通学路の安全対策を 市長会と町村会が県に要望

[2021/10/19 茨城版]
 県市長会(会長・山口伸樹笠間市長)と県町村会(会長・染谷森雄五霞町長)は13日、県庁で大井川和彦知事と小泉元伸教育長に対して、通学路の安全対策などを求める要望活動を行った。当日は市長会から山口会長と先﨑光那珂市長、町村会から中島栄副会長(美浦村長)の3人が出席し、要望書を手渡した。山口会長は交通事故防止に向けて、さまざまな工夫を行う必要性を指摘するとともに、県に対して支援と協力を求めた。

 今回の要望は6月に千葉県八街市で発生した交通事故を受けて、通学路の交通安全対策が喫緊の課題であることを踏まえて実施するもの。市町村では、関係機関と連携して継続的に交通安全対策に取り組むため、通学路の点検を定期的に行い、「通学路交通安全プログラム」を策定し、児童などの安全対策を進めている状況にある。

 しかし、県内の公立小中学校の通学路では、事故の危険があるとして対策が必要とされた場所のうち、歩道やガードレールが設置できなかったり、土地の所有者との調整に時間がかかるなどの理由で、3割にあたる約1200カ所の安全対策が未達成の状況にあるという。

 これを受けて、市長会・町村会は子どもたちの安全・安心の確保に向け、更なる通学路などの交通安全対策の強化に取り組むために要望活動を実施した。要望内容は、▽交通安全施設などの整備促進および財政支援について▽飲酒運転の厳罰化などについて▽交通安全教育について▽スクールバスについて▽その他──の5項目となる。このうち、交通安全施設の整備促進では、対策箇所の早期整備や交通安全施設整備の十分な予算の確保、安全対策に向けた県独自の補助・支援制度の設立などを盛り込んだ。

 山口会長は各要望項目の重点箇所を説明。続けて、交通事故防止に向けて、歩行者横断点滅機や立体的に見える横断歩道の導入などを検討していることを紹介したうえで、県に対しても理解と協力を求めた。

 このほか、中島副会長は登下校の見守りボランティアがコロナの影響で、うまく活動できない現状を説明し、県に対して支援を要請。また、先﨑市長は小中学生の登下校時の安全確保のため、ヘルメット着用を普及する取り組みを説明し、協力を求めた。

 市長会と町村会の要望に対し、小泉教育長は「子どもにとって安心・安全が最優先であり、その中で命を守るということは最優先事項だと認識している。今回いただいた要望については、関係機関と前向きに協議していきたい」と述べた。

 以下、要望項目のうち、「交通安全施設などの整備促進および財政支援」の内容は次の通り。
▽各市町村で策定している「通学路交通安全プログラム」に位置付けられた対策箇所(県道等)の早期整備を促進すること。また、プログラムに基づく県・市町村道などの安全対策を実現するため、防災・安全交付金の交付率を引き上げるよう国へ働きかけること。
▽通学路の安全対策や施設整備に係る補助金を増額するよう国へ働きかけること。
▽県道などにおける歩道やガードレール、信号機、横断歩道、道路標識、歩行者横断点滅機などの交通安全施設の整備および除草や路面標示などの道路維持管理を早急に実施するとともに、十分な予算を確保すること。
▽市町村道における交通安全施設などの整備や道路維持管理などの安全対策を講じるため、県独自の補助・支援制度を設けること。
▽通学路における児童・生徒の安全を見守る人材の確保に必要な経費に対する財政支援を強化するよう国へ働きかけること。
▽信号機や横断歩道の設置および通学路を含めた生活道路における歩行者などの安全確保を目的とした区域規制「ゾーン30」の導入について、地域の道路環境に応じた柔軟な対応を行うこと。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.