大洗に観光拠点 港湾審 港湾計画変更を承認(大洗マリーナ)

[2021/11/27 茨城版]
 県地方港湾審議会(会長・鬼頭平三みなと総合研究財団顧問)は25日、水戸市の県薬剤師会館で本年度の審議会を開催した。議事では、大洗港区の港湾計画の変更などの審議を行った。この議案はひたちなか大洗リゾート構想の実現に向けて、大洗マリーナの用地を拡張し、マリンスポーツなどの観光拠点にするために港湾計画を変更するもの。審議の結果、「原案通り適当」とし、計画変更を承認した。今後は、知事に答申した後、国土交通大臣に計画書を提出し、計画概要を告示する。なお、整備にあたっては民間企業の活用を予定しており、来年にも公募を行う見通しだ。

 県が管理する重要港湾の計画変更は県地方港湾審議会に諮問し、その答申を基に計画書を策定して国土交通省に提出する。今回は、県から諮問した「茨城港大洗港区の港湾計画の軽易な変更および分区の変更について」を審議した。なお、今回の審議会は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、対面とリモートを併用しての開催となった。

 議事に先立ちあいさつに立った県土木部の青山紘悦港湾振興監は今回の議題について触れ、「大洗マリーナの観光振興に向けて、周辺の用地を活用して、マリーナの機能を充実させていくことを考えている」と説明し、慎重な審議を求めた。

 大洗港区は首都圏と北海道を結ぶカーフェリー基地としての機能に加え、クルーズ船の寄港、大洗マリーナや隣接する海水浴場など海洋性レクリエーション基地としても重要な役割を果たしており、大洗町は本県の観光を代表する観光地となっている。しかし、近年は海水浴客の減少や宿泊観光客が横ばいで、外国人観光客の取り込みといった多様なニーズへの対応が課題となっている。

 こうした課題に対応するため、県では大洗エリアの更なる魅力向上に向けて、19年度に「ひたちなか大洗リゾート構想」を策定。構想では、「景観を変えおしゃれで洗練されたリゾート」にすることを基本コンセプトにラグジュアリーな宿泊施設の誘致やサーフィンなどを活かしたマリンスポーツの聖地化などの具現化に取り組むこととしている。

 このリゾート構想の一環として、県では大洗マリーナとその周辺を海洋性レクリエーション活動の総合的な拠点とし、一体的に活用していくこととなった。対象となる大洗マリーナは、1992年に開設した県内唯一海洋に面した公共マリーナ。主要施設はクラブハウスと修理場、上下架施設、艇置場、浮桟橋、大型艇係留桟橋など。船舶の利用率は90%を超える状況にある。

 マリーナの土地利用計画は交流厚生用地で、分区はマリーナ港区となり、面積は3.5haとなる。なお、現時点ですべての用地をフルに活用しているわけではなく、艇置場側に未整備区間が存在している。

 今回の議案では、この大洗マリーナに隣接する緑地1.4haを交流厚生用地に変更するとともに、分区を修景厚生港区からマリーナ港区へ変更する。計画変更による拡張によって、マリーナは大洗サンビーチと接続することになり、サーフィンやビーチバレーなどのマリンスポーツや施設設置の促進を図っていく。

 なお、施設の整備にあたっては、民間事業者の活用を想定する。その際には、今回計画を変更した用地だけでなく、マリーナ全体の活用について提案を募集するという。募集時期については、順調に行けば来年早々にも公募を行う見通しだ。

 委員からは、民間事業者の選定方法や、観光拠点整備による利用者増加の見込み、地元漁業者の調整方法、防災に向けた対応など、多岐にわたる質問が出た。

 審議会は今回の議案について、「原案通り適当」として知事に答申することを決定。県は答申を受けて港湾計画を国土交通大臣に提出し、計画概要を告示する見通しとなっている。

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