本県小中は99.7% 公立学校の耐震改修状況(文部科学省)

[2021/10/6 茨城版]
 文部科学省がまとめた本年4月1日現在の、公立学校施設の耐震改修状況フォローアップ調査によると、校舎や体育館などの非木造構造体の耐震化率は99.5%となり、前年の調査から0.3ポイント上昇した。本県では、高等学校や特別支援学校では100%を達成しているが、小中学校では99.7%、公立幼稚園では93.3%などとなっている。

 この調査は、公立学校施設の耐震化への取り組みを推進するために02年度から毎年実施している。11年度からは校舎などの耐震改修状況に加え、非構造部材の耐震点検と耐震対策の状況についても調査を実施。公立学校の耐震化では、建物の構造体の耐震化や非構造部材の耐震対策が15年度におおむね完了。ただし、校舎は一日の大半を過ごす学習・生活の場であることに加え、災害発生時は地域住民の避難所となるなど重要な役割を担っていることなどから、その後の取り組み状況もフォローアップ調査し、調査結果として取りまとめている。

 調査対象は、福島県の一部を除いた全国の公立学校施設(幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校)。調査項目は、▽構造体の耐震化状況(非木造/木造)▽屋内運動場等の吊り天井等の落下防止対策状況▽屋内運動場等の吊り天井等以外の非構造部材──などとしている。

 今回の調査結果によると、校舎や体育館などの非木造構造体の耐震化率は99.5%で、内訳は小中学校が99.6%、幼稚園が97.1%、高等学校が99.1%、特別支援学校が99.7%となった。このうち、小中学校の耐震化が未実施の建物は、前年から230棟減少して444棟となり、20年度中に33設置者が新たに耐震化を完了し、耐震化が未完了の設置者は残り88設置者となった。

 このほか、屋内運動場等の吊り天井等の落下防止対策状況では対策実施率が99.2%、屋内運動場等の吊り天井等以外の非構造部材の調査では、耐震対策実施率で52%(耐震点検実施率94.5%)などとなっている。

 県別で見ると、本県の小中学校耐震化率99.7%は全国で32番目。耐震性のない建物は7棟あり、内訳は日立市に3棟、北茨城市に3棟、坂東市に1棟となっているが、これらはいずれも年度内には耐震化工事を終える見通しだ。

 このうち、日立市では市立学校再編計画を策定し、地域住民らの意見を踏まえながら統廃合などを進めているが、耐震化工事については現在工事を進めている中里中学校の校舎改築事業と十王中学校の体育館改築事業が完了すれば、全施設の耐震化が完了する。坂東市では、岩井中学校にあるS造平屋の部室が残っていたが、このほど改築工事の入札が行われ(日成ビルド工業が落札)、本年度中に工事が完了する予定となっている。

 文科省では、この調査結果の通知文において、非構造部材を含めた耐震対策が未実施の設置者に対して、早期の耐震化完了を要請したほか、老朽化した建物においてはガラスの破損や内外装材の落下など非構造部材の被害が拡大する可能性が高いため、安全確保の観点から、非構造部材の落下防止を含めた老朽化対策の取り組みを支援するとした。設置者の取組状況については、継続的にフォローアップを実施していく方針だ。

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