7施設を民間へ 未耐震保育所の整備方針(つくば市)

[2021/9/29 茨城版]
 つくば市はこのほど、「新耐震基準を満たさない公立保育所の施設整備方針」を明らかにした。それによると、公立保育所23施設のうち、新耐震基準を満たしていない施設は9カ所存在する。市では7施設を民間へ移行し、1施設で改築を行い、残る1施設はあり方を検討していく方向性を示した。このうち、民間に移行する7施設については、近隣の施設で統合を行い、5施設での整備を進める。民間への移行や改築については、安全性を考慮してIs値・Iw値の低い順番に実施し、25年度までの完了を予定する。本年度は上境保育所について、民間への移行を進めていく。

 市では20年度に「公立保育所の施設改善に関する基本方針」を策定。その中では、[1]新耐震基準適用後に建設された施設は長寿命化のための大規模修繕で計画的な維持保全を図る(北部5カ所・中央部5カ所)[2]新耐震基準適用前に建設し、新耐震基準を満たしている施設は長寿命化のための大規模修繕および必要に応じた改修を行う(中央部4カ所)[3]新耐震基準適用前に建設し、新耐震基準を満たしていない施設は建て替える(北部1カ所・中央部5カ所・南部3カ所)──と方向性を定めた。この方針に基づきこのほど、「新耐震基準を満たさない公立保育所の施設整備方針」をまとめた。

 主な整備方針は、将来にわたり持続可能な運営となるようエリアが近い保育所は統合を検討していく。対象となるのは4施設で、上ノ室保育所と上広岡保育所は距離が近く、規模的にも統合が可能だと説明。高見原保育所と城山保育所については、両保育所とも高見原地区からの児童が多いことや、規模などを統合理由に挙げる。

 近隣公立保育所で保育需要に対応できる場合は、休所も視野に入れる。小田保育所は国指定の史跡エリアに位置し、建て替えが不可能となる。そこで市は、今後のあり方について検討する。

 公共施設の跡地で利活用できる用地がある場合は、活用していく。上横場保育所は上横場・谷田部・みどりの地区の児童が大半であるため、中央に位置する旧谷田部庁舎跡地の活用も視野に入れて検討を行う。茎崎地区では幼稚園統合後の跡地利用の検討を進める。

 公立保育所の配置については、市全域の地域バランスを考慮しながら整備する。市全域でとらえた場合に大きな空白地帯ができないように、茎崎地区の1カ所は公設公営とする。

 民間への移行は複数の保育園を整備していくため、実績のある社会福祉法人や学校法人による建設・運営を優先することを明記。上境保育所は人口増が見込まれ、待機児童が発生している中根・金田台地区を含むエリアのため、民間参入が期待できるという。

 このほか、上ノ室保育所と上広岡保育所の統合保育所、稲岡保育所、上横場保育所はそれぞれの地区で人口が増加傾向にあり、民間参入が期待できる。高見原保育所と城山保育所は統合により、法人の参入が期待できるという。また、9保育所の具体的な整備にあたっては、保育所ごとの個別の整備計画を策定する予定だ。

 市内には現在、公立保育所23カ所をはじめ、70カ所の民間保育園(認可保育園46カ所、認定こども園9カ所、小規模保育所15カ所)で保育を担当。21年度当初には待機児童はほぼ解消された。しかし、20年3月に策定した「第2期子ども・子育てプラン」のなかで、市の中央部においては25年までに1355人の増加が見込まれている。このため、20年度から24年度末までに36カ所の保育施設を整備する必要があるとされ、受け皿の確保を推進している。これを受けて20年度には7カ所、21年度には9カ所の保育施設が新たに開所。22年4月には3カ所の施設が供用開始する予定だ。

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