土浦に研究所集約 新施設建設など500億円投じる(日立建機)

[2021/10/27 茨城版]
 日立建機(東京都台東区、平野耕太郎執行役社長)はこのほど、土浦工場内に建設予定のエンジニアリング棟について、県の「本社機能移転強化促進補助金」の適用に認定された。25日には県庁を訪れ、大井川和彦知事から認定を受けた。この施設は国内6工場の研究開発拠点を移転集約し、開発を強化する。概算事業費には新施設工事費約80億円を含めて、合計で約500億円を投じる。近く着工し、供用開始は23年5月を予定する。

 県では新たな成長分野や本社機能等の誘致を目的として、本社機能移転強化促進補助金等を創設し、誘致活動を進めてきた。これまでに、21件の移転立地が決定。22件目として、このほど、日立建機の研究所移転集約を認定した。なお、補助見込額は約7億1000万円となる。

 日立建機は日本国内に研究開発拠点として、土浦工場と常陸那珂臨港工場、霞ヶ浦工場、常陸那珂工場、龍ケ崎工場、播州工場(兵庫県)など6施設を有している。同社ではグローバル競争力の強化のために国内主要開発・生産拠点を大幅に再編しており、その一環として研究開発拠点を土浦工場に移転集約することになった。

 集約にあたっては、土浦工場内に新たにエンジニアリング棟を新設する。土浦工場は「コンストラクション」の生産工場としての機能に加えて、中型油圧ショベルや中・大型ホイールローダ、さらに超大型油圧ショベルやダンプトラックのマイニング製品の開発拠点として重要な役割を担っている。今回のエンジニアリング棟新設により、これまでの排出ガス規制への適応や、操作性の向上、燃費低減の追求に加えて、安全性のさらなる向上や将来の自動化・自立化に向けた制御機能の高度化、ICT・IoTとの連携など、先進的な開発を推進していく。

 概算事業費は生産拠点再編の事業費を含めて約500億円に設定。このうち、エンジニアリング棟新築には約80億円を投じる。雇用見込数は5年間で約400から500人規模を予定する。

 エンジニアリング棟の構造・規模はS造6階建て延べ2万6000平方m程度で、収容人数は2700席を確保。施工は鹿島建設(東京都港区)が担当する。工事は22年12月までに完了し、その後、什器搬入や関連工事を行い、23年5月の供用開始を目指す。

 認定式には大井川知事をはじめとする県関係者や、日立建機の平野社長と若狭武司人材本部総務部長、山崎吉久人材本部総務部担当部長(茨城地区担当)らが出席。大井川知事から平野社長に認定証が手渡された。

 大井川知事は二酸化炭素削減やゼロカーボンへの対応は最重要課題であるとの認識を示し、日立建機の取り組みに賛同したうえで、「今後、本県において最先端の事業展開により、世界を代表する拠点として、さらに大きく発展することを期待する」と述べた。

 平野社長は、土浦工場への集約の経緯を説明し、「エンジニアリング棟では部品共通化や制御システムの統合など、効率的な合理的な開発を推進する。今回の拠点整備に伴い、県内での事業拡大により地域経済の発展に貢献していきたい」とコメントしている。

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