付帯工は第3四半期 浄水場にオゾンAOP施設(県企業局)

[2021/9/17 茨城版]
 県企業局は霞ヶ浦浄水場内で、新たな高度浄水処理施設(オゾンAOP施設)の整備を進めている。昨年度にはオゾン接触池築造工事の土木躯体を株木・霞JVに委託し、本年8月には同電気設備工事を昱(あきら)(東京都中央区)が落札。今月24日には機械設備工事の開札を予定する。オゾンAOP施設関連で残る発注は建築付帯設備工事のみとなり、同工事については第3四半期にも一般競争入札で発注する見通しだ。工事発注後は早期に着工し、23年度中の供用開始を目指す。

 霞ヶ浦浄水場に導入する新しい高度浄水処理技術の名称は「オゾン促進酸化処理」方式。これはかび臭気原因物質そのものと、オゾンと過酸化水素の協力な酸化分解力で、完全に分解する技術。同技術を導入した施設は全国で初となる。

 霞ヶ浦浄水場では原水の水質改善が進んでいないことや、かび臭気などの水質基準項目が追加されたことなどで粒状活性炭処理にかかる費用が増加し、浄水処理コストが年々上昇している。特に近年の霞ヶ浦原水は、冬から春先にかけて水質基準値の約100倍にも達する非常に高濃度のかび臭気が発生し、この処理に多大な経費がかかっている状況にある。

 同局では、かび臭気の完全除去とランニングコスト削減の課題に対応するため、事業に着手。海外施設などを参考にしつつ、オリジナルの手法を加えて、独自の技術としてオゾン促進酸化処理を確立した。その後、実証実験を霞ヶ浦浄水場で14年12月から15年11月にかけて実施してきた。

 実証実験の内容は、かび臭物質の除去のための「オゾンと過酸化水素を使用した促進酸化処理」と、溶解性有機物の除去のための「帯磁性イオン交換樹脂処理」の2つの新技術。オゾン促進酸化処理は原水のかび臭物質の除去、イオン交換樹脂処理はトリハロメタンの原因である溶解性有機物を安定的に除去するもので、実験結果を外部有識者を含めた評価委員会で評価・検証した結果、その効果が確認された。

 その結果を踏まえ、企業局は18年度末に厚生労働省から事業認可を取得し、事業化を図ってきた。なお、総事業費は約52億円に設定。施設の詳細設計は日水コン(東京都新宿区)が策定した。

 施設工事については、20年度から着手している。オゾン接触池築造工事の土木躯体工事は昨年8月に株木・霞JVが12億5046万円で落札。電気設備工事の入札は本年8月に開札し、昱(あきら)が7億3500万円で落札となった。機械設備の入札は今月24日の開札を予定しており、予定価格は22億5894万円に設定している。

 このうち、土木躯体工事の内容では、オゾン接触池4池(1池あたり126立方mの槽が3槽)の築造工事として、基礎工(既成杭口径900mm)156本、躯体工と付帯工を行う。また、RC造平屋1343平方mの建築工事も実施していく。

 関連工事で残る発注は建築付帯設備工事のみとなる。発注見通しによると、第3四半期に一般競争での発注を予定する。

 今後のスケジュールは、土木躯体と建築付帯設備工事を22年度までに完了し、機械と電気設備は23年度中に完了する。供用開始時期は23年度中になる見通しだ。

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