県央で現地調査 災害対応と観光振興を強化(県議会土木委員会)

[2021/11/12 茨城版]
 県議会土木企業立地推進委員会(加藤明良委員長)は9日、県央地区で現地調査を実施した。今回は水戸市で小泉水戸線の河川・道路整備、ひたちなか市で早戸川の河川整備、那珂市で国道118号バイパスの道路拡幅、水戸市で藤井川の災害復旧・河川整備、笠間市で道の駅かさまの整備を調査。水戸土木事務所と常陸大宮土木事務所の担当者らから説明を受けて、各事業の進捗状況を確認した。加藤委員長は各事業の重要性を認識したうえで、県議会としても、大規模自然災害の備えや県内の観光振興などに向けて、全力で取り組んでいく考えを示した。

 調査ではまず、水戸市東大野地内で進めている小泉水戸線バイパス整備事業の進捗を視察。同線は水戸市を東西に横断し、国道245号と国道51号とを結ぶ地域住民の生活に密着した生活道路となる。

 しかし、同区間は幅員が狭く、危険な状況にある。また、県道に並行して那珂川が流れており、堤防の未整備地区であるため、国の那珂川改修事業による堤防整備と一体となって、同線のバイパス整備を進めている。

 本年度は道路改良舗装工事などを実施。全体延長は2520mで、幅員10.5m。事業費は27億6600万円となる。

 続いて、ひたちなか市に移動し、早戸川改修事業の説明を受けた。早戸川下流部の1.7km区間については、那珂川沿岸の低平な水田地帯が広がっており、ひたちなか市と水戸市内の家屋が近接している。19年の台風19号の際に水位が上昇した那珂川の影響により、早戸川が越水し、近隣の住宅に浸水被害が発生した。これを受けて県では、堆積土砂の撤去や経年的に下がった堤防のかさ上げを行うほか、堤防補強として裏法面の法尻保護工や堤防天端保護工などを進めている。

 事業区間は、ひたちなか市津田から枝川までの延長1700m。事業費には7億円を確保した。昨年度末の進捗率は76.3%となっている。

 国道118号那珂大宮バイパスの現場には、先﨑光那珂市長が駆け付けた。先﨑市長は「県議会の皆さまに各地を視察してもらうのは、地元としても大変ありがたい。国道118号は県北の玄関となる道路であり、県と協力しながら事業を進めていきたい」とあいさつした。

 同線の那珂市から常陸大宮市間は、行楽シーズンに常磐自動車道を利用した観光客による交通渋滞が発生している状況にある。県では渋滞解消と災害時の交通機能強化を目的として、バイパス事業を進めている。

 本年度には道路改良舗装工事などを実施。全体延長は8300mで、幅員28mで計画。全体のうち、延長3200m分が供用済となる。事業費は226億円を試算する。

 続いて、水戸市に移動し、藤井川の現場を視察。藤井川は東日本台風の影響で被災し、那珂川緊急治水プロジェクトの一環として、災害復旧と危機管理型ハード対策を実施した。危機管理型ハード対策では、堤防決壊までの時間を少しでも引き延ばすため、越水などによる堤防の決壊過程を踏まえ、天端の保護と法尻の補強を行った。

 本年度は堤防補強工事を実施し、8月末に工事が完了。事業費は3億4200万円となる。

 道の駅かさまには山口伸樹笠間市長が駆け付けた。山口市長は「道の駅はオープンから2カ月が経過した。入場者のピークは過ぎ、これから真価が問われる状況にある。これまでの事業の推進とあわせて、イベントを行いながら誘客の拡大につなげていきたい」などと述べた。

 道の駅かさまは国道355号の沿線、北関東道友部ICから北に1.5km、常磐道友部スマートICから北西に約7.7kmの場所に位置する。同駅には、道路利用者の休憩施設に加え、高速道路や鉄道と連携した「街のゲートウェイとしての道の駅」、防災拠点などの役割が期待されている。

 今回の県内調査について加藤委員長は、「那珂川の築堤と接続道路は、地域住民の生活の基盤であり安全対策は必要。国と県、市の連携で取り組んでいかなれければならい。また、豪雨災害で被災した箇所を視察したが、同じことが繰り返されないよう対策を実施していきたい」と述べた。

 続けて道の駅については生活の基盤整備や観光振興も含めて、これからの茨城のピーアールポイントになる可能性があることを指摘し、「今回見学した道の駅かさまは、上手いピーアールをしているので、それを参考にしつつ、県内全域に広げて、魅力向上につなげていく必要がある。こうしたピーアールも我々県議会の仕事だと思っており、全力で取り組んでいく」と意気込みを語った。

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