復旧工で地域JVを 常陸河川国道事務所に要望(県土木部)

[2021/7/15 茨城版]
 県土木部は13日、国土交通省常陸河川国道事務所を訪れ、国の直轄工事における県内建設業者の受注機会の確保要請についての要望活動を行った。仙波義正土木部長から日下部隆昭所長に要望書が手渡された。なお、今回の要望事項では、これまでの内容に加え、新たに災害復旧工事に係る地域JVの導入を追加した。これに対して日下部所長は工事の品質確保には地元業者の育成が重要との認識を示し、引き続き担い手確保や生産性向上に加え、地元業者の活用に取り組んでいく考えを示した。

 県土木部による県内建設業者の受注機会確保の要請は、県内を管轄する関東地方整備局の各出先事務所に対して例年実施している。本年度も常陸河川国道事務所を皮切りに、工事発注が本格化する前に各出先事務所へ要望を行っていく。

 冒頭には仙波部長が久慈川・那珂川緊急治水対策や国道6号酒門町交差点の立体化をはじめとする各種事業の取り組みに感謝の意を表した。続けて、自然災害発生時の対応に地元建設業者の果たす役割が重要であることや、担い手不足などの課題を抱える地元業者育成のため、直轄工事で県内業者が受注機会を確保できるよう要望した。

 これに対して、日下部所長は「現在から将来に渡って公共工事の品質確保を行うには、地域における担い手の育成確保が重要だと認識している」と述べ、昨年度に常陸河川国道で実施した担い手確保と県内業者の受注機会の確保、地元測量業者の活用状況を説明した。

 それによると、同事務所は昨年度に建設業界の技術者不足や高齢化対策で、若手技術者活用評価型50件、ICT活用工事56件を発注している。

 受注機会の確保の取り組みとしては、自治体実績評価型22件を発注した。また、地域密着工事型は、同事務所が昨年度に発注した全106件の工事のうち、41件で発注し、34件が契約となった。このうち、31件の工事を県内企業が受注している状況にある。地域防災担い手確保型については11件を発注した。

 測量・設計業務での県内業者への配慮としては、「本店の所在」を参加資格にする試行を測量業務で3件発注している。

 県土木部の要望は、▽県内に本店を有する建設業者への優先的な発注▽自治体実績評価型や地域密着工事型の総合評価落札方式の積極的な活用▽総合評価落札方式における企業の信頼性社会性項目(地域精通度・地域貢献度)の高配点化▽災害復旧工事に係る地域JVの導入▽県内の建設資機材の活用──となる。

 このうち、「災害復旧工事に係る地域JVの導入」は今回新たに要望した。これは16年に発生した熊本地震の際に採用された特例であり、災害復旧工事に限って維持工事の地域JVを適用することができる内容だという。

 仙波部長は「久慈川や那珂川の緊急治水対策においても、この地域JVが活用できないか検討してもらうため、今回要望に追加した」と説明した。続けて、「これから那珂川と久慈川も本格的な工事に着手する。県としては、できるだけ地元業者の受注機会が確保できるよう、これまで以上に要望を行っていきたい」と意気込みを語った。

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