デジタル化を推進 来年度の予算要求基本方針(県財政課)

[2021/10/21 茨城版]
 県はこのほど、来年度予算要求の基本方針を取りまとめて各部局長に通知した。大井川和彦知事となって5度目の通年予算編成となる今回は、これまでに引き続き総合計画に基づく4つのチャレンジを常に進化させながら取り組む。また、ウィズコロナやアフターコロナ時代の新しい生活様式のもと、デジタル化を推進しつつ生産性の向上などを目指す予算とする。要求限度額の設定方針は前年度から大きな変更はなく、引き続き要求上限のない「新しい茨城づくり特別枠」を用意して制優先課題に大胆な発想で施策を展開する。また、公共事業費も所要額の要求を認める。この方針を基に各部局で22年度予算編成作業が本格化していく。

 本県財政は、これまでの財政健全化の取り組みにより、財政指標は着実に改善傾向にある。ただし、急速な高齢化の進展などに伴う社会保障関係費などの増や、公共施設などの更新・統廃合・長寿命化への対応などによる財政構造の硬直化に加え、新型コロナウイルス感染症の長期化により、今後の税収の見通しが不透明であるなど、予断を許さない状況にある。

 一方、人口減少やAIの進歩などによる社会構造の大幅な変化、気候変動問題など、これまでとは全く環境が異なる予測のできない「非連続の時代」を迎えている。そのような中、財政健全化とあわせ、新たな挑戦により茨城の潜在能力「いばらきの底力」を最大限に活かし、「活力があり、県民が日本一幸せな県」を実現するため、総合計画に基づく4つのチャレンジを常に進化させながら加速していくことが必要だと明記した。

 そこで、予算要求に際しては、▽常識にとらわれず、新しい発想で施策を展開すること▽既存の施策についても、PDCAサイクルの観点から成果と課題を検証し、必要に応じて内容を見直すこと▽限りある財源を有効に活用するため、あらゆる施策の「選択と集中」の徹底を図ること▽ウィズコロナ、アフターコロナ時代において、新しい生活様式のもと、デジタル技術活用の流れが加速する社会構造の変化を前向きに捉え、デジタル化を推進しつつ生産性向上を目指すこと──に重視して取り組むよう、各部局長に通達した。

 来年度の要求限度額の設定方針は、重要政策等特別枠の「新しい茨城づくり特別枠」について内容を変えず、一般経費のうち政策実現に必要な新規事業や事業拡充の予算要求の上限を設けないことで、県庁全体から常識にとらわれない多くのアイディアが生まれるようにする。

 03年度から18年度まで実施してきたマイナス・シーリング(限度額)については、来年度も取り止めてゼロシーリングとする。義務的経費およびこれに準ずる経費は所要額の要求を認め、一般行政費や公共事業費以外の投資的経費はプラスマイナス0%となるように設定した。公共事業費は国補・県単ともに所要額の要求を認める。また、新型コロナウイルス感染症対策事業分には別枠を確保する。

 留意事項として、部局長・課室長・チームリーダーの主導で、横断的に抜本的な事務事業の見直しを行うことを指摘した。また、限られた財源・人員で的確に政策目標を達成するため、既存の予算や組織を所与のものとせず、事業の実績などを十分に踏まえ、業務の簡素化と無駄の排除、手順の合理化などに徹底的に取り組むことを要求。さらに、部局間も連携を密にし、「活力があり、県民が日本一幸せな県」を実現するための4つのチャレンジとの整合を図ることを求めている。

 このあと、各部局の幹事課で予算編成作業を本格化させ、知事の査定を経て22年県議会第1回定例会前の内示会に新年度予算案を提示する見通しとなっている。

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