近く工事発注へ 波崎地区に公営温水プール(神栖市)

[2021/7/1 茨城版]
 神栖市は仮称・はさき屋内温水プールの建設工事に着手する。建設場所は波崎体育館の敷地内に決定。施設内にはメインプールや幼児用プール、温浴施設、トレーニング室などを配置し、規模は1600平方mから1880平方m程度となる。概算工事費は8億9600万円に設定。まもなく実施設計がまとまることから、近く一般競争で公告する予定だ。工事は2カ年で実施し、23年度の供用開始を目指す。

 市は小中学校プールの老朽化や維持管理の財政負担軽減、水泳授業の実施などを踏まえ、学校プールを公営温水プールへ集約することを決定。その際にはかみす防災アリーナと海浜温水プールの2施設に加え、公営プールの立地していない波崎地区に新たに公営屋内温水プールを整備し、3施設で対応していく。

 建設候補地は、波崎地区から6カ所を抽出して比較・検討した結果、都市公園である豊ヶ浜運動公園の一部を最終候補地として選定した。この場所はプールの利用を想定する7校とのアクセスについて、近い学校で徒歩10分、遠い学校でも送迎バス利用で約15分程度で到着可能となる。

 豊ヶ浜運動公園は全体面積6万6382平方mに体育館や野球場、フットサル場、弓道場、およびスポーツ広場など2万0245平方mの施設を設置し、残地面積は4万6136平方mとなる。このうち中央部の体育館やフットサル場、弓道場などが置かれる2万2586平方mを事業予定地に選定した。

 機能要件や整備方針の検討にあたっては、想定利用人数を原則、各学校の学年単位で最大100人程度と想定し、諸室の規模は児童・生徒100人程度が同時に授業を受けることができる規模を確保する。

 これを踏まえ、メインプールの水面積は面積が300平方mに近い5レーン程度を、プールサイドもメインプールの水面積と同程度の面積を想定する。更衣室は一人当たり1平方mの基準から、100人の同時利用ができる100平方m程度を想定する。

 プールの水深は、低学年児童から一般利用の成人までの利用を想定しているため考慮が必要となる。コストの観点から「段差を設ける」が最も適しているが、その場合だと小学校高学年や中学生の授業で最大100人での授業実施が困難になることから、メインプールは水深1m程度として約300平方mを確保するとともに、メインプール利用が困難な児童用に水深0.7m程度の段差による低床レーンか低床サブプールを設置する。

 機械室には温水プールに用いる熱源機器やろ過機の設置を想定し、このうち熱源機器は都市ガス以外のLPガス、重油および電気から検討していく。熱源機器がヒートポンプの場合は機器の屋外設置が一般的だが、ボイラーの場合には機械室に設置することになるため、ボイラー設置の可能性を想定して面積を200平方m程度確保する。

 これらを踏まえて、必要機能は「学校授業機能・健康増進機能」にメインプール(25m×5レーン程度+低床レーンまたは低床サブプール25m×2レーン程度)、幼児用プール(水深0.4m程度)、ジャグジー、プールサイド(メインプール水面積と同等)、採暖室、更衣室、温浴施設、倉庫(器具庫)、およびトレーニング室を設ける。

 また、「地域交流機能」として談話室を整備し、「その他」の施設は共用スペース(学校授業と一般利用の動線は同一)や管理関係諸室(職員更衣室、医務室、監視室等の機能を有する事務室および機械室)も設置。面積はこれらを合わせて、延べ1600平方mから1880平方m程度を想定する。

 建設可能範囲は、敷地条件や施設規模から波崎体育館と隣接する駐車場と、フットサルコートや弓道場などと隣接する駐車場の2案を検討する。波崎体育館と隣接する駐車場は屋内型の健康増進機能(競技場、柔道場、卓球場、トレーニング室など)と連携が可能なほか、一体的な駐車場を確保できるため多様な使い方が可能。フットサルコートや弓道場などの屋外施設と隣接する駐車場は、施設利用者駐車場が各運動施設の中央に位置するため各施設から利用しやすい。

 概算事業費は、算定に用いる工事単価を近年竣工または計画中の公営プールの工事単価を参考に、1平方m当たり51万5200円とし、工事費は対象面積1740平方mから8億9600万円に設定した。

 現在は土屋建築研究所茨城支所(牛久市)が実施設計を進めている。実施設計策定後は早期に発注を行い、22年度内の完成を目指す。22年度末から開業準備を行って、23年度のシーズンから運用を開始する。集約後の学校プールについては、各学校の状況を踏まえて順次、解体工事の計画を策定する。

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