化対策などを集中的に行うため、「工事の早期発注と執行に一丸となって、業界と連携を取りながら努めていきたい」と述べ、国からのさらなる支援を訴えた。

 議事では、関東整備局の各担当部長が本年度予算や主要施策、県内の主要事業について説明。本県には、20年度第3次補正からの15カ月予算として772億円の事業費が確保され、河川事業では那珂川緊急河川プロジェクトや霞ヶ浦導水、道路事業では東関道水戸線や国道6号牛久土浦バイパス、港湾事業では鹿島港外港地区国際物流ターミナル整備事業などを推進するとした。

 このうち、道路事業で新規着手した国道6号酒門交差点立体では、本年度に調査設計を進めるとしたほか、県による中大野中河内線整備や、水戸市による梅香下千波線などの都市計画道路の整備と一体となって交差点整備などを調整しながらに進めていくことが肝要だとして、県と水戸市の協力を求めた。港湾事業にでは鹿島港で、昨年9月に洋上風力発電設備を扱う拠点港湾の指定が行われたことを紹介し、風力発電の資機材を扱うふ頭として23年度完成へ整備を促進していくとした。

 このほか、建政部では、建設キャリアアップシステム(CCUS)の状況について説明。モデル工事の導入に向け、本県にも前向きな対応を求めた。続けて、「CCUSは、技能者の処遇を改善させるための制度インフラであり、発注者側の課題改善にもつながるもの」と述べ、中長期的な視点で発注者側から業界を誘導していくことが求められているとして、積極的な協力を訴えた。

 県からは、仙波部長が公共事業予算の推移や、県内の直轄事業に対する要望などを説明した。予算については、自然災害への備えや国土強靱化は重要だとして、配分された予算の早期発注と早期執行を進める意向を示した。また、直轄事業について、酒門交差点の新規着手に謝意を述べた上で、県も用地取得などで連携し、道路などの県事業も進めていくとしたほか、国道6号で未着手の小美玉道路(仮称)や桜川拡幅(拡幅)などの早期事業化や、常磐道3カ所で計画されるスマートIC(守谷SA、千代田PA、笠間PA)の推進にも協力を訴えた。

 このあと意見交換を実施。仙波部長は直轄事業費の増加に謝意を述べた上で、災害時に重要な役割を担う地元建設業者のため、工事・コンサルを含めた県内業者の受注機会拡大に配慮を求めた。これに対し見坂部長は、地元業者は平時から一定の仕事量があることが重要だとし、要望を聞きながらさまざまな形で配慮していく考えを示した。

 高松諭道路部長は、県からの道路要望について回答。計画段階評価を進めている小美玉道路を含め、2車線区間の多い県内の国道6号の問題については、県も参加した国道6号道路整備検討会により協議を進めていることを紹介し、「要望は強いことは承知している。検討会での状況を見ながら進めていきたい」などと応じたほか、直轄事業での用地取得に引き続き協力を求めた。

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