佐藤JVで基本設計 公民館跡に図書館など新設(桜川市)

[2021/11/10 茨城版]
 桜川市はこのほど、「複合施設建設事業(仮称)基本設計業務」に係る公募型プロポーザルで、最優秀賞に佐藤総合計画(東京都墨田区)・AkH建築設計室(行方市)JVを選定した。近く正式契約を締結し、基本設計の策定に着手する予定だ。履行期間は22年3月18日まで、委託予定額上限は3020万6000円(消費税および許認可手数料、関連調査費用などを含む)。この事業では、実施設計および施工・施工監理業務の契約を一括して締結する実施設計・施工一括契約方式を採用。受託者は別途選定する施工予定者と設計・施工共同体を結成する予定だ。

 10月30日に開催された第2次審査会には6JVが参加。最優秀賞のほか、優秀賞(次点)には岡田新一設計・柴建築設計事務所JV、優秀賞にはkwhg・石嶋・綜企画JVが選ばれた。このほか、伊藤豊雄建築設計事務所・横須賀満夫建築設計事務所JV、藤本壮介建築設計事務所・増山栄建築設計事務所JV、矢吹・高田・パル綜合設計JVが審査委員特別賞を受けた。

 審査会では、市の総合生涯学習拠点としての機能性を重視し、事業計画に掲げる整備方針と一致する優れた提案であることを基本方針として選んだ。また将来的な財政負担を考慮し、イニシャルコストやランニングコストに配慮したもの。華美なデザインでなく予算の範囲内での創意工夫により、市民の交流や活動の拠点として、誰もが利用したくなるような明るさや楽しさが感じられるデザインであることなどのほか、施設配置および機能構成、デザイン、コストの低減を重視した。

 この事業は、老朽化した岩瀬公民館を解体した跡地に、市内で初めての単独の図書館となる中央図書館機能と岩瀬中央公民館機能、岩瀬支所機能を併せ持つ複合施設を建設するもの。これにより、ICTを核とした新時代の生涯学習拠点の整備と「新しいライブラリとデジタルミュージアムの創出」を実現する。

 当初予算には21-23年度の3カ年の継続費で総額21億5000万円を確保。このうち、実施設計委託料には7048万8000円程度、駐車場や外構を含めた工事費には約16億円を投じる見込みだ。

 複合施設の構造・規模はPC造またはRC造で、延べ面積は約3500平方m程度を想定。このうち、図書館機能には約1500平方m、公民館機能(支所機能を含む)には約2000平方mの規模を確保する。新図書館は電子図書を含めた蔵書数約10万冊程度とする予定だ。

 佐藤・AkHJVが提案した配置計画によると、大きなピロティによって大幅な工事費増や環境負荷増が生じないコンパクトなL型平面の3階建てとするほか、三方からの車のアクセスや国道50号・岩瀬高校・岩瀬駅などからの多様な歩行者アクセスを考慮し、歩車分離を徹底していく。また、敷地内に立地する商工会館の改修が発生しないように配慮するとともに、隣接する市立公園と連携した「お花見ストリート」や「桜川ひろば」など周辺施設とのつながりを生み出す計画とする。駐車場は「桜川ひろば」を通常時は南側駐車場(駐車台数64台)として利用するほか、北側駐車場(同65台)、南西駐車場(同21台)を整備する。

 建物は1階を「にぎわいのステップ」、2階を「まなびのステップ」、3階を「創造のステップ」と位置付けてそれぞれの機能を配置した。1階には多目的ホールや大会議室、ホワイエ、公民館・市役所事務室、学習室、カフェ、ラウンジなど。2階には図書館機能を集約、3階には、創作スタジオや健康スタジオ、和室、調理室、ブックテラスなどを配置する。また2階と3階には、カウンターデスクや大人数で議論できるような可動式机などを導入した「桜川コモンズ」を設ける。

 計画地となる岩瀬中央公民館は東桜川1丁目に位置し、敷地内に立地する商工会館を含めた敷地面積は7790平方m。既存施設はRC造3階建て、延べ面積は2600平方mの規模となる。

 事業全体のスケジュールとしては、11月中には基本設計へ着手し、22年1月上旬には施工者の公募に入る。2月下旬には実施設計・施工一括契約を締結し、4月から10月に実施設計を策定する。建設工事は夏ごろに着手する予定で、24年3月の完成を見込む。完成後に準備作業を進めて、24年6月ごろの開館を目指していく。

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