災害に強い道路へ 広域道路交通計画を策定(県道路維持課)

[2021/10/7 茨城版]
 県道路維持課はこのほど、県広域道路交通計画を策定した。この計画では中長期的な視点で、高規格道路や一般広域道路などの道路による広域道路交通ネットワークを検討し、今後の計画的な道路整備・管理や道路交通マネジメントなどの基本となる。目指すべき方向性では、災害に強い県土づくりへの寄与や安心して暮らせる社会、魅力的な観光資源を活性化するネットワークの構築などを盛り込んだ。

 この計画は「重要物流道路制度」の創設や、「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」での道路ネットワーク機能強化対策の重点対策への位置付けなどを受けて実施する。計画では今後の方向性を定める広域道路交通ビジョンを策定するとともに、計画的な道路整備・管理や道路交通マネジメントなどの基本となる広域道路交通計画を策定していく。

 対象地域は本県全域とし、他県との行政界については隣接県と調整を行う。計画期間は20年度を初年度とし、49年度までの30年間に設定した。

 計画の基本理念は県総合計画に掲げる「活力があり、県民が日本一幸せな県」の実現とし、整備の方向性には、▽災害に強い県土づくりに寄与する危機に強いネットワークの構築▽県民の命を守る地域医療・福祉を支えるネットワークの構築▽安心して暮らせる社会を支えるネットワークの構築▽活力を生むインフラと住み続けたくなるまちづくりを実現するネットワークの構築▽魅力的な観光資源を活性化するネットワークの構築──を盛り込んだ。

 内容として危機に強いライフラインの整備では、災害を想定した緊急輸送道路網の強化が課題となる。県はこれまで道路整備プログラムに基づき事業を進めてきた。今後も優先度の高い路線から重点的に整備を推進する。また、道路の多重性や代替性を確保するとともに、防災拠点へのアクセス道路整備を推進して機能強化を図る。あわせて、防災拠点の機能を有する道の駅の整備にも取り組んでいく。

 医療提供体制の充実では、海岸周辺の幹線道路の中に津波浸水想定区域となっている路線があることが課題となる。そこで周辺の幹線道路のバイパスを整備することで機能強化を図る。

 交通安全対策では、交通事故死亡者数が全国平均を上回ること受け、引き続き各種対策に取り組む。その際には通学路の危険箇所改善や、信号機の新設・改良、交通安全施設の整備、道路の計画的修繕を実施していく。

 未来の交通ネットワークの整備では、東関道の潮来・鉾田区間が未開通であることや、最寄りの高速道路ICまでの所要時間が30分以上の地域が県北に存在することや、さらなるスマートICの設置を課題に掲げた。

 港湾貨物の受け入れ環境の整備では、国内外からの物流交通が集まる空港や港湾に接続する広域的な道路の整備を推進し、物流拠点へのアクセス強化による国際競争力の強化を図っていく。

 生活に必要な都市機能の集約と地域間連携では、都市と郊外集落との連携・交流の促進に役立つ地域間交通ネットワークを強化する。その際には、水戸市と日立市、ひたちなか市などの県都周辺圏、土浦市とつくば市周辺の研究学園都市圏、鹿嶋市と神栖市周辺の臨海工業都市圏といった中核都市圏や隣接県を含む中枢中核都市などを高規格幹線道路を主とした広域連携軸で接続するためのネットワーク整備を実施していく。

 新たな観光資源の発掘では、県境部における広域的な交流を支え、鉄道駅や空港からの2次交通の充実を促進するなど、交流拡大を支援する交流・観光拠点間の移動を円滑にする道路ネットワークの整備を図る。また、つくば霞ヶ浦りんりんロードなどサイクリング環境の整備、案内標識の多言語化、道路環境の整備を実施していく。

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