6号勿来BPの開通を 民間団体が常陸河川に要望活動

[2021/12/1 茨城版]
 「民間経済団体による一日も早く国道6号勿来・関本バイパスを開通する会」(会長・小野栄重いわき商工会議所会頭)はこのほど、常陸河川国道事務所を訪れ、日下部隆昭所長に対して、国道6号勿来バイパスの開通に関する要望を行った。今回の要望に対して、日下部所長は勿来バイパス整備の重要性を認めたうえで、事業推進に努めていく考えを示した。

 この会は、いわき商工会議所(小野会頭)と北茨城市商工会(和田祐司会長)、高萩市商工会(荒井清一郎会長)による3市の民間経済団体で構成。国道6号勿来・関本バイパスの整備を民間の立場から力強く応援することを目的としている。現在の構成団体数は40団体1万2615事業所となる。

 国道6号勿来バイパスは、本県の北茨城市関本町関本中から福島県いわき市勿来町四沢鍵田までを結ぶ、延長4.4kmのバイパス事業として15年度に事業化した。同区間の現道では、従来から慢性的な渋滞が発生しているが、東日本大震災の復興関連車両により渋滞が加速し、地域経済を停滞させる要因にもなっている。震災時には勿来地区の現道区間が津波により冠水し、避難や物資の輸送に障害が発生するなど、平時や災害時を問わない安定的な輸送を確保するため、主要幹線道路としての機能強化が必要とされているほか、3市にある医療機関(北茨城市民病院、高萩市の協同病院、いわき市の医療センター)の連携や避難道路として活用など、「命の道」としての重要性も指摘されている。

 整備計画では、津波で浸水した海岸沿いの現道を避けて山間部を通る延長4.4kmで計画。本県区間の延長1.9kmを常陸河川国道事務所、福島県区間の延長2.5kmを東北地方整備局の磐城国道事務所が担当する。本県区間では、都市計画道路二ツ島関本中線から結ばれる都市計画道路関本中線として整備が進められている。

 要望に際し、高萩市商工会長の荒井副会長が要望趣旨を説明したうえで、「勿来・関本バイパスは地域社会の生活基盤の強化と経済活性化を促進するとともに、市民生活の利便性・安全性向上に大きく寄与するものと期待している」と述べた。

 続けて、バイパス開通に期待する効果として、▽経済圏の拡大・強化▽企業経営の効率化▽社員の活性化▽観光・飲食・商業の活性化▽医療の利便性向上──などが見込まれると説明。また、バイパス整備による移動時間短縮に伴い、60分圏域に広野町役場と古殿町役場、鮫川村役場、日立市役所が入ることを指摘。これにより、圏域人口は約20万人、圏域労働人口は約9万人拡大することが見込まれるという。

 最後に荒井副会長は「我々地元民間団体としては、会の名称の通り一日も早く勿来・関本バイパスの開通に向けて、バイパスの整備促進と所要の財源確保をお願いする」と要望した。

 これに対して、日下部所長は「勿来バイパスは災害時の避難、救護活動を支援するネットワークとして重要な路線だと認識している」と認識を示した。事業の進捗については、本年度も滞りなく事業を推進しており、現在は用地買収を継続しながら、改良工事を実施していることを説明。続けて、「民間経済団体からの要望であることを改めて認識しながら、皆さまの協力のもと、事業推進に努めていきたい」と語った。

 意見交換では、顧問の豊田稔北茨城市長が同バイパスの整備に加え、国道6号全体の整備を促進し、南北振興の活性化に向けて関係各位で取り組む必要性を指摘した。

 同じく顧問の大部勝規高萩市長は、10月に北沢トンネルが開通したことで他県からの観光客が増えたことを説明し、「インフラ整備により、人の流れが大きく変わることを改めて実感した。観光の活性化に向けて、バイパス整備の促進をお願いしたい」と述べた。

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