涸沼川の早期改修を 同盟会が県土木部に要望活動

[2021/11/20 茨城版]
 涸沼川改修期成同盟会(会長・山口伸樹笠間市長)はこのほど、県庁を訪れて、仙波義正土木部長に涸沼川と涸沼前川の整備促進を求める要望書を手渡した。要望では、河川の計画的な整備の推進と来年度予算での事業費の確保などを盛り込んだ。具体的には、涸沼前川について、茨城町が長岡-常井間の延長5600m、水戸市が下野町-小林町間の延長6300mでの河川改修を要望。涸沼川では、笠間市が橋爪地内で延長680mと、来栖-赤坂間の延長2400mの河川改修を求めた。これに対して県は、要望箇所の整備状況を説明するとともに、引き続き市町村と連携して整備を促進していく考えを示した。

 この期成同盟会は笠間市と水戸市、茨城町、城里町で構成し、涸沼川と涸沼前川の整備促進を目的としている。当日は山口会長と上遠野修城里町長、渡邊雅之水戸市建設部長、佐久間洋茨城町都市建設部長らが県庁を訪れて、仙波部長に対して要望活動を行った。

 涸沼川は笠間市の国見山に源を発し、城里町南部地域を流下し、涸沼前川、寛政川の支川を合流した後、涸沼を経て那珂川に合流する延長64.5kmの一級河川。また、涸沼前川は涸沼川の支川であり、笠間市の国道50号から涸沼川に合流するまでの延長19.8kmの一級河川となる。整備は涸沼から上流へ逐次進捗しているが、流域の安全で快適な生活環境を構築するためにも、各事業区間の整備促進と必要な予算の確保を要望した。

 要望にあたり、山口会長は県が2河川の改修に取り組んでいることに感謝の意を表したうえで、「近年多発する豪雨災害に対応するためにも、河川改修は重要な課題だと考えている。県の皆さまには引き続き予算を確保し、取り組みの推進をお願いしたい」とあいさつして、仙波部長に要望書を手渡した。

 具体的な要望箇所は4カ所で、茨城町は涸沼前川の長岡・大戸・常井地内、延長5600mの河川改修を要望した。水戸市も涸沼前川の、県道玉里水戸線に架かる水戸橋付近から笠間市との行政境まで、延長6.3km区間の河川改修を要望。市民の安全・安心のため、樹木の伐採や浚渫による流下能力の確保と、早急な改修を求めた。

 笠間市は橋爪地内680mの河川改修と、来栖・石井・赤坂地内約2400mの河川改修を要望した。橋爪地内は国道355号宍戸橋架け替えや県道大洗友部線の道路改良事業と関連する区間で、引き続き整備促進を要望。笠間工区は大型商業施設周辺の護岸の一部が未整備なことから、改修促進を要望した。城里町は適切な河川管理と改修を求めた。

 要望に対し、県が事業の進捗状況を説明。涸沼前川の整備は、涸沼川との合流点から長岡橋までの築堤が完了し、現在は長岡橋から国道6号の涸沼前川橋まで延長約300m区間の事業を進めている。19年度までに右岸側延長300mの築堤工事と、長岡橋直上流右岸側延長90mの築堤が完成。現在は左岸側の工事に着手し、来年度も工事を進めていく状況にある。事業実施区間の上流については、樹木の伐採や土砂の浚渫を行い、流下能力の向上に努めていく計画となっている。

 涸沼川の橋爪地区では、JR常磐線から国道355号宍戸橋まで延長約680m区間を優先的に整備を進めている。その際には、並行して走る大洗友部線の改良工事と進捗をあわせて事業を実施。昨年度には台風19号の災害を受けた延長180mで護岸工事を行った。また、用地取得も実施しており、用地が取得できた箇所から順次、工事に着手する。

 来栖地区については現在、佐白大橋から笠間大橋までの区間で河道掘削を実施している。昨年度は左岸側の排水樋管工事を実施し、本年度も引き続き工事を進めていく。また、流下能力が低下した箇所において、河道掘削を実施していることを紹介した。

 最後に仙波部長は河川整備の重要性に理解を示したうえで、限られた予算の中で整備を進めていることを説明。続けて、河川事業には時間がかかることに触れ、「今後は流域治水の考え方のもと、ソフト面も含めて地域住民の安全・安心に対応していくことが重要だと考えている。今後も皆さまと連携しながら取り組んでいきたい」などと述べた。

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